表紙は芸能事務所の社長ミヤコサン。この巻だけ横顔ですし、いろいろちがう。一巻読み返すと、頁51で「ヒアルいれたて」とあり*1十五、六年前で、もう、そうなの、と思いました。そういう意味ではないですが、このまんがでいちばん成長してるのは実はこの人ではないかと思います。
買ったのはこの巻も初版なので、新刊広告がはさまっていて、推しの子の部分は、中表紙と同じ絵です。ただし中表紙の背景は白ですが、広告では黄色地に星柄。
帯だと言い切って「突破!!!」になってます。印刷時期が違うんですね。
帯
帯裏
悪手は誰が読んでも悪手と分かるようになっています。頁56と頁60は誰が読んでもヤバいとしか。深夜三時に肉野菜定食を出してくれるスナックの「マスター」が、ママに見えてしかたなく、頁71では胸もあるように見えてしまうのですが、それもこれも先入観のなせるわざなのかなあ。再会出来てヨカッタデスネ。パタリロ!参戦も、シュレディンガーのアイもよかった。横槍メンゴセンセイオリジナルスピノフが27ページも入っていて、おどろきました。かなり創作欲求が高まってるんでしょうか。この巻もカミキヒカルは1㍉も出ません。不気味と思うか、たよりのないのは元気のしるしと思うか。舊B小町のメンバー名や帯をあとで追記します。とりいそぎ。
【後報】
お母さんは私の事を愛してない
「さりな」っていう前世の名前もよく練られてるといつも感心します。「さりな」といえば鈴木紗理奈で、かつてこの人はブログで炎上してほんとにメンタルいった時期があったジャナイデスカ。私の中では、ブラウン管の向こうでほんとに人格崩壊した二つの例のうちのひとつで(もうひとつは「たかじんのそこまで言って委員会」でざこば師匠が南京なかった派から総攻撃論破を食らった時)今でも記憶に残っています。たまにゴゴスマのコメンテーターで見ますが、あの状態からよくぞここまで社会復帰という気持ちと、ますだおかだみたいな人が同席でなにくれとなくフォローしてるのかなあと思う気持ち両方を持ちながら見ています。
めでたしめでたし
パタリロ!は芸名「ツクヨミ」とあかされるのですが、「ヒアル入れたて」時代のミヤコさんを確認するため一巻を読み返していたら、頁84でルビーがアマテラスの化身を名乗っていて、この三人がどういう知己なのかまだ語られていないのですが、やっぱり転生マジックとか胎児時代とかに絡んだ魂の友(たまとも)なのかもと思いました。山田風太郎『魔界転生』(原題:おぼろ忍法帖)では転生は森宗意軒*2がおのれの指一本を犠牲にして秘術をかけ、その指で処女にイタズラをして、イタズラされた処女がまぐわったおのこが処女の胎内で懐胎して再生するてはずになっていて(だから映画版で細川ガラシャも転生してるのがいったいどうやってか分からず、今なら百合とかLGBTQの先駆け描写で補足説明されるのかもしれないです)このパタリロ!もそういう役目をつかさどっているとか、なんかあんだろうなと思いました。私と同様にアマテラスとツクヨミにひっかかった読者はたくさんいると思いますが、たぶんほかの人は「じゃあアクアがスサノオなの?」と思うはずで、私は洞察力がないのでそこまで思いつかず、そう思いつけた人には「それは公明の罠だよ」と言うことにしています。
頁182にまたまたアビ子先生と「あっ ども……」先生(2巻頁88と5巻頁73)が出て来て、すごい笑ったのですが(若い男の子が部屋に来た時の「オネーサン」感がハンパなかったこともあって、カステラの「ビデオ買って!」*3を思い出したりしました)で、この二人がずっと出る割に、ぴえヨン出なくなったなと思います。マンガとしては一発屋キャラの立ち位置だったのでしょうか。読者の人気の移り変わりは祇園精舎の鐘の音。
頁145。どうも私はこういう六角形がよく分からなくて、これって、どの項目を選択して六角形を作るかでまるで変わりますよね。「体力」とか「セクシーさ(ルッキズムとはちがう)」とか「地頭」とか「親の七光り」とか「語学力」とか「学歴」とか「隠してるヤンキー度」とか「一日に吸うタバコの本数」とか「一日に飲むお酒の量」とかその他の依存とか、ほかにもいろいろあるだろうと思うわけです。で、そういうのをぜんぶぶちこんで百二十角形くらい作って「頭わりーな、オメー」と言われる人になってみたい(もうなってるのでしょうけれど)
貝原亮介が誰か分からず、検索したら一発でした。人気のあるマンガはすごい。舊Bコマネチのメンバーは「めいめい」(中国人かな?)「ニノ」(煮るなり焼くなりorブラックニノorファインディングニノはファイティングニノ)「高峯」(誰が見ても「たかみな」)ということで三人の名前が出ましたが、実際は入れ替わりがあってもっとこんなたんじゅんじゃないのかもしれず、それだと映画にならないので整理してるのかもしれないです。でも当時のファンがいるからそれこそあんましヘンなデフォルメも出来ないか。人格権というか、当時の実在の人物として映画に描かれるの了承してないと言い出したりして。
この巻でも全く出ないカミキヒカルはそういう卓袱台返し、オセロの角をとってぱたぱた裏返すようなことを狙っているのかもしれません。映画にはカネがかかることをさんざっぱら前の巻で説明してますし、タニマチというかスポンサーから負債を負う立場になることも読者に理解させています(理解出来たかは別として)だもんで、映画が完成してから、クランクアップしてから訴訟を匂わせてスポンサーをつつくなどして映画をお蔵入りにしてしまえば、アクアの復讐は絵に描いたモチになるのみならず、莫大な負債を負う結果にもなりかねないわけです。監督は子供部屋のあるマンションを売らねばならなくなるかもしれませんし、アクアがDNA鑑定でお金を使い果たしてすかんぴんなことはガイシュツです。
カミキヒカルがそんな「大人の手段」でアクアを追い込むか疑問の向きもあるかしれませんが、仮にも事務所を十数年経営してる大人ですし、「使える物は全部使う」(頁183)主人公の父親ですから、遺伝子的には同じ行動をとってもいいわけです(私は男の子は母親似、女の子が父親似というスタンスを崩していませんが)社会的にまずアクアをツブした上で、今度はサイコ的手段でまたじわじわとアクアの首をしめにかかる。
これだよ、こうすれば片寄ゆらのように不知火フリルや黒川あかねが殺されなくてよい理由づけになるし、いままで出て来ない旧B小町メンバーが、「音信不通」実は殺されていた、ではなく、訴訟でいっせいに出て来て名誉棄損だなんだで顔見世するミライも開こうというもの。
入ってた広告。もうひとつひとつ写すとめんどうなのでしません。◆編集協力/由木デザイン ◆デザイナー/巻渕美紅(POCKET) 「週刊ヤングジャンプ」2023年29号、31号、32号、34号、35号、37・38合併号~41号、43号~45号、47号、48号、「少年ジャンプ+」2023年36号、38号掲載。
ルビーはアイを「ママ」と呼び、さりなは天童寺まりなを「お母さん」と呼び、施設育ちのアイは母親を「お母さん」と呼び、子ども部屋おじさんの監督(喫煙者)は「決まってら」と言う。以上
(2024/10/29)