- 作者: 吉行淳之介
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/03/01
- メディア: 文庫
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吉行淳之介は作者でなく編者。
いろんな文壇の人に酒中日記数日を書かせた連載から選んだアンソロジーです。
なぜつまらないかというと、まず自分で自分のことを書いても面白くないから。
で、友人についての箇所だと、故人を語るのでなく、
存命中交際中に友人を語るのでは、そりゃリミッターかかるわな。みたいな。
作家なんて、みんな毒舌の才能を持っているはずなので、それが発揮出来ないと、つまらない。
今はインターネットに炎上ツールがいくらでも転がってますが、
編集やら校閲やらがいくらでもストップ出来る時代だから、そうそう自由に書けない。
むかしならおおらかに許せたテーマの執筆を探れば面白いかもと思いましたが、
例えばトルコや花街で関連文章拾っても、作家先生が自分の売買春を書くわけもなく、
昭和四十年代のトルコは手コキしかなかったのかな?みたいな描写が読めたくらいでした。
なぜこれが長期連載だったのだろう。そして、小説現代ってまだあるのか。
そんなことを思いました。直木賞受賞当日を受賞者が書いたエッセーが多いです。