『殺戮の夏 コンドルは翔ぶ』読了

国会図書館サーチ
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001846570-00
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000001846570-00
書き下ろし
文庫時代小説
の大家、佐伯泰英
センセエの
むかしの
本を読もうと
思って借りました。

あとがきによると、
これが
フィクション
第一作とか。
それまでは闘牛の
ルポルタージュなど
が主戦場だったとか。

徳間書店
1987年2月刊
ハードカバー
装画  島真一
装幀  秋山法子

闘牛の写真が
作者の撮った
ものかどうか、
知りたかったですが、
記載ないかったです。

処女作の気負い
というか、
やはり、語る。

頁21
 アメリカ国境に近いティファナにはロスから大勢の日本人観光客が来る。だから日本人の娘が
闘牛場にいてもなんの不思議もない。が、小さな顔に邪気のない微笑を浮べる娘が団体旅行の一員とは思えない。
 ツアーの連中は老人だろうが若者だろうが特有の体臭を放っている。彼らは小心と臆病を厚顔と無知の背後に隠して旅をする。
 だれひとりとして群れから離れ、自発的に行動しようとはしない。彼らが戦闘意欲を燃やすのはブティックの棚にならぶブランド商品を目の前にしたときだ。
 彼らは団体を構成する
ことによって強烈な匂いを放つ。グループにまとまったときのみ、彼らはこの世に存在するといってよい。
 しかし、この娘はちょっとツアーの連中と肌合が異なる。隆治や浩平同様、ひとり歩きできる面魂を笑いの陰にもっている。ただ、ひとり歩きの旅人が醸すノンシャランとした雰囲気が身についてない。

むかしの小説なので、
カタカナが今と
ちがうのかな。

頁29、弁髪コレータ
頁111ほか、トルティリア
←トルティー
頁129、アグワ
←アクア
頁140、サンジェゴ
←サンディエゴ
頁197では、
サンディエゴになってます。

あと、ヒロインの名前、
「とうこ」かと
思ってましたが、
「しゅうこ」でした。
柊子。

頁86
「RPV、無人飛行機だ。まあ、簡単にいえばラジコンの飛行機さ。だが、こいつを軽くみないことだ。最新のエレクトロニクス技術と機上コンピュータが内蔵され、機体は特殊なファイバーグラスで組立てられ、そのうえプラスチック塗装されている。つまり、レーダーに映らない隠密機ステルスだ。最新鋭戦闘機と幾度もドッグファイトして負け知らずの怪物飛行機だ」

1987年に既に、
無人戦闘機や
ステルスという言葉が
あったんですね。

この小説の感想というより、
ここから時代小説に移って、
そこでブレイク出来るのがすごいです。

でも気持ち分かるというか。
勧善懲悪、悪は斬る、
の時代小説のほうが、
近現代を舞台にして、
いかに相手が悪人でも、
主人公が人を殺すことに
抵抗がでてしまう状態より、
書きやすかったのかも。

この日記は誰が見てるのかなぞですが、
この本の表紙は時代というか、
オパーイとかのがぞーがあるので、
最後に表紙画像貼りました。
こういうのアマゾンとかも
扱いに困るだろうな。
だからアマゾンに、表紙画像ないです。

以上