「心と体と」(原題:Testről és lélekről)(英名:On Body and Soul)劇場鑑賞

公式 https://www.senlis.co.jp/kokoroto-karadato/
厚木 http://atsugieiga.com/testroleslelekrol/
Wikipedia 日本語
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%83%E3%81%A8%E4%BD%93%E3%81%A8
英語
https://en.wikipedia.org/wiki/On_Body_and_Soul
ハンガリー語
https://hu.wikipedia.org/wiki/Testr%C5%91l_%C3%A9s_l%C3%A9lekr%C5%91l
台湾映画の五枚綴りをうまく使いたかったのでお誘いした知人が、息吐くようにというか、浮袋のない鮫のように、たえず何は面白そうと思いますあれはよさそうと思いますと言ってくれる人で、その人がその頃この映画と、ビューティフルデイは面白そうと思いましたが予告を見たらどうこうというメールをくれて、結局その人がいいと思ったのかそうでないのかは忘れましたが、それで、厚木に来て、用事の合間の時間にすっぽり入ったので、観た映画です。ソン・ガンホの「タクシー運転手 ヤクソクは海を越えて」が時間に入ってたらそっちを観ました。

夢の中、駆けめぐる
ハンガリーブダペスト。孤独に生きる女と人生を諦めた男。
二人を結びつけたのは鹿の夢。幻想と現実が交錯する愛の物語。

鹿だかヘラジカだか知りませんが、まったく人に馴れない動物だそうで、撮影には時間をかけたと前説のスタッフさんが話してくれました。人件費はかかるでしょうが、フィルムでなくデジタルなので、そこはそれほどだったのかな、と思いました。時代のよさ。ハンガリー映画ということで、マジャール後なんかしりませんので、けっこうこれは寝てしまうなと予感した通り、寝ました。だからいろいろとぎれとぎれです。髪を結んだナンパ師の職員とのいきさつとか、片手の話とか、いろいろ分からないまま見ました。あれかなー、ヒロインにコナかけてたのかなー、いろいろ問題をお持ちの女性であっても、かんばせがよいと、千人切りとかそういう、なんでもござれの野郎が「味見」に寄ってきて、しつこくしつこくして寄り切りますからね。現実では。五円だま。その後遺症に悩む映画かどうかは寝てたので分かりません。

STORY
ハンガリーブダペスト郊外の食肉処理場。代理職員として働くマーリアはコミュニケーションが苦手で職場になじめない。
片手が不自由な上司のエンドレは彼女を気に掛けるが、うまく噛み合わず…。
そんな不器用な二人が急接近するきっかけは「同じ夢を見た」ことだった。
恋からはほど遠い孤独な男女の少し不思議で刺激的なラブストーリー。

ハンガリーはたぶん数時間だけいたことがあって、ヴィザ代だけとられています。トルコのイスタンブールからドイツのミュンヘンに行くバスがあって、ほんらいユーゴ経由なのですが、内戦だったので、ブルガリアルーマニアハンガリーオーストリアと通って、さいごの国以外ぜんぶヴィザ代とられて、乗客はみな、こんなことなら空路にすればよかったとか言って、ウィーンで路肩で降りた人もいました。その前のハンガリーで、エジプト帰りのドイツ人が、私とは英語でしたが、現地の人とはドイツ語で話していて、(二重帝国だから)ハンガリーはドイツ語がつうじていいよ、とか言ってました。あとはJリーグ創成期、ハシェックとか、何人かマジャールプレーヤーがいたのを覚えてるくらい。スイバという食材が分からず、マジャール語の料理名かと思ったら日本語でした。

スイバ(蓚・酸い葉) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%83%90
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/2/26/On_Body_and_Soul.jpgポスターは各言語同じ写真で、日本のはマジャール語でなく英語をわざわざ筆記体にしてますが、そういうザデインなんだなと。
とにかくスプーンで音を立てずに料理を食べる場面が多いので、音を立てるアジア人としてはいらいらするかも。ラーメンするするススルです、みたいな。
エスの意味の言葉が「イーガン」なのかなと思いましたが、調べません。たぶん、否定の疑問文に対するハイ、イイエは、欧州言語と同じじゃいかと思いながら観てましたが、それも調べません。
英語の歌がメインで、いい歌ですが、これも調べません。
評判のよいはずのレストランが、スマホしかしない不作法な店員だけでガラガラになっていて、会社では役職付きの主人公がやんわり皮肉を言っても何も通じないところが面白かったです。潰れるんだろうけど、なんというかなー。
あと、子どもや恋人がむつみあう公園で、ヒロインが芝生に横たわる、その周りがまるで人がいないのも、なんというか、賞を獲る印象的な映画がやりそうな仕掛けと思いました。
ヒロインは、NHKドラマの実写版透明なゆりかごのヒロインを見た時も思いましたが、役どころとしては、押し豆腐のような、ギュッと押した感じです。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/29/MJK31133_Testr%C5%91l_%C3%A9s_l%C3%A9lekr%C5%91l_%28Berlinale_2017%29.jpg/330px-MJK31133_Testr%C5%91l_%C3%A9s_l%C3%A9lekr%C5%91l_%28Berlinale_2017%29.jpg
で、この映画の監督は女性とのことで、私はついつい、最近見た、ギレルモ・デル・トロの、シェイブオブウォーター思い出して、どっちがどっちのアンサー映画だろうかと思いました。シェイブザウォーターのヒロインは、毎朝ゆでタマゴを作る時間、バスルームでゆったりのびのびオナるのを日課にしてるわけで、そっちが現実の楽しそうな人生じゃいかと思ったり、この映画のヒロインはツレがぜんぜんいないのですが、シェイブオブウォーターは職場の同僚に仲のいいツレがいてなんでも相談出来ましたし。
見るに見かねてか、掃除の老婆がヒロインに口出ししに来るのですが、年とりすぎてるし、距離ありますよね。尾玉なみえの『マコちゃんのリップクリーム』という漫画に、三十路だか二十代後半だかでニートあがりで会社員生活が続けられるかどうかの段階の魔女が、会社で掃除のオバチャンといちばんうちとけていて、オバチャンのエロばなしを毎朝聞いてそれでやっと働ける、というエピソードを思い出しました。
そのへんをぜんぶ鹿の夢で強引に押し切るとこうなるという映画です。オッサンはけっこう前カノとかにヒドいので、この後どうなりますか。日本人が演じるなら、小林薫かな。以上
【後報】
あと、電車と駅がどこなのか知りたかったのですが、マジャール語が分からないので、効果的な検索が出来ず、分からないままです。以前中国映画の「薄氷の殺人」で、中国には珍しく軽便鉄道みたいのが出るので、調べた時はドンピシャで分かりましたが、そういうふうには行きませんでした。残念閔子騫

2015-01-14『薄氷の殺人』(英語タイトル:BLACK COAL, THIN ICE)(原題:白日焰火)劇場鑑賞
http://d.hatena.ne.jp/stantsiya_iriya/20150114/1421240976

アイスなんとかの映画の女優さんが台湾女優であることは知ってましたが、こないだ台湾映画でリマスター上映してた青春映画の金字塔藍色夏恋の女優さんであることを今回確認し、驚きました。でもその青春映画観てないです。
(同日)