表紙イラスト サタケシュンスケ
どう見てもイチローな表紙。朝カレーというルーティン。
相鉄線の運転士さんと、ズーラシアの飼育員のしと、シリウスの図書館司書の方それぞれに、ルーティンをまじえたお仕事の話を聞いています。
私が読んで、ああ、これ、ルーティンだなと思ったのは、運転士さんが、毎朝必ず乳酸菌飲料と野菜ジュースを飲むようにしている、という箇所。こういう、自分でクセをつけてしまって、それをすることでおちついてくる、ある意味ジンクスとかゲン担ぎに近い行為を開陳してもらうのが当初のこの企画の目的だったんだんじゃいかなと。
ズーラシアのしとは、よそでトラに襲われたなんて事故もあったので、ちょっとした気の緩みが身の危険につながらないよう、毎回気持ちをリセットして、平常心で動物たちと接するよう心掛けているとか。そうした、いわゆる、決め事をおろそかにしないという仕事の姿勢を話しています。大潮の日は動物の出産が多いのでなるべく休日をそこに入れないようにするとか、動物はにおいに敏感なので、化粧品ご法度、基本ノーメイク、などなど、そうだったのかお仕事のヒミツ、が語られますが、ルーティンワークって感じのことではないと思いました。
図書館司書の人になるとさらに話は飛んで、NDC配置になれた図書館員は、書店はNDC配置でないので、どこに目的の本があるか探せなくなる、という「図書館員あるある」を書いているので、ルーティンじゃないよう、と思いました。
ルーティンというと、イチローが広告に出ているユンケルとか、リゲインとか、効き目はイワシの頭なんだけど、とりあえず飲まないとパワーが出ない気がするから飲んでしまうという、今だと二百円ほどのエナドリなので、三百円のリゲインや七百円のユンケルに比べるとデフレ脱却の反対なネタなどがルーティンだと思います。必ず右足から靴を履くなどは、ジンクスであってルーティンではない。
この号は、天王町駅の移り変わりを写真で見たり、西谷ネギという地場産野菜が出たり、カフェごはん特集があったり、相鉄が管理指定業者である泉公会堂でピアノを弾こうイベントの告知があったり、東急直通開業時期の告知があったり、虫の話が二ページもあったりして、盛りだくさんでした。
以上
【後報】
運転士さんのところで、仮眠が四時間であること、昼夜勤日勤昼夜勤二日休みのサイクルであることを知りました。前者は、もう少しとればよいのにと思い、後者は、それだと七日サイクルなので、休みの曜日が固定されてしまい、人によって不公平感が出ないかと気になりました。いつも平日にディズニーランドに行ける人と、ふつうの勤め人と同じ、土日しか休めず、そうするとお役所銀行も休みだからうああああとなる人。ときどき調整が入ってズレるんですかね。
(2022/4/16)