「シン・仮面ライダー」"Shin(New or Sin) Kamen (Persona) Raidā (Rider) "劇場鑑賞

五反田から川崎まで東急バス一本で行けて、今日は109シネマズもTOHOシネマズもチネチッタも割引デーですので(何もぜんぶ同じ曜日にしなくてもと思いますが)何か見ようとこれを見たら、帰宅が夜遅くになりました。あったかくなったせいか、どこの夜道もふらふら歩く人や自転車が途切れず、よい夜です。

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シン・仮面ライダー - Wikipedia

途中二回ほどトイレに行ったので、下記の場面を見てません。TOHOシネマズ川崎のトイレって、モギリラインを越えてロビーまで行かないとないんですね。トイレから帰ったふりして途中から空いてる席で鑑賞したい人にはうってつけの構造なのでしょうか。

サナギから羽化しチョウオーグとなったイチローはアジトを強襲した政府の実働班を壊滅させる。損傷もなく笑みを浮かべたまま亡くなっていた彼らに政府の男は疑問を抱くが、ルリ子はイチローがプラーナを強奪しハビタット世界に魂を送り込んでいると明かす。

ユンケルこわい。今はアサヒスーパードライ。とまれ、庵野サンはもう「シン」にあきあきしてて、イライラの衝動がつのったのではないでしょうか。口コミやニュース、密着の話、スタッフの困惑などを総合するとそんな気がします。だから冒頭、素手でバンバンショッカー戦闘員を殴り殺して楽しんでた。ショッカーの戦闘員は、もとの仮面ライダーでも、ゲルショッカー登場編で全員粛清されて死亡なので、原作に忠実な扱いといえばそうなのですが。

<今後の「シン」予定(私の予想)>

シン・秘密戦隊ゴレンジャー

シン・宇宙戦艦ヤマト

シン・機動戦士ガンダム

シン・鉄腕アトム

シン・鉄人28号

シン・DRAGON BALL Z

シン・SLUM DUNK

シン・風の谷のナウシカ

シン・すずめの戸締まり

シン・三毛流浪記

シン・アナと雪の女王

シン・あすなろ白書

シン・東京ラブストーリー

シン・ちむどんどん

これだけ作らされるとなったら、誰でも暗澹とした気分になり、絶望を前提としたドラマを作りたくなるでしょうと。単に終わりの見えない時点のコロナカ気分だったのかもしれませんが。

変わるモノ、変わらないモノ。

そして、変えたくないモノ。

生誕50周年企画作品

川崎市で撮影されました!

開通前の橋や広大な港湾用地、その他川崎市内で様々な撮影が行われました。

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気ままに美波の人は、偶然「キミの膵臓がたれたい」と「鶴瓶の家族に乾杯」を見てるので、ちゃんときれいに出てると思いましたが、庵野サン的なキレイさで、いろんな監督が俳優さんをきれいに撮る独自の撮り方があるでしょうから、いちがいには言えません。私は最初主演男優を杉野遥亮という人だと思っていて、なんか顔がちがう、モンゴル人のような額だと考え、「宮本から君へ」の池松壮亮と分かり、藤岡弘サンとは勿論全然違うのですが、庵野的設定をよく演じていたと思います。でも父親のエピソードは序盤のうちにバラしてもよかった。引っ張る必要なかったと思います。

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エンディングに往時の歌が流れるのは、本編でドン引きして半泣きの子どもたちが、エンディングのおなじみの歌でやっと少しあったまってきた、という、子ども向けシリーズ劇場版で監督暴走あるあるを、オッサン相手でも同じことが起こるか試してみた実験だと思います。気持ちは分かります。誰も逆らえない監督の孤独がこんなところに。タイ人女性にいれあげて庵野秀明ガイナミュージアム公式写真集をまかせたりしないでほしいです。

でも、仮面ライダーの主題歌は、木梨憲武のノリダーのほうを刷り込まれてる人も多いので、ここは、「敵は電気屋のハゲ親爺、戦え、正義の、仮面ライダーV3」(おそろしいことに、この時代まだ東京の下町では、電気屋のウィンドー越しにこの番組を見ていた子どもたちがいて、それでこういう替え歌が出来た)のほうが手垢がついてなくてよかったかもしれません。でもエンディングに唐突にV3流してもしょうがないしな。アマゾンキャキャキャ。いまだにディケイドの意味が覚えられません。

庵野サンは自由人を撮るのがヘタなのではないかと思いました。ゴジラウルトラマンで、ちゃんと機能する官僚組織を描いて大絶賛だったわけで(現実にそんなことありえないのが人間関係だから)それで本作もそれが出るのですが、どうにもうまく主人公たちと融合出来なかった。おやっさんの名前のコネタも、引っ張る必要ぜんぜんなし。あれでオチはないだろう。シャレオツを気取って大失敗の好例と思います。

さらにいうと、サソリオーグは全削除でよかったと思います。これ、全部いらないな、流れ切っちゃってて、見てる人ノレなくなってるし、と思ったです。いちおう伏線回収してるから必要という意見もあるかと思いますが、ぜんぶせりふで説明しちゃえよと思いました。まぼろし長澤まさみカットということでいつかディレクターズカット版の特典映像にでもして売るが吉だったです。「あの大女優んが澤まさみの頭頂部がッ!!!」

なぜノレないかの主要原因として、BGMがカスというのもあったです。原作と同じBGMがどれだけあったか分かりませんが、前半のカルいノリの戦闘シーンBGMは、なべて違和感がありました。「あれ、原作と同じBGMですよ」と言われたら反論出来ませんが、脳裏をよぎったのは、今なら悪の総帥が元BC級戦犯という時点で、ネトウヨ諸兄から総攻撃をくらいそうな「超人機メタルダー」が、話はいいのにBGMがスカと、当時はパソウコン通信もロクにない時代でしたので、特撮批評的な同人やアニメ誌の片隅で言われていた点です。ロボット刑事Kは分かりやすかったのですが、BGMもまた、メタルダーほか、BGMスカ時代特撮へのオマージュだったのかもしれません。

超人機メタルダー - Wikipedia

庵野実写映画というと、私は奇跡的にキューティーハニーを見ていて、これは「シン」の前史というか、プレ・シンと呼んでも差し支えないと思うのですが、仮面ライダーのレビューなどを読んでいて、同じ轍を踏んでるとの思いをすごく強くして、結果そうでした。というかキューティーハニーのほうが、おそるおそる実写界に飛び込んだういういしさがあったので、まだよかった。悪の組織パンサークローとショッカーは完全に同一。同じことやってる。敵キャラそれぞれの登場とそれを倒して次の敵という、ジャンプまんがおなじみのストーリー庵野版も、いっしょ。サトエリが気ままに美波になったというか、主要キャラの男女比をけっこう1対1の比率に近く合わせてきた(脱マチズモ)点も、キューティーハニーもまたそうだったと指摘して、「偶然じゃん。てゆーかあれは女の子の話だから前提がちがうじゃん」と反論されれば楽しいと思います。

私は原作の、ゲルショッカーが世界征服を狙う悪の秘密組織だけあって、日本だけ(仮面ライダーの抵抗で)進行が遅れているので、テコ入れにフィリピンから将軍が来る流れがすごく好きでしたので(ガッチャマンのベルクカッツェが女性だとバレた時と同じくらいよかった)そうしてほしかったのですが、森山未來には荷が重かった。

全然かんけいないですが、私は、999の劇場版や幻魔大戦の監督りんたろうが、実写に移って薫りんたろうになったと勝手に思っていて、訂正されても忘れてる気がします。

ブラックライダーは、ウージーみたいな機関銃乱射の意味がないと思いました。

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海外移住資料館 Japanese Overseas Migration Museum. Museu da Migração Japonesa ao Exterior. Museo de la Migración Japonesa al Exterior. 見学 - Stantsiya_Iriya

西遊妖猿伝』にも登場する飛蝗的なことを言いたかったのだと思いますが、それにしてはあっさり倒されたなと。相鉄・東急新横浜駅工事がロケなのか、リニアモーターカー工事がロケなのか。

一号が赤いスカーフ、二号が白いスカーフと覚えていたので、ふたりとも赤いスカーフなのであれっと思い、まあそこも回収されるのですが、いらないよーと思いました。V3にならないのは庵野だからゼロ号機出したいんだよ、いいだろ、みたいな行間も、スカイライダーも、いるんだかいらないんだか。《齐天大圣》塚本晋也サンは、やっぱり気持ち悪かったです。きれいごと言いながら結局人体改造するんじゃん、的な、人の業とエゴ、カルマを感じさせる演技だった。私は柄本きょうだいの区別がつかなくなりつつあります。どっちがどっちだったか。西野七瀬という人は知りませんでした。

シン・仮面ライダー入場者特典IDタグ ふくろをあけるまえにちゅういをよんでね!対象年齢3才以上たいしょうねんれいさいいじょう 入場者特典にゅうじょうしゃとくてん シン・仮面ライダーカード2 ネタバレを含ふくみますので、上映じょうえい後ごに開封かいふうしてください。©石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会 カード2枚まい入いり !注意(ちゅうい)かならずおよみください ●カードのふちにするどいかしょがありますのでちゅういしてください。 ●ハサミでふくろをあけるときは、ハサミのとりあつかいにちゅういしてください。 <しようじょうのちゅうい> ●プラスチックのふくろはかいふう後、すぐにすててください。●ハサミでふくろをあけるときは、中のカードをきらないように気をつけてください。2023 MADE IN JAPAN

こういうものはとっくに終わってたかと思ってましたが、まだ配ってました。けっこうモギリの人もつかれていたように見えました。コロナカのほうがヒマでよかったなあなんて、口が裂けても言えない。来週から上映館はTOHOシネマズのみ。

内壁工事前の戸建て建築現場をロケに使ったり、羽田周辺の干潟がきれいなので使おうとも使おうとも、思ったような絵にならなかったのではないかとか、折りたたみチェアーの"Coleman®"ロゴが、ロゴのない映画にしては珍しく目立っていたなとか、暗くて分かりにくいというレビューより、日本のCGはチャチという意見の方があってるなと思いました。別にハリウッドと張り合わなくても、バーフバリのインド映画なんか、すっごいCGいいんですけど、そっちと協業とか出来ないんですかね。漢族もしくは韓国人のお名前がCG関連のエンドロールにありましたが、インド人はないかったな。劇中の英語もインド訛りではなかったし。

こういう映画は切れ目なく登場するので、『邦キチ!映子さん』などで、仮面ライダー酷評されてるけど、キャシャーンとかヤッターマンとか明日のジョーとか、このジャンルにはまだまだ想像を絶する封切り公開作品があるので、それに比べたら庵野先生はさすがです、ということにしかならない気瓦斯。以上です。