『酒のほそ道 22』 (ニチブンコミックス)読了

酒のほそ道 22 (ニチブンコミックス)

酒のほそ道 22 (ニチブンコミックス)

充実の内容、まさに百花繚乱といった感じ。このマンガのどれか一冊人に勧めろと言われれば、
この巻を勧めるかもしれない。さっきから風邪で、
軽く頭が痛くなるような嫌な口当たりの安い酒を冷やで飲んでるような、
そんなこめかみの痛さなのですが、
それでそんな気がしてるのかもしれない。
あとがきは魚柄仁之助。この人の本も感想書きましたが*1
今読み返すと、ブログ始め立て特有のあの自意識過剰勘違い満開で、
でもたぶん今でもこんな恥ずかしい文章は続いている、直っていないと思うと、
ラクラしてきて、はよ寝たいが明日起きられるか心配です。

女子大生はたった一話。神楽坂散歩に出てきます。神楽坂と言えば嵐山光三郎
出てきませんけどね。大曲とか鶴巻町まで出てきたら面白かったけど、飲み屋はないか。

この巻はかの名作、第16話があります。
これはかつての私です。居酒屋で必ず寝てしまう私。
それでキャバクラでセット延長とか、ありえない展開が多々あった。
付き合わせる人に気がねして家飲みにシフトした…訳ではないですが。
寝てしまうより、今思い出してる、あの悪い酩酊感のほうが勝ってきた時期があったんですね。

この巻は、全般的に、家でも飲み屋でもひとり飲みが多く、しかも、
他の客の会話が聞こえてきて、ひとこと言いたいけど言わなかった、とか、
ツレと入る話でも、つまんないことで意見の食い違いがあってもめる、とか、
肩肘張らずに、けれどうわべだけすました展開や落ちにならない話が多く、
それで気にいったのだと思います。

第11話のおでんの話のラストもよかったです。
オデン種のトマトはまだ私も食べたことがないけれど、
初秋までしか採れないトマトを冬のおでんに入れるという発想がなかった。
一年中同じ野菜が出回る時代ならではの料理だと思います。以上