旅するビバレッジ 世界のKitchenから通信 vol.7 保存食の話① 砂糖や塩を使った「保存食」はなぜ長持ちするの?保存と水分 食品の中で何が起きているのか。保存のメカニズムが知りたい!


JR相模線 手間がかかるので、最初発見したときは撮りませんでした。

食品が腐る原因は、目に見えない微生物。常温で放置すると食品中の水分を微生物が利用して増殖し、食べ物を腐らせます。つまり保存のカギとなるのは、食品の水分をどうコントロールするか。ドライフルーツなど乾燥した食べ物は腐りにくいですよね。
では、砂糖や塩を使った昔ながらの保存食は水分が多いモノもあるのに、どうして腐らないのでしょう? じつは砂糖や塩は、水の分子と結合し、微生物に必要な水を埋まって微生物を生きていけなくするのです。※ちなみに微生物が活動できるこの水は「自由水」と呼ばれています。

例えば、ジャム、コンポートなど「砂糖漬け」は水分が多いように見えますが、水は砂糖と結合しており、微生物が(生きるために)使うことはできません。漬け物、梅干しなどの「塩漬け」も、塩が水と結合して自由水の割合が少なくなっているので、保存性が高まるのです。砂糖や塩の濃度が高いほど、保存性が高いんですよ。

時間があれば読んでほしい!結合水と自由水と水分活性のこと。微生物が利用できる「自由水」は、細胞の内と外などを自由に動き回れる水のこと。これに対して、砂糖や食塩の分子と結合している水は「結合水」といって、自由に移動できません。食品中の自由水の割合を示す数値を「水分活性」といい、「水分活性」が低いほど微生物の繁殖は抑えられます。

5種のベリーと天然水
スウェーデンの果実を保存する知恵がヒント。
ベリーすっきり、
果汁の色そのまま。

スウェーデンの知恵。