「ゴジラ -1.0」"GODZILLA MINUS ONE" 劇場鑑賞

ゴジラ-1.0 - Wikipedia

ゴジラ-1.0』(ゴジラ マイナスワン[2][3]、英題: GODZILLA MINUS ONE[4])

ゴジラマイナスいってんぜろ」と読んでました。

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なんで"GODZILLA MINUS ONE POINT ZERO" もしくは"GODZILLA MINUS ONE POINT OH" と言わないのでしょうか。いい加減にしてよアグネス。

映画『ゴジラ-1.0』公式サイト

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てっきりブルーレイ&DVD発売を潮に劇場上映打ち切り(都心を除く)かと思ってましたが、イオン系列ほか(チネチッタなど)でまだしぶとくやっていて、昨日の雨で畑がどろどろですし、昨日膝の手術をして安静にしろと言われてたので、観に行きました。朝十時前の上映で千三百円、現金払いにしてワオンポイント100ポイント使って千二百円。観客は私の他三名で、そのうちオッサン二名は普通席をとってるはず(私は予告5分前にチケット購入したので、シート選択時に先客の位置は確認済)がプレミアムシートに座っていて、イオンシネマは先日も車椅子でいろいろあった*1ばかりなので、上映前のチェックのタイミングが絶妙で、場内が暗くなるのと同時にひょこっとスタッフが顔を出してすぐ引っ込んでました。四人しか客がいない状況でプレミアムシートに座られてたけど「暗かったし時間もなかったので気づきませんでした」かな。予告が15分もあって、長いと思いました。マッドマックスの予告があったら見たかったですが、やらなかった。オッペンハイマーも。配信の宣伝で「飛翔体さいたま 琵琶湖から愛をこめて」が映って、通天閣に「社会イノベーション」と書いてありました。最近の日立はそうなのか。私がことあるごとに再読してる森田信吾『駅前グルメの歩き方』に出てくる通天閣の看板は、今は亡き日立パソコン。

日立パソコン総合案内:日立

『地方食ぶらり旅 駅前グルメの歩き方』(森田 信吾)|講談社コミックプラス

私は映画三丁目の夕日は特に、で、スペースバトルシップヤマトも永遠のゼロもスタンドバイミードラえもんアルキメデスの大戦も見てません。しかし最後の作品など、ちょっと方向性が変わって来てるのかもしれないとは思ってました。でもそうでもなかった。

特攻兵の神木隆之介と整備隊長の長瀬智也(ちがう)がともに坊主でなく、灯火管制も敷かれてなかったので、その時点で、う~んと思ってしまい、入りがそれなので、三丁目の夕日バンザイと思いながら最後まで観ました。私は姜文監督「鬼が来た!」の坊主頭日本兵集団が大好きで、どんなヘアスタイルの役者さんでも日本軍兵士を演じるなら丸刈りして気合入れて入れよと思うので、そこは残念でした。また、ホウシャオシェン監督「悲情城市」冒頭、昭和二十年八月十五日キールンの夜、電灯の笠を外して灯火管制を解く場面がすごく好きで、島伝いの反抗作戦から逸れてるとはいえ最前線の駐屯地なら灯火管制しててほしいと思ったです。だいたいあれが守備隊の総員なら誰がサイレン鳴らしててん。誰もサイレン鳴った理由知らないとか、おかしくないか。鳴らしたもんがどっかにおるやろが。

シアター戸口上の表示。

神木隆之介サンはイップスというやつでしょうか。地獄の苦しみだと思いました。女優さんを井上真央と思ったら浜辺美波でちがった。主人公は浅田哲也並みのヒロポン中毒という属性をもたせてもらわなかったので、しらふで最後まで苦しんだなと思いました。灯火管制と本作のリアリティはちがうところにあり、零戦を「れいせん」と読むところなどまさにそれだと思いました。「ゼロ戦」もそうですし、神風(じんぷう)を「カミカゼ」と読むのは、アメリカ人が『菊と刀』なみに日本を文化的にまるはだかに解剖した時にちゃんと読めなかったのが逆に定着したというのが定説ですが、私はジャニー喜多川サンのようなキベイ日系人がそこに絡んでてもぜんぜんおかしくないと思ってます。

本作のエキストラの役者さんはイイ顔が揃っていて、実にリアルだと思いました。初代ゴジラ市原悦子が戦後初の女性国会議員を演じたなどの故事を踏まえたんだと思います。「もうすぐお父さまのところへ行けますよ」はなかった。「それではみなさんさようなら」もなかった。実況するならやるかと思ったですが、さすがに同じことはということか。アキコがよく泣くので、逆によかったです。あれは年端もいかない子役の子が自然に泣いたというより、わざと泣きに見えましたが、あれくらいきかんきのほうがいい。蛍の墓の節子のように聞き分けがいいと、かえって観客にトラウマになる。実はそこも、スピルバーグ宇宙戦争」へのオマージュかと思いました。

スピルバーグが三度見たというのもうなづける話で、ジョーズがもしゴジラだったら、を忠実になぞってるのがこの映画です。背びれが見えて、ストラヴィンスキー春の祭典」のかわりに伊福部昭で、浮袋の代わりに樽をモリで打ち込みまくるのを連合艦隊がやってくれるという… 前述の宇宙戦争泣き含め、ご満悦かなと。

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国電根岸線かなんかがゴジラにくわえられて浜辺美波が宙づりになって鉄棒プレイをする場面も、スピルバーグサン好きする場面だと思います。ただおしむらくは、短い。もっとねちこくやってほしかった。ドキドキハラハラをもっと、長引かせるんだ。その辺がやっぱ、肉食民族でないので、スタミナが足りないのかなあ。淡白。あっさり手を放し過ぎ。

stantsiya-iriya.hatenablog.com

スピルバーグサンデビュー作「1941」のオマージュもどっかにあったと思いますが、忘れました。

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「敬礼っていうのは、帽子を被ってないとしちゃいけないんですよ」という。

 「帽子がないときに、敬礼を軽々しくやったらガチの人に怒られるんじゃないかと思ってやれないんです」と話した。

この映画のラストは無帽で敬礼してる人がたくさん出ますが、物のない時代なので、しょうがないと思います。でも重箱の隅をつつきたければ、どうぞって感じで。安倍政権時だったら、政府が隠蔽とか政府は何もしてくれないから民間でやるしかないとかの映画にはならなかったでしょう。安倍政権国が全面的に国民の信頼を受けていて、岸田政権は罵倒の対象という一部のイメージの真偽はどうあれ、岸田総理バンザイ。米軍がソ連の目を気にして動けないというのは、まったく説得力がなく、むしろ積極的に動いてソ連がヤルタ条約を反故にして再度北海道に触手を伸ばしてくることへの牽制をすると思います。そこはご都合主義だった。ソ連の目を気にしてたら朝鮮戦争は起こりませんでしたよ。ぜんぶ北朝鮮になって韓国は滅んでた。

というかこの映画はある意味パンドラの箱を開けてしまった感があります。最新兵器対ゴジラビオランテあたりでもう食傷気味になり、またオキシダントデストロイヤーか、いやヤシオリ作戦でやんす、じゃーぼくはわだつみ作戦! みたいなマンネリなのですが、今回連合艦隊(残存)vsゴジラというパンドラの箱を開けてしまったので、未来はやめだ、過去だ、過去だよ、ということで、次作は超弩級戦艦大和初めガチの連合艦隊勢揃いでゴジラと対決して46cm砲が火を噴いてゼロ戦乱舞の悪寒。あれですよ、架空戦記で育った世代がガチ還暦ですから、空母信濃富嶽満載してゴジラにアタックするですよ。戦闘機もMe262を模したとも言われる橘花が出るですよ。桜花は靖国神社に敬意を表してあれですけど、秋水も出るかもしれない。

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私は震電が出た瞬間、震電ということばが口を突いて出て、よく覚えてるものだと自嘲しました。産経新聞社の第二次世界大戦ブックスの下記を読んでいたからだと思います。

幻の戦闘機 : 秋水、火龍、烈風、震電…開発の記録 (第二次世界大戦ブックス ; 81) | NDLサーチ | 国立国会図書館

ちなみに私は「コーさんの戦争は終わりましたか」のせりふも出る前に「おめーはこれからコーさんの戦争は終わりましたかと云う」という感じにパーフェクトに未来予知出来てしまい、ジョセフ・ジョースター気分を味わってしまいました。たぶん私の前世が浜辺美波だったからだと思う。

さすがに日本のスポンサーは連合艦隊ゴジラには慎重な態度になると思いますが、インパクトはあるので、中国企業やロシア企業がトンネル会社作って資金を提供するかもしれません。攪乱目的で。ゴジラは核で動くので、核兵器登場以前にゴジラが出るのは御法度だったですが、本作でそのタブーも破られたし。大戸島はアラモアナより後という設定なのかもしれませんが、明記されてないので、もう原爆開発以前を舞台にゴジラ作っても良くなる。戦艦陸奥が沈んだのもゴジラのせい、ロンドンワシントン軍縮条約で廃棄したことになっている軍艦は実はゴジラに沈没させられていた、等々。しばらくバンバン作れますよ。山崎監督はやらないかもですが、話題になるので、絶対誰かがやる。それは、あなたかもしれない(日本映画学校日芸の方角に向けて書きました)

このポストカードをもらいました。左のロバはアキコちゃんのぬいぐるみに似ている。

以上