『カエルを釣る、カエルを食べる 両生類の雑学ノート』(平凡社新書217)再読

 装幀 菊地信義 苦し紛れ。周達生さんは、ウィキペディアの著書には入ってませんが、農文協の『世界の食文化』の中国の巻を担当された方で、私は農文協のこのシリーズが大好きなので、それで存じ上げている人です。

周達生 - Wikipedia

こんな本。ウシガエルなので、和食も出ます。中国人は四足は机以外、飛ぶものはヒコーキ以外何でも食べる(フォークロアなので、机とピアノ以外、と云う時もある)とは冗談でよく言われることですが、著者が馴染みの神戸の中華料理店に夜釣りでゲットした蛙🐸を持込料理してもらった時は、頼むからもう二度とこんな残酷なことさせないでくれ、と調理後怒られたそうです。よほど自分の日頃の包丁とまな板で捌くのがイヤだったらしい。無用な殺生だし。コックさんは、魚介類以外はシメたりしない気がしますので。でも今レストランで供される場合は、業者さんが市販してる冷凍肉なんかがある気がします。

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しかしまあ私も昔から食べたことはなくても中華にカエル料理、田んぼのニワトリと書いてあったらそれは蛙だよ、ケ~ロヨ~ン、というのは知っていて、たとえば、相武台前の、チャリダーの聖地の店のメニューをよくご覧なさい、田鶏が載っているじゃございませんこと、てな具合に美輪明宏っぽくいわれたちうか、ジッサイに食べた人の話も聞いていたからです。

カエルを釣る、カエルを食べる (平凡社新書)

カエルを釣る、カエルを食べる (平凡社新書)

  • 作者:周達生
  • 発売日: 2004/03/13
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
 

 これも一度ふつうに買って一度手放して、新古書店で再会してまた買った感じです。

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よく、キャンプの肝試し(米軍キャンプではなく林間学校とかのサマーキャンプ)で使うカエルを寸胴に入れてたらカレーになって、食事に肉が少ないと不満を言ってた不良が「よう先公気が利いてるじゃん、俺らのこと考えてトリ肉入れてくれるなんてよー」と感謝する話がありますが、そういうの聞いて育てば、寄生虫はさておき、カエルは食えると分かるはずです。でも私は河南省の夜市でうっかり調理法をまちがえて、ただ茹でただけの大量のアマガエルを頼んだことがあり、リカちゃん人形のなまあしみたいのがたくさん突き出てるだけのそれを、ほとんど食べられなかった思い出があります。

夏、本番。以上です。