装丁:竹内亮輔(crazy force) イブニング2020年18号、20号~24号、'21年2号~3号、モーニング'21年2・3合併号掲載
9巻の帯でも累計100万部突破でした。まあそこは突っ込むところでもないので。
帯をめくったところ。初めてこのロゴの力強さを意識しました。
まあもうこの巻は、ほんと柔道部物語そのままというか、試合だけですので、ただただそれを讀んで見惚れるというか。試合後の表情も、息抜きのエピソードも、間の取り方も、なんも変わってないというか。他校選手同士の56kg以下級まできっちり描いてくるのは、モデルの選手たちが、みんな今でも顔見知りだからでしょうか。水町郁代選手の気合の声のロゴデザインだけ、従来の小林まことでない、楳図かずおなのか伊藤潤二なのか知りませんが、誰かの恐怖漫画で見たような書体だと思います。
三四郎はひとコマしか見つけられませんでした。鷲尾スペシャルは、実話なのでしょうか。そういうことって、ほかの競技でも起こりうることなのか。
高円宮杯でスカイラブハリケーンを、誰かやるのだろうか。ケガしそうだからやらないか。顔面ブロックはあるかも。声だしてればそれでいいタイガーショット。あとゴールキーパーの手刀。スラダンだと、名言ごっこはあるでしょうが、試合中真似するような技はないと思うのですが、どうか。甲子園で秘打。岩鬼が悪球打ちのため、ユニフォームの下にビニル袋で日本酒仕込んで飲む場面を誰かやらないかと思いますが、そんなことで大切な夏を失ってもいけないだろう。全員眼帯は、実際にあったらどうなるのか。旅館の池の鯉をつかみどり競争する場面を、隠し撮りされて世論の非難が。
体育館の天井の骨組みと照明を描いてくれるので、実際に会場に座っている気持ちになれるのかなと思ってみたり。タクシー運転手は昼間寝るので、明るいのを嫌い、家はカーテンが閉めてあるとか、そういう、細かいディティールの再現を、わずか数コマの挿入でも怠らないから、メインの試合が光るのかもしれません。
巻末のおまけ漫画は、漫画より、その前の二ページの煽りのほうが面白いです。外注主体のモーニング編集部が、小林まことに向き合うには真剣にやらないと失礼にあたると考えていたのがよく分かります。
鶴間にはまだ駅前書店が頑張ってるというので、酒ほそ㊽があったらと思って行って、酒ほそはなかったのですが、これがあったので買いました。たぶんもうなくなってるのですが、隣の南林間の駅前書店は、松嶋菜々子がバイトしてたと地元では語り継がれていて、しかし、相棒の鏑木の役者さんのヨメのプロフィールでは横浜出身としか書いていないので、これはあくまで、ここにもヤマトタケルが来たとか義経が落ちのびてきたとか、そういうたぐいのフォークロアかもしれません。以上