「イップ・マン 序章」"Ip Man" 《葉問》(主演ドニー・イェン×監督ウィルソン・イップ "イップ・マン" シリーズ一挙上映!)劇場鑑賞


イップ・マン 序章 予告編

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イップ・マン 序章 アクション監督:サモ・ハンキンポー 
出演:池内博之/サイモン・ヤム/リン・ホン/ルイス・ファン 
葉問/2008年/香港/1h48
1930年代の広東省佛山。武術館の師範との戦いに勝ち、町一番の武術家として知られるようになったイップ・マン。1938年、日中戦争が勃発。日本軍の占領下で日本兵に武術を教えることを拒否したイップ・マンは、空手の名手である将校三浦との生死をかけた勝負に挑む。

Ip Man (film) - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/thumb/2/2f/Ipmanposter02.jpg/220px-Ipmanposter02.jpg見たんですけど、なんも書けない状態のままです。観客四人しかいなかったけど、最終日だからか、20時以降だからか、イップ・マンの最初の話は抗日ドラマだからか。私としては、〈精武門〉のドニーがラスト日本軍と戦う場面の二番煎じになってはいけないから、スタッフ考えたなとニヤリとしたんですが、どうでしょう。二作目がとにかくひどいと思いますので、その二作目が武蔵野館でスマッシュヒットしたので一作目の日本上映につながったとか、ちょっと信じられません。我が国で抗日ドラマが見れるのは、幸甚ではあるんですが、インバウンド下で起こった、なんかへんな出来事だなあと。

邦人俳優の発音が悪いのか、葉問は「ようもん」ですが、「ようもう」に聞こえてしかたなかったです。いっそ「はもん」にすれば、ガンダム世代も納得すると思うのですが、どうか。池内博之が、ハモンに気に入られるとな、はっはっは。ほんと、好きだったよ、ぼうや。ガンダムといえどもこの至近距離では以下略。

35mmシネマスコープ上映。のはず。

映画サイトのレビューは、☆をいっぱいつけてる人が、ネトウヨが映画とちがうことを映画の内容としてすきあらば書き込んでくると苦言を呈してました。ほんとかどうか知りません。悪質なレビューに対する通報削除の手作業が定期的に行われているのか、私が映画サイト見た時はそういうのは見つけられず。さて、ほんとにそうなのかなあ。佛山振華綿花廠の門に青天白日マークがばーんと出てますし、日本兵の帽子の☆マークは、なかに「八一」と入れてもそのままサマになるデザイン。で、カンサンジャウ、ですか? 北京語でジンシャンジャオと言う名前の、北方からの流れ者。物資を横取りしてカネをせびって、イップマンに叩きのめされると腹いせに日本軍に密告して逃げるでしょう。南方における抗日遊撃隊の実態なんてこんなモン、という隠喩であってもおかしくない。

で、洲之内徹も伊藤佳一も書いてますが、日本軍の通訳はおうおうにして、漁夫の利のクセものなので、この映画でも通訳は、ザブングルの「くやしいです」みたいな人ですが、ボコられてかわいそうでもあり、要領よく立ち回りすぎでもあり、というところ。ウィキペディアを見ると、彼は最後もみあいで中国人に射殺されるはずが、検閲で削除されてるとか。漢奸なんですが、それでも警官殺しはやはり、新中国キンペー体制では御法度なのか(この映画は胡錦濤時代ですが)。その辺チニルパ狩りの韓国とはちょと違う。根源的な素朴な疑問で、この人どこで日本語覚えたんでしょう。日本兵に聞こえないようにこっそり日本語で「バカ」と言うとか、あるあるネタにもほどがある。

この通訳が、ンゴーモウザウガウと絶叫し、イップマンがレイザウガウと怒鳴る場面がよかったです。走狗はザウガウなんですね、広東語では。北京語ではゾウゴウです。みんなも使ってみやう!

少林サッカーで、醤爆がどういたしましてみたいな感じで「モーハーヘー」と言うのですが、この映画でも冒頭そのことばが出ました。

この映画は由緒正しい、中国大陸とは一味違う、童増やら馮錦華やらの香港抗日ファイトの思想を受け継いだ展開だと思ってますので(ふたりとも大陸人ですが)、その意味で、北方人が、二作目みたいなおためごかしでなく、本当に異質な存在として扱われているのも面白かったです。それが日本で見れて、ああよかったって感じで、大陸の映画会社も、エンドロールではぞろぞろ出ますが、最初には出ず、これは香港メインで作られた一作だと分かります。これが二作目だと、冒頭に北京やら河南やらぞろぞろ出て、映画にも余計な口出しがあったんだろうなと。で、三作目はその辺を上海が肩代わりして。

ja.wikipedia.org

映画レビューを見ると、三作目がいちばん好きな人と、三作目がいちばんキライな人と両方いて、極端だなあと思うのですが、私は前者です。①三作目がいちばん「政治」が出ない。②三作目だけ、ひとことも北京語のせりふがない。この二点から、私は三作目をイチバンに推します。で、次が、これ。すいませんね、これです。ホントは渋谷天馬サンが演じた役はもう少しなんとかならないかとか、最強カラテマンを出してほしかったですが、まあそれは仕方ない。イップマンも、日本兵相手にけっこうエゲツないですからね。股折られた兵は一生残るでしょうし、それを言われても、だからなんだ、でしょうし。イップマンシリーズ最新作で、韓国のテコンドーとでも戦ってください。そこで韓国軍最強のテコンドーファイターでも出してくれたら、それでいいです。相手はドニー以外で。


《葉問》正式預告片 [官方高品質版本]

以上