上はチラシのいちぶぶん。
例の透明プラスチックの盾の機動隊みたいな人たちがバンバカやられるのは終盤です。
ひさびさに厚木に行きました。一週目は驚音上映だったのですが、都合がつかず、二週目の夜19:35分からの回を見ました。見終わったら21:50で、しかしその時間まで映画館は開けてもよくなったのだなあとうれしかったです。でも外に出ると、飲食店はだいたい20時閉店ですので、銭湯に行き、23:30迄に出ればいいとのことでしたので、やれうれしやとひと風呂浴びて帰りました。
観客は三名。座席指定になっていて、厚木で座席指定とは、ヒュージな皮肉だと思いました。ガラ隙なのにわざわざ他人と近くに座ろうと席取りしてくる人がいたら、変更も出来るんだろうと思いました。
中国4週連続
NO.1大ヒット
正義の怒りに燃える警察
RAGING FIRE
復讐の怒りに燃える狂獣
ラスト15分、アクション映画史上最も苛烈で壮絶な死闘が勃発!
英皇電影 GAGA☆
〈英皇電影〉は、"Emperor Motion Pictures"という会社で、〈英皇集団〉という1942年に出来た香港のグループ企業の系列だそうです。
左は英語版ウィキペディアのポスター。
この映画の始まる前に、入管を隠し撮りしたりして作ったドキュメント映画「牛久」が終わって、観客がぞろぞろ出て来たのですが、老女がひとり、どうにも腑に落ちぬ顔をしていて、ほかの客に、「もし、この映画観ましたか」と声をかけ、「ええ、見ましたよ」と相手が返すと、「あの人たちは、日本人じゃなくて、外国人なんですよねえ」答えは聞こえませんでしたが、老女が続けて「どうしてあの人たちはあんなに日本語がしゃべれるの? 日本に来てから習ったのかしら」と、とてもふしぎそうでした。
まさかプロ難民ということもないと思いますが、吹き替えしてるのでなければ、登場する収監者たちの日本語うまいということかなあと横で聞いてました。私は「牛久」大仏を見るつもりは今のところないので、実際のところは分かりません。たんなる就労目的の不法入国やオーバーステイなら野放し状態で、ひとたび人権派弁護士がついて難民認定とか騒ぎ出すと入管が牙をむく、という私の認識がくつがえるような映画だと言われたら見ます。が、たぶんそういう助言をする人は今のところ、私の周りにいないので。プラ・アキラ・アマロー師が1984年に書いた『72時間の母国』に登場する本牧時代の入管施設と無期限拘留が、1mmも変わらぬまま牛久になってるってことで、いいでしょうか。
stantsiya-iriya.hatenablog.com
左は中文版Wikipediaのポスター。
ウクライナ難民を受け入れるかどうかの記事でも、在日ウクライナ人の犯罪は少ないのでだいじょうぶだと思う、みたいなコメントが上位に来るので、目を白黒させています。そういう話なのか。そして、総数が少なければなんによらず少ないのでは、と思う。
話をこの映画に戻すと、序盤に出てくる「ベトナムマフィア」が、ベトナム語はおろか、広東語もしゃべらず英語オンリーなので、そののちに出てくる「南アジア系」エキストラのリアルさと落差があると思いました。ベトナム華人は圧倒的に広東系(となりだから)なのは、「ホア族」というウィキペディアの項目を見れば分かると思います。
最後の修理中もしくは取り壊し予定の教会の前の道に、"KEEP CLEAR 請勿停車"と書いてあるのも、何かのメタファーかと思いましたが、そうでもないようです。
マヌケな部下の人は、遺体遺棄の際に遺体から腕時計外さないとか、獄中にいる間の中華世界の監視カメラ深化にウラシマ状態で~とか、いろいろ抜け作すぎました。何もそんなに抜け作にしなくてもという。
セリフがどうにもアテレコくさいときがあって、どうせ大陸公開時は北京語に吹き替えるんだから、広東語がさべれない役者さんはそのまま北京語でさべってもらって、日本公開の広東語ヴァージョンもアテレコで行こうくらいな感じなんだろうと思いました。で、そんなのたぶん香港映画大好き人間には最近では珍しくもなんともないことなので、あんましレビューとかにも書いてないんだろうなと思いました。
私がこの映画を見ようと思ったのは、監督が急死したからです。テレビドラマ版《精武門》監督。
長谷部というかドニー、もうすぐ還暦なのでそんなに体張ったアクションばっかせんでもみたくレビューで書かれていて、というか若作りしすぎだと思います。ヒロミ・ゴーもかくや。インプラントの白い歯はイップマンからおなじみですが、今回、年の差婚だかなんなんだか、若い妻が初産妊娠中という役の上の設定で、それなので、シワとりというか肌のハリツヤ注射というか、いろいろやってる感じで、ジャッキーチェンの近作映画も見てませんが同様にCG等駆使してすごいそうなので、中国人の神仙思想というか、不老不死願望がこんなかたちで現代医学とシンクロしてるとは、というステレオタイプ、紋切り型の発想で考えてしまいました。
私はたぶんニコラス・ツェーの映画を一本見たか見てないかくらいです。鎌倉殿と十三人の主役とは別人なんですよね。父親のパトリック・ツェーが少林サッカーに出てることを知ってるだけ。
警察に、"We Serve with Pride and Care"という標語があるのを、わざわざ字幕でフォローしてて、検索すると案の定でした。
https://www.facebook.com/pg/HKPF.Pride/posts/
併記の漢語は、《服務為本 精益求精》
上は2019年8月3日の毎日新聞英語版記事の写真。
そうとうにカットがあったということで、私はこの映画、大陸ではもう映画での警察批判はご法度なので、香港ならオッケーくらいに軽く、その辺を読み違えたのではないかと思いまして、当たったかどうか分かりませんが、ピウという刑事、漢字で書くと〈標〉サンですが、この人の場面が分かりづらかったので、ここだいぶカットされたなと思ったです。
我是警队之耻
日本語版ウィキペディアのキャストには、今日時点ではこの人はいません。
中文版だと下記です。
標哥
警員
邱刚敖之手下
当年被警队革除的其中一员。出狱后自殺身亡。
しかしこのように出獄後の自殺だとすると、命日に両者がバッタリ出会う場面で、ドニーが、毎年来てると説明するのが、つじつま合わなくなります。ニコラス一味は、最近刑期満了でシャバに出て、最初の命日ですから分かりますが、毎年来てるとするなら、ピウ刑事だけ刑が軽くて、ずいぶん先に出所してないといけないですが、そんなふうだったかな。
Derek Kok as Bill Cheung (張德標), an officer in Yau's squad who threw himself off the police headquarters building after feeling betrayed by the police when they testified against the squad.
Raging Fire (film) - Wikipedia
英語版の記述だと、社会的に糾弾されて自裁した感じで、裁判前なのかなあという。文革の臭第九を想起させるような場面でしたので、これがカットされなかっただけでも、ヨカッタデスネと。
そんで、ラストのバトルになるわけですが、迫力のカーチェイスに至るまでの途中が規制と自主規制で、大陸も香港も、こんなにまともな作品に仕上げられないんじゃ、どうしてこうなった、を推測するためだけに見るような。冬の時代デスネ。いやいや暗黒デスヨ。ニコラスも、あれだけレーザーポインターが全身あたってるなら、蜂の巣がよかったかな。中国の銃殺は遺族に弾代請求するという例のフォークロワの延長で、あんだけレーザーポインター照射されてたら、幾らになるのか、観衆のワクワクが止まらなくくなって。以上