『グラスの向こうに―君の名は数寄屋橋』読了

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公式より
<目 次>
1章 銀座の夜を触れあって
2章 川のない数寄屋橋
3章 ああ戯れの恋にもあこがれる
4章 坂道の好きな私
5章 私の日記から
6章 詩にこめた私の喜・怒・哀・楽
7章 忘れられないお客様の記
8章 バブルの様な私の夢は

出版社公式:http://www.spng.jp/sab_kyoyo/gurasunomukoun.html

グラスの向こうに―君の名は数寄屋橋

グラスの向こうに―君の名は数寄屋橋

この人のお店に集った文人マンガ家のエッセーアンソロジーを以前読みまして*1
で、この人自身のエッセーも出てるみたいなので読もうと、読みました。
1991年の出版なので、ほんとうにバブルまっただなかですね。
そのせいか、明るい。ガツガツしていない。
才女が遅れて来た文壇バーを開いている、という今北産業は既に頭にあったので、

一章まるまる自分の好きな坂道について語ってしまう、
ブラタモリを遡ること四半世紀前にこんなに自由でインカ帝国
そんな本です。肩のこらない感じで、楽しく読めました。

肉親の地道な熊本弁もいいですね。森高千里スザンヌ、くまもん。
スザンヌって、ローラに喰われたのかな。産休かな。
上京した両親と同居三人暮らしの銀座ママは、この人だけだと思いました。

この本では、文壇以外の、四海のヘンな人について、
書ける範囲で書いています。
来てほしくない客(今で言うコミュしょう?)が失敗した時勇気づけたら、
有能なブレーンになったとか、
「御エンジョイください」と挨拶してたら、援助されたとか。

クラブの要諦は接客のプロとの会話、交流なのだな、と改めて分かる本。
酒も酩酊もない、素面の客もたびたび出てくる。
ママは時折おんなの意地で、すっぴんでパーティーに行ったりする。

数年前、世の中では、店側も客側も安く上げようと、
ガールズバーなる流れを作りましたが、その後どうなりましたかね。
どっとはらい