『ヴィンテージ―酒の物語』読了

ヴィンテージ―酒の物語

ヴィンテージ―酒の物語

著者の、男の物語、女の物語と読んできて、最後が酒の物語。
やはりバブル前後の作品です。
バブル紳士、バブル淑女に騙されかける的な話が多いです。
その程度で厭世的な気分になっていた人間も、いま、
オレオレ詐欺全盛時代にケロッと生きていけるようになったことでしょう。

個人経営の喫茶店など、自分のマンションの一階とかだからやってけてたんだろな、
と思いながら読みました。バー、スナック、居酒屋、どれも個人経営です。
脱サラして退職金フランチャイズにつぎこんだ的なエピソードも読みたかった気がします。
この後、飲酒運転が厳しくなって、飲み屋業界は激変するんですよね。
バブル以外に、飲酒運転絡みの要因も忘れてはならないと思います。酒場の不景気。

後半の話が幾つか破綻してるような気もしました。
自分では物語なんか書けないので、プロの仕事にアヤつけるのもなんですが。
失礼しました。以上