珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 作者: 岡崎琢磨
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2012/08/04
- メディア: 文庫
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「本屋大賞にしては…って感じ」と言われましたが、本屋大賞ではなかったです。
第1回京都本大賞だとか。読んだのは2013年5月の第12刷。解説:北原尚彦
カバーイラスト:shirakaba カバーデザイン:鈴木大輔(ソウルデザイン)
本書Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8F%88%E7%90%B2%E5%BA%97%E3%82%BF%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%81%AE%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E7%B0%BF
タレーラン Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%AB%EF%BC%9D%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%BF%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%EF%BC%9D%E3%83%9A%E3%83%AA%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%AB
ウィーン会議 Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B3%E4%BC%9A%E8%AD%B0
タメルラン Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%AB
京大生の脳内妄想会話という位置付けで読み進んで、それなりに納得もしてたので、
結末のどんでん返しにびっくりしました。主人公、アントレプレナー向いてなさそう。
京都らしい腹芸の探り合いということですが、そんな腕利きスタッフに見えない。
起業も脳内妄想ではないかと。柔道女子大生キャラはよかった。ヒロインが、
不自然な(^Д^)擬古調の語り口なのですが、作者の趣味とすると、
作者は九州男児だそうなので、なんとなく納得。非関西人が興味深いと思う関西弁のセリフを、
相当過剰に強調して喋る老人が出るところも、京大生の観察っぽいと思いました。
東大生は1,000万都民の中に埋没するので、駒場と本郷以外、特に認識されませんが、
京都だと、京大以外で洛中ど真ん中にキャンパスがあるのって、同志社くらいと思うので、
京大生はとても目立ちます。バイトなどで市民や観光客に接する機会もとても多い。
「京大生バイト」といえばなになに、とかいろいろありますが、中でも色恋に関しては、
この小説がよく物語っているのではないでしょうか。こういう会話してそう、みたいな。
頭脳はほんとみなさん明晰で、目から鼻に抜けるんですけどね。
この結末でどうやって続編が出来るのか不思議でしたが、
続編のアマゾンコメントレビュー見ると、
なかったことになってるようで、それはそれで問題な気がします。
Wikipediaのキャラ一覧に柔道女子大生出てないし。関係ありませんが、
なんでこの小説のアマゾンコメントレビューが辛辣なのばっかなのと思いました。
あたたかく、おおらかに作家さんを育ててあげればいいのに。
甲子園とトトカルチョ、などのネタも、
入れるとラストの伏線のひとつになったと思います。
続編ではそういうネタもあるかな。
頁81 第二章 ビタースウィート・ブラック
「日本では、黒は有罪ギルティのことね。アタシの彼氏はクロ、ブラック。コーヒーのブラックも飲めないくせに」
そんな帰国子女いるか。オリエンタルランド。
JOJO第三部、DIOとの決戦を前にしたポルナレフが、ブラック&ホワイト、正しい白の中に居る、
等々こういう意見を開陳してますが、私も実際にこうのたまう白人見ました。
ポルナレフはいいのですが、知り合いの白人の場合、
これはだめなんじゃないのかな〜ポリティカルコレクトネス的に、と思った。
頁127 第三章 乳白色にハートを秘める
「関わりがないから、ご存知なかったのですね。京都市の小学校の夏休みは例年、八月二十四日頃に終わるんですよ」
んぐぁ。(中略)京都に二年以上もいながら、そんなことも知らずにいたとは。
私も知りませんでした。七年くらいいたのに。知人の子供がまだ、
朱い実ナントカ園だったからか。給食費問題はタクシーの運ちゃんから聞いた。
頁254 Animals in the closed room
(前略)もっとも見ただけで何の薬かわかるほどの知識はないが、どうやら睡眠導入剤や精神安定剤の類だったらしい。別に大騒ぎするほどのものでもないのだろう、(後略)
軽いなあ。変な喋り方する人だなあ、としか思ってなかった、
某キャラへの認識が変わりました。
頁309 第七章 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を
そして、電話はガチャリと切れた。
携帯にかかってきた見知らぬ番号なのですが、家電だったのか。
以上