ブックデザイン 鯉沼恵一(ピュープ)https://pyup.net/
いつの間にか出ていた都留泰作の新刊。書き下ろしみたいです。平凡社って、漫画の書き下ろしなんか出してるんだ、というのが最初の感想。掲載誌に連載してアシスタント使って豪勢な絵にして、というふうにしなかった理由は分かりません。どこも載せてくれなかったのか。だとしたら書き下ろし単行本を出してくれた平凡社はなんなのか。個人的には、またこの人らしくホンカクSFというか、今回はホンカクファンタジーなので、SFマガジンにでも連載してハヤカワから単行本出して、令和の銀の三角と呼ばれでもしたら作者的にはもっとうれしいだろうと思いました。
次に、アマゾンレビューで、「ゲーム・オブ・スローンズ」とか、エロいとかの単語が錯綜してましたので、また童貞ものかと思って開いたのですが、特にエロくなかったです。あんましリビドーとかそういう感じはありませんでした。「ゲーム・オブ・スローンズ」は知らなかったので検索しましたが、幼女戦記ならぬ竜女戦記、という飲み会の駄洒落レベル(翌朝メモを見てもどこが面白いのかさっぱり分からない)のような気もしました。腐女戦記ではないです。モデルが作者の「ツレ」だったら面白いのにとは思いました。でもそれだと子どもが…
上の作者インタビューを見ると、またこれがよく語っているので、五十代になった作者の、娘さんらが、鬼滅の刃に夢中であることなどが分かります。
舞台は、ふつうに江戸時代の日本にして、地方だけ架空のどこかにすればよいのにとか、読んでいてまあまあ、設定厨になりかかるファンタジーです。中国王朝はむろん架空の王朝にして、竜の爪の数はあえて語らず、絵で見て気づかせようとか、そんなんで。
ところどころ現代の単語がせりふにまじるところが賛否両論らしいですが、気にしていたらハゲるので、考えない方がよいと思います。よく分からないですが、バルザック著作集みたいなバカな本を出した藤原書店が窮してネトウヨに乗っ取られたように、書き下ろしまんがなんかに手を染めた平凡社がネトウヨに乗っ取られたらどうしようと、作品の行方より、そっちが心配です。以上
主婦が国家に立ち向かう、「ナチュン」都留泰作による歴史ファンタジー1巻(試し読みあり) - コミックナタリー
立ち向かうわけではなく、「天下を取る」がコンセプトのようです。
以上