『伊平次とわらわ 1 』"Iheiji to warawa : 2." by Yasuko Sakata 坂田靖子セレクション 第7巻 Sakata Yasuko Selection vol.7(潮漫画文庫)"Ushio Manga Bunko" 読了 

 ブックデザイン 日下潤一+川島弘世 その辺にあったマンガ。二巻は見当たりません。

伊平次とわらわ (1)

伊平次とわらわ (1)

 

 単行本は1996年5月末刊。コミックトム連載だったのかなあ。トムプラスになる前。

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生と死の世界を自在に往来する!!

この犬が「わらわ」

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墓守伊平次が、故あって犬の姿をしているという、中納言の姫・わらわに出会ってからというもの、骨さがしや半死人の世話、餓鬼の一掃にと何かとややこしい仕事がふえた!!「わらわの春」「葉月」「橋」「不浄の穴」「骨(こつ)」「夕日」「狸」他。

ユーモアお化け奮戦記

解説は山口昌男

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俺にあんなもんが見えるのは、俺のせいじゃないぞ! 生まれてからずっとこんな仕事してるせいだ。 伊平次の傍らをつきまとって離れない姫言葉を話す犬も、近代日本の漫画の伝統的副主人公「冒険ダン吉」のカリ公の子孫であるが、性格は男、言葉は女性という意味で、こないだ中村座勘九郎が演じていた法界坊のような混じり物である。この世界を描くのに、生と死が混じり合う主人公が最適であることを示して余りある作品集である。(山口昌男「解説」より)

伊平次は田仕事しないのだろうかとか、冬であの着物一着はさぞ寒かろうとか、のんびり読みました。潮の坂田靖子セレクションは、天花粉やアジア変幻記は読んだと思うのですが、これに比べると、他国がモチーフの話はいささか窮屈だったなと。こんなにのびのび描いてないと思います。瓜を食べる時の擬音「ばりん」がわけわからない。

山口昌男は二巻の例ばっか引くので、一巻読んでないかも。二巻がその辺にないので、何を言ってるかちょっと。上のカバー裏の個所は、そう思わなかったです。わらわの性格が男とは思わなかった。

梨木坂に住んでいたおまちゃればばあもこんな喋り方してたんだろうな。ゴミ捨てるのに穴掘る習慣は金沢にも、神奈川にもあったんだろうな。以上