ホットペッパーグルメで当月限定500ポイントもらったので消費しに相模大野に行って、そこの駅ビル書店で買いました。ラスト一冊。
たぶん次巻は人もいない、文字もない表紙な気瓦斯。今回の感想はこうやって先出しを続けて作者の選択肢を減らすか、「当たった当たったラッキー!」とやるか、どっちに転んでも損をしない文章を書こうかと思います。昨日ほかの方のブログで、「韓国の国民一人あたりのGDPが日本を上回るという昨年の予想があたったがうれしくない」という記事を読んで、かっこええと思ったので。
読む気もないし、グーグルレンズの認識した文字があってるかを確認する気もないカバーの文字。巻を追うごとにどんどん細かくなってます。絶対次巻は文字なし。空白の世界。
カバー裏のFACTロゴの変遷。左から①、②、③巻。一巻をスーパーの総菜の汁で汚したのでブッコフに売れず、結果的にぜんぶ確認出来。マルゲリータ(冷めたピザの比喩?)ニコニコマークが泣いてる絵(英語圏SF界の"SAD PUPPY"の比喩?)AKIRAばりのアシッド全開。でも中味に薬物の場面はありません。
帯。次巻の表紙になれるキャラはいないので、全キャラそろい踏みするよりは、空白かと。あるいはディープステートやイルミナティを可視化してみる。
椎名って人たくさんいるんですね。『セクシー田中さん』でひさしぶりに今の女性まんが読んでみましたが、ほんとにみんな同じ絵が描けるようになってる世界で、すごいことだと思いました。コナリミサトや入江喜和のように違う絵のマンガばかり見てると気づかないですが、同じ絵なので、コマ割りや構図で同業者と差異化して勝負し続ける少女漫画というパイの大きさに圧倒されるばかり。大変ですよたぶん。絵はいっしょなんだもん。ストーリーも冒険させてくれないらしいし、編集ストップで。押見という人もほかにいると思った気がしましたが、押切蓮介だったので押見ではないかったです。押見修造という人の『血の轍』は、表紙がきれいなので、いつか読むかなあと思いつつ読んでません。志乃ちゃんはなんとかとかと、同じ漫画家とは思ってませんでした。
帯裏 考えたら、帯文句って、文庫解説みたいなものですよね。解説ほど長く書くネタはないが、煽り文句ぐらいならサクサク編集がまとめてくれる。
カバーを取った表紙と裏表紙。ぜんぶ「先生」のせりふ。
表紙協力:雨宮純 COVER DESIGN:TADASHI HISAMOCHI(HIVEA&co.,Ltd.)
「裏サンデー」2023年11月6日配信分~2024年1月1日配信分掲載作品
連載担当/千代田修平/轡田緒早
単行本編集/千代田修平/轡田緒早/堀靖樹/小野弘明(アイプロダクション)
スタッフは全員変わらず。考えたら、『セクシー田中さん』絡みで、小学館の電子まんが読めるようにしたので、次巻刊行迄待たなくてもラストまで読めるんだなと。読んでおいてここでしれっと次巻予想をしてるとしたら相当なタマですが、私は相当なタマに生まれたかった。…と思ったら、私の登録したのは小学館eコミで、連載はマンガワンでないと読めないようなので、けっきょく読めませんでした。學刈也。
電磁波だけは実際に大新聞も報道したわけですが、だから逆にフェイクと考える人もいるんだろうな。
清涼飲料が二種類出るのですが、どちらも実在する(した)飲料で、ラベルもちゃんと描いてます。小学館はよくそういうことをして、メーカーからお礼品という戦果をもらうのを編集同士競ったりしますが、これはどうなのかなあ。
最初が頁122、JTのスーパーハイオク。
次は頁178、キリンの力水。自販機の飲料はさけるべきと言い合ってたはずが、大事の前の小事なのですっかり忘れて飲んでる場面。
キリン 力水 300ml ボトル缶|商品・品質情報(ソフトドリンク)|キリン
頁36と37に出てくる映画DVD二本、マトリックスは分かりましたが、もうひとつはよく分からず、タイトルが"THEY L---"と読めたので「ゼイリブ」かなと思ったら当たりました。見たことありません。
「先生」は「私はなんでも知ってる」「なんでも教えられる」(頁4)と根拠なく言っちゃうくらい人畜無害のやばい人なのですが、その過去が明かされるのは面白いです。頁165で犯罪っぽい実力行動に出ようと「先生」が言い出し、タツミさんがそれに突っ込むと、先生は「しかし安心してください。私には政府関係者の知人が…」と言うのですが、これは私が数少ないコミケ体験で、やばげな同人売ってるサークルさんに「やばくないですか」と聞いた時の返事と同じです。それなりにバックがついてるという。ケツモチだったらヤクザですが、そういう話でもないんだろう。
「先生」がデモ等、他の支部とリアルに連携した活動に参加しないのは、むかしの知りあいに逢うのがいやなんだなとすぐ分かりました。でもそういうのをおそれていては、つばさの党でも『土偶を読む』でもなんでもいいですが、人の縁は広がらないですよね。デモの後の打ち上げが楽しみでデモに参加する孤独な人々のくだりは、池上永一『海神の島』に出てくる沖縄米軍基地反対運動の組合員みたいだと思いました。左右は常にネガポジ反転で、同じこと。
stantsiya-iriya.hatenablog.com
このまんがのタチキリには少々面白い点があって、この巻では特に初めの回に顕著なのですが、上は余白をキッチリ残して、下をたちきってるページがまま散見されます。ふつうは下のページ数ノンブルの余白を残して、上の題名だけ貼ってる部分を断ち切るものなのに、逆なのはなんでだろうと思いました。むかしのマンガお作法でしたら、下の余白部分にはライターさんの書いた字数制限内豆知識や読者投稿が載ってたので(講談社だけかな)もうそういうことはしないんだよ時代がちがうからという意思表示と思いますが、ウェブまんがでそういうこともないだろうし、下の余白をたちきるのは頁数ノンブルをうつ編集の工数を削減する意味しかないように思います。めんどくさがりの編集を助けてヨイショして仕事をもらおうという魚豊サンの策なのかもしれない(うそです)それ以上の、DSやイルミナティにかかわる意味はないと思います。
FACT本部やFACT創始者、初代「選ばれし者」、支部メンバーの離反など盛りだくさんで、ヒロインがこの巻では出ないのかと思ったら出ます。「先生」のむかしのサングラスもよかった。後悔してしまう老いた自分と対面する夢を主人公は見るのですが、この巻を相模大野ステスクのベンチで読んだ後帰宅して、私も夢を見ました。ザスパクサツグソマと栃木SCの北関東ダービーを観戦しに宇都宮に行くのですが、雨で試合が一時中止のまま朝の六時になってしまい、帰宅するかと朝の光の中バラックのような飲み屋街を歩いていると靴をなくし、代わりにそのへんでゲットした靴を履いて、ぬかるみの中、胸ポケットにバータコがあるので火をつけたら目が覚めました。
頁76で「先生」は理路整然と信仰告白しますし、頁154で初代「選ばれし者」もその行動動機を分かりやすく説明します。こういうのは事前にまとめて覚えていたとしか思えず、そういう人物たちの中で、嵐に翻弄される木の葉のような小舟の主人公が、次回どんな一発逆転をするのか楽しみです。①主人公が先生になって新たな選ばれし者を見つける。②誰もいなくなって風だけが吹いている。③ヒロインがバイクで海辺の道を爆走する。④富士山が噴火して南海トラフがえらいことになって隣国がとうとう攻めてくる。
さて。以上