- 作者: 池波正太郎
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 1984/12
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http://www.sakuhinsha.com/essay/9265.html
以下、印象に残った箇所。
頁40『献立づくり』辻嘉一で、マラッカ海峡の事件*1を知りました。
頁45『残肴の処理』北大路魯山人は、ちょっと始末過ぎると思いました。
船場吉兆の事件*2を、堂々と書いている感あり。
頁81『鯉コク』伊丹十三に出てくるこの本を読みたいと思いました。
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/525834/49548635
頁129『トマト』三國一朗の白砂糖かけトマトは、中国の食べ方ですね。
頁157『越後の美酒と料理との調和』森須滋郎で、献残焼きという料理を知りました。*3
この本は、非常にさまざまなエッセーをよく拾ったなあ、と感心する出来で、
その並べ方も、直球から徐々に変化球という構成です。
山海の珍味や質素な手作りおつまみ自慢から始まって、
タバコ、チェイサー、負けた方が飲むゲーム、
素面をからかってサカナにする酔人…
頁232『酒神のさかな』林京子は、中国人と日本人の飲み方の違い、
乱れたところを見せない文化と見せてよい文化をまず描き、
飲まない女性が肴にされる馬鹿さ加減をはかなんでいます。
そして、通読して私が思ったのは、
酒と肴の調和、ハーモニーというのは、
失われると、二度と取り戻せない、欠落したままという苦い思いです。
酒抜きで肴をいろいろ食べてみても、特に感想はない。
何か抜け落ちた感覚が残る。
かといって、肴抜きで、酒の酩酊だけを追い求めるところまでいってしまった、
神経が報酬系のショートカットを形成してしまった後では、
酒と肴の相乗効果というものはおそらく現れない、
酒だけをひたすら摂取しようとする最低の飲み方しか出来ないのではないか。
『今日も飲み続けた私』の作者はそこまで行かず脱出出来たわけで、*4
私にもそういう知人がいますが、そうでない人はそうではない。
今週のビッグコミック巻頭マンガは、酒乱のサラリーマンを取り上げたとのことでしたが、
肝臓など内臓までいってそうだし、正社員だから休職扱い出来るのだろうな、
と思いました。香山リカの本に出てくる「うつ病セレブ」になれるのか、
そこからどんどん滑り落ちて本当に底をつく迄いくのか。
http://big-3.jp/bigcomic/tameshiyomi/saisin/20140325/ogami/index.html
- 作者: 香山リカ
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法律とかもあるし、風潮が変って、ショービズがこういうテーマをてがけるようになるのか、
と思うと、たとえば、今回、
酒乱社員を執拗に殴打する半グレは、
アル中家庭のトラウマがあるなど、
いろいろ、アンケート結果によっては先につなげられそうな設定を考えているんだろうか、
と思いました。参ります。
前にも、飲むと気分が悪くなる従来の抗酒剤でなく、
飲んでもあまり飲みたくならない薬の認可を進めているような記事を
どこかで読んだと書きましたが、ナノマシーンでもないわけだし、
ケミカルがメンタルに出来ることはたかが知れてると思います。
- 作者: グレッグイーガン,Greg Egan,山岸真
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現実には科学はいつかそれを実現するかもしれないが、実現しないんじゃないかな。
話を戻すと、珍味や旬の食べもの、簡単節約クッキング、
それらを「肴」という括りでなく、普通に料理として、
腹いっぱい食べて寝たり動いたりは、普通に楽しめているので、
別に肴としてああだこうだなんて考えなくても、それでいいやと思います。
最初からわかっていたことなのかもしれませんが、
思考をめぐらせてそこに戻ってこれると、ちょっとうれしい。
*1:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E8%97%A4%E6%AC%A1%E9%83%8E#.E8.87.AA.E6.AE.BA
*2:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%B9%E5%A0%B4%E5%90%89%E5%85%86#.E5.AE.A2.E3.81.AE.E9.A3.9F.E3.81.B9.E6.AE.8B.E3.81.97.E3.81.AE.E5.86.8D.E6.8F.90.E4.BE.9B
*3:http://kotobank.jp/word/%E7%8C%AE%E6%AE%8B%E7%84%BC%E3%81%8D
*4:読書感想 http://d.hatena.ne.jp/stantsiya_iriya/20130302/1362223622