- 作者: 加藤九祚
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2013/09/21
- メディア: 新書
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屈せざるを得ません。サローヤン風に言うと、アイハヌム、アイハヌム。違うか。
- 作者: 加藤九祚
- 出版社/メーカー: 東海大学出版会
- 発売日: 2001/11/01
- メディア: 単行本
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ここからここまで毎年刊行
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- 作者: 加藤九祚
- 出版社/メーカー: 東海大学出版会
- 発売日: 2012/12/01
- メディア: 単行本
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シルクロードの中でも、別名トランスオクサニア、
アムダリヤとシルダリヤに囲まれた地域の、さらに超限戦、アムダリヤ上流の、
タジキスタンとアフガンの国境地帯、
アイハヌム、ショルトゥガイ、タフティ‐サンギンなど特定の遺跡にフォーカスされた本です。
時代的には、グレコ‐バクトリア。バクトリアの前に、グレコをつけると訊いて、
関根勤が黒子で小堺一機がグレ子みたいな連想しか出来ない自分がいます。
地図と、本に載ってる写真のカラー版が岩波新書のサイト*1にあったので借ります。
お願いします。
中央アジア高原に忽然と出現するギリシャ劇場都市。
作者が、一世紀に近い生涯のほとんどを捧げるまでに魂を鷲掴みされるのは分かります。
歴史は、美しい。
私はカタい絵が苦手なので、乙嫁語りも読んだことがないのですが
(もやしもんとか草子ブックなんとかとか、そういうのがここで言うカタい絵)
やっぱり中央アジアの歴史用語はきれいだな、ためいきをつくくらいきれいだな、と思います。
原ゾロアスター教徒をインド‐イラン人と呼んだり(ペルシアと区別)、
そういう一言一句が想像を惹起してしまいます。
- 作者: 諏訪緑
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2000/01/01
- メディア: 文庫
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イスカンデル・クーリという言葉が出て来た時、
丁度中田英寿がレナト・クーリスタジアムでプレイしていたこともあって、
ああ、美しいなとそのときも思ったことでした。
以下、駆け足で印象深い箇所を列記します。
頁51、ハオマ、ソーマの原料は諸説侃侃諤諤だったが、
マルグシュのトゴログ1号の甕に付着した物質解析から、少なくとも当地に於いては、
コペトダーグ山脈の山嶺地方に生えるエフェドラ‐インターメディアとの目星がついたこと。
頁57、バクトリアとマルギアナの類似について、
文化とは呼べるが文字がないので文明とは呼べないという、史学基本と正道が突如現れること。
頁忘れましたが、結局この地域の古代歴史を発掘によってここまで明らかに出来たのも、
両大戦後暫定的にこの地域に平和が訪れたからであること。
(だから今世紀アフガンが混乱し、出土品は現物不明スケッチのみという状況も淡々と記述)
シルクロードといえば、ローマと漢を結ぶイメージがあるが、
メソポタミアとハラッパー(インダス)を結ぶ交易路が、
張騫の遥か以前に存在したという本書の主題。
その道(アムダリア周辺)は決して陸路だけでなく、
アラル海カスピ海黒海という三つの水運をそのところどころで利用した、
陸水併用ルートもあったこと。
本書ではエロスという呼称で紹介されているキューピッドの原型像について、
頁178
リトヴィンスキーはエロス像の問題に関する論及の最後に、エロスとイランにおけるゾロアスター教の神フラワシュとの深い類似について言及している。フラワシュとはツェーナー(R.C.Zaehner)によると、存在以前の魂(Pre-existent souls)で、宇宙の秩序はこれによって保たれるとされる。
この本はシノワと西方の文化伝播について触れた箇所は少ないですが、
リトヴィンスキーの論文から下記引用するなど、書かれたものは光っています。
頁181、
馬が飛ぶように疾駆している表現は漢代中国にはじまり、ササン朝イランに入ったのは紀元三世紀であるという。
ソ連時代中央アジアの学術関係者の人生は波乱万丈で、
そこも簡潔に記述しておられますが、なかにひょこっと、
白鳥庫吉や羽田亨の名前が出てくるのが、さすがというかなんというか。
- 作者: 林田慎之助博士古稀記念論集編集委員会
- 出版社/メーカー: 創文社
- 発売日: 2002/11
- メディア: 単行本
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「ザ・慎之助」という謎の小冊子がついていて*2、お堅い創文社がよくもまあ、
と当時感心したものですが、加藤九祚先生についても、
何かそういうお茶目な、軽い小冊子はないかなあ、なんて思ったりもします。
ザ・慎之助の表紙画像が出せず残念閔子騫。