『新ナニワ金融道青木雄二物語 1』 (SPA COMICS)読了

新ナニワ金融道青木雄二物語 1 (SPA COMICS)

新ナニワ金融道青木雄二物語 1 (SPA COMICS)

コンビニで見掛けて、なんとなく買いました。スパコミックスなんてあるんですね。
SPA!で連載してたマンガというと、中尊寺ゆつこの『スイートスポット』*1しか思いつきません。

青木雄二プロダクションもあの手この手でレガシーマイグレーションに必死ですが、
遂にこの絵で実在の人物伝記を始めたのか、と思いました。
この巻では、いわゆるラウンジの女性だった嫁さんとのなれそめが語られてます。
生前、若い嫁さんとコジャレたダイニングでコーヒーを飲むイラストなど、
新聞連載で見てましたので、金で若い姉ちゃん釣っても無理するだけやろ、
と、みんなが思ってるそのまんまがそのまんま展開されます。
この絵でノンフィクションはあかん、と思いました。
検索すると、自伝もあるし、奥さん自身が書いた本もあるんですね。

夫・青木雄二―ナニワの異端漫画家の真実

夫・青木雄二―ナニワの異端漫画家の真実

ザ・青木雄二―わしのアタマのなか全部見せたる!

ザ・青木雄二―わしのアタマのなか全部見せたる!

マンガで描かんならんマンガならではの特色はなんなら、と思いますよね。
ラウンジのママの造詣や、天六のきっちゃてんなどは面白いかなあ。

青木プロは、青木の規範である、劇中の看板などすべて、
エロ関連のダジャレに書き換える方針を固守してますが、
どうもうまくいきまへんな。青木雄二ならではの言語感覚、
例えば、マタグラヨーナルドバーガーみたいなセンスは、青木にしかない。
他人が逆立ちしても模倣できひんすわ。

このマンガの頁59にも出てきますが、生前の青木の結婚願望は、
ちょんの間の女性と失業再就職の中年主人公の結婚を描く『邂逅』でも分かるので、
読んでもあほらし、ごちそうさんさんサンガリア!と溜息つきそうになりましたが、
作者が作者の上を行く詐欺師に一億千万いかれる実話がこれから始まるわよ、
というヒキで終わるので、そこに興味を持たれた方は刮目して待てばよいと思います。

*1:http://ecx.images-amazon.com/images/I/71L2ll6%2BS4L._SL500_.jpg