『あの酒、その国、このお店―とっておきの世界のお店』 (酒文ライブラリー)読了

あの酒、その国、このお店―とっておきの世界のお店 (酒文ライブラリー)

あの酒、その国、このお店―とっておきの世界のお店 (酒文ライブラリー)

TaKaRa酒文化研究所の酒文ライブラリーには、世界文化社販売のものと、
そうなる以前の、紀伊国屋書店が販売を担当していたものがあるみたいで、
これは後者です。紀伊国屋のページ→https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784877380540
紀伊国屋書店が販売してたのには、酒文ライブラリー以外に、
酒文選書というものもあって、Wikipediaにも宝酒造のサイトにも情報の無い、
この研究所がかなり試行錯誤しながら、走りながら考えて、
結局消失してしまったことが分かります。

この本は、世界のお酒について、具体的な銘柄と東京で飲める店を紹介した本で、
当然情報は風化するので、現在ではかなり変わったのだろうと思いますが、
(マイナー国料理の店は閉じたり畳んだりが非常に激しい)
出版時点の記録として読み返すと、非常に立派なものだと思います。
ジャマイカのラムが飲めたかどうか記憶にないですが、
ジャマイカのお店として高田馬場のジャマイカネグリルが出てくる。
そんな名前だったかな、と、しばらく考えました。そんな調子。

ただ、各章巻頭の執筆者と、編者玉村豊男は分かるのですが、
細部を取材執筆してぴあマップみたいな地図を作成したり写真を撮ったりしたスタッフが、
もう記載がないので全然分からないのが、かなしいと思いました。
輸入業者とか、商社的な何かが噛んでいたのかどうかは分かりません。
以下、かんたんにインデックスを打ち込みます。

第1章アジア・オセアニア
メコンウイスキーについてのエッセー…戸田杏子*1
・ネパールのどぶろく「チャン」→日本で前世紀既に飲めたとは知りませんでした。
・フィリピンビール「サン・ミゲール」
・ヴェトナム焼酎「ルア・モイ」
カンボジアビール「アンコール」
ミャンマーのラム「マンダレー
・モンゴルのウォッカヤマハイ」→足の早い馬乳酒は無理なので、代替。
スリランカのアラック「メンディス」
・中国紹興酒紹興善醸酒」
第2章ヨーロッパ
玉村豊男のエッセー
アクアヴィット「O.P.アンダーソン」
・シードル「ヴァル・ド・フランス」
・エール「ラドルス・カウンティ」
・「修道院ビール」→ベルギーのCHIMAYなど。
アイリッシュウイスキー「カネマラ」
シェリー「アルミランテ」
ハンガリーリキュール「ウニクム
ルーマニアワイン「ムルファトラル」→トカイとは別。
第3章地中海・アフリカ
松原秀一*2のエッセー
・トルコのラク「イエニ・ラク
ギリシャの「ウゾー」
・モロッコワイン「ブロアーヌ」
イスラエルビール「マカビー」
ケニアビール「タスカー」
チュニジアワイン「シャトー・モルナグ」
レバノンワイン「シャトー・ケフラヤ」
第4章北・中南米
・山本誠*3のエッセー
・ペルーのピスコ「ソル・デ・イカ
ピンガ「ピラヌンガ51」
パラグアイのカンニャ「アリストクラータ」
・ジャマイカラム「コルバ」
キューバンラム「ハバナ・クラブ」
テキーラ「ポルフォディオ」
・アルゼンチンワイン「サン・フェリーペ」
・バーボン「プラントン」

知ってるよ、的なものから、聞いたことのないものまで、
いろいろあって、もっと早くに知ってればなあ、と、思いました。以上