映画『セッション』(原題:Whiplash)劇場鑑賞

公式 http://session.gaga.ne.jp/
この映画を知ったブログ http://d.hatena.ne.jp/SPYBOY/20150511/1431343653
whiplashの意味 Weblio辞書 http://ejje.weblio.jp/content/whiplash
(映画ウィキペディアの脚注だと、ドラマーのムチウチ症の意味もあるとか)

厚木の映画館の会員になったので、それで、この映画はほかの人のブログで知ってて、
でも観る予定もなかったのですが、厚木の映画館祝2周年アンコール上映に選ばれたので、
その理由が知りたくて観ました。ガルパン等とアリスのままでとゆずり葉の頃と、これ。
厚木には音大があるから、それでかなあと思ったのですが、いま検索したら、
厚木は青学同様、音大にも逃げられていました。当初の推測ハズレ。

タウンニュース厚木版2012年8月31日号
昭和音大跡地 構想決まる
http://www.townnews.co.jp/0404/2012/08/31/155991.html

2007年に逃げられていたのに、なぜ私はそれに気づかなかったのか。
そして、なぜこの映画がゆとり世代にもヒットしたのか。
人はコントロールされたがるいきものだからなんでしょうか。

こういう、他者を巻き込まないと満足感が得られないタイプの人間はいるものですが、
それがジャズ、しかも白人って時点で、何か世の中間違ってると思いました。
作品中でも、ジャズは万人向きの音楽じゃないとか、才能のない奴はロックやってろとか、
そういう表現ありますけど、ジュリアーノ音楽学院とか、
パンチラテニス漫画に出て来たバークレー校とかみたいなところでジャズの英才教育って、
21世紀はそんな閉塞してるのかと思いました。だからサイコ教師がもぐり込める隙がある。
https://image.middle-edge.jp/medium/a9f0a7630965b812440f257b2aabe6df.jpg
https://middle-edge.jp/articles/I0002902

で、他人を支配したがる人間って、相手を読むのが上手いっていうか、
黒人とかヒスパニック相手だとこの年齢まで生きのびる前に射殺されてること請負ですから、
自分が白人ですし、白人にばっか目をつけるんですね。しかも、身上調査っていうか、
オザケンとかドラゴンアッシュみたいに、音楽一家のサラブレットやバックがある人だと、
ヤバいんで、親は限りなく教員に近いライターの一般ピープルってことを確認した上で、
グルイズムに巻き込んでゆく。文化資本のない庶民は辛いっすね。
まあ親が物書きっていうと、こないだはあとふる売国奴の人のグルメマンガで、
諸星大二郎の息子さんも音大だって知ったばかりなので、もしフレッチャー教官が、
諸星大二郎の息子さんをこういう目にあわせていたら、
どんなモロ☆漫画が描かれるだろうと思いました。きっととんでもないことになる。

主人公は確かにバカなんですが、この映画尺が短いので、
ひょっとしたらディレクターズカット版の脚本だと、教官の影響でゴーマンになってく、
とかと空想しました。少なくとも序盤だと猫被ってて、イヤなキャラ出してないですから。
楽譜事件も真相描かないし、そういう面で面白い脚本だと思います。
…監督の実体験がもとになってるとのことですが、高校のズージャ研なら、
山本直樹早大ダンモ研のレベルが高くて大変だった、くらい話じゃいかと思うですが…
ここまでの話が実話であるとすると、やるほうも刺されちゃうような気が。

最後両者痛み分けみたいな感じですが、社会的名声を既に確保してる教官と、
この演奏の音源なり動画が保存されて公開評価されないと、
若冲の影に忘れられた似たような画家が何万人いてもおかしくない、
くらい主人公とは差がついてると思いました。けしてラスト後の両者は公平ではない。

あと、主人公、退学後、こころの薬とか、処方されてるのかなあと思いました。
どうもアメリカ映画は、それを描いちゃいけないのか、
描いてない気がします。向うの医者もすぐ処方すると思うのですが。

そんなでしょうか。土曜ということもあり、朝イチの上映でしたが、
十人以上お客がいて、よかったです。別に会員でなくても、
このアンコール上映、1,200円でしたので、音響とか考えると、
劇場で見てよかったって感じです。厚木の映画館は、幕が開く前に、
係員がトリセツをさべるのですが、この映画に関しては、
賛否両論が甲論乙駁してることに触れ、自分の目で見て、
感じたことを持ち帰ってほしい旨紹介がありました。そうだんね。
牡蠣工場も厚木で観れそうなので、よかったよかった。以上