「きみへの距離、1万キロ」(原題:"Eye On Juliet")劇場鑑賞


http://kimikyori.ayapro.ne.jp/
http://atsugieiga.com/kimikyori/

ロボットがつなぐ運命の出会いに映画祭が絶賛!きみへの距離1万キロ
[STORY]
北アフリカの石油パイプラインで石油泥棒を監視する小さなクモ型ロボットをアメリカ・デトロイトから遠隔操作しているオペレーターのゴードン。そこで彼はロボットを通して美しい女性アユーシャと「出会う」が、彼女は親から結婚を強要されていた...。

素敵なダイナマイトスキャンダルは、係員の前説に間に合わなかったのですが、この映画はちゃんと前説が聞けて、原題をどう解釈するかとか、パンフは監督インタビューがあるよとか聞きまして、前者は、映画を観て、係員ネタバレしたかったけど興業だからガマンしたのかなと思いました。
第三世界をリモートコントロール映画というと、下記を見ています。タイトルにこちらも「まなざし」がついています。ドローンで軍。

2017-06-09
「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」(原題:Eye in the Sky)劇場鑑賞
http://d.hatena.ne.jp/stantsiya_iriya/20170609/1497025365

今回の映画は民間企業で、失業対策なのか米国側の舞台はデトロイトです。ネクスコというから日本の高速道路かと思った。

英語版トレーラーだと最初にネクスコの看板が写ります。類似名のコングロマリットがあるのか知りませんでしたので検索しましたが、よく分かりませんでした。ナイジェリアにネクスコンという会社があるのは分かりました。ナイジェリアだと船で脱出するコーカソイド難民になりませんので、映画では、舞台はマグレブとだけしています。

あと南アにネクスココンピューリング、ロスアンジェルスネクスコエンジニアリング…

マグレブの風景がきれいだった映画というと、ベルトリッチのシェルタリングスカイがまず思い起こされます。今回の映画は、なんかどうもそれほど景色はウマくないです。もっと鮮やかに8Kで切り取っていいのに。フィルム時代にだいぶ負ける、とってつけたようなサバンナやステップロードです。アリゾナとかで撮ってても驚きません。安全上の理由もあるし。チベットでもウイグルでもそうですが、現地で空気吸うと、五倍は綺麗に見えます。

米国側の主人公が海外送金のやり方を知ってるので、へえと思いました。高野秀行ソマリランドの本にも書いてあったのですが、私は忘れてます。彼がまともな平屋の一軒家にひとりで住んでいたりするのはファンタジーだからいいとして、職場のデータをかなり好き勝手個人使用しているので、これはダメだろうと思いました。当初スマホアプリがアラビア語を全然訳せないので、訳せる人間をスマホで探したりしてるのに、あっという間にその壁をスマホがのりこえてしまうのは、職場の高性能翻訳ソフトで翻訳した結果をスマホに取り込んだのかな〜とか思うですが、どうだかな〜。筆が止まらないのでどんどんネタバレで書きますが、赤外線暗視装置で壁の向こうの着替えを覗いたらあかんがな。恋人のいまわのことばも捏造しちゃうし。ストーキングという意味での、「お前にロックオンニュー」的意味合いが原題に有るような気がします。株のインサイダー取引とか平気でやりそう。

自分の為だと、恋人探しサイトもあまり気がのらないし、だからまともなツラなのにヒゲそらず、で、タトゥー入れてない。首筋くらいジャスティンビーバー気取りで入れてもいいのに。でも他人への献身という名目では、ウソも方便で暴走するので、こういう人は相手の女性にげんめつすると恐ろしく態度変えるかもと思いました。だから冒頭でフラレると。ようするにカネ目的でなく偽装結婚の名義貸しするのと同じタイプ。

だからねー、宣伝は仕方なくいろいろマスクして遠距離恋愛映画ですと告知して、それで観客は観に行くわけですが、主人公がマグレブに関心がないのでマグレブがきれいに映ってないのと同様、いろいろあやういです。ロボサイバネティクスというか、そういうのには関心があって、けど挫折して夜勤人生っていう設定とかがあってそこを掘り下げた場面もあるのかもしれないが、上映時間を鑑みてバッサリカットされたかと思いました。

いろいろ身につまされますが、この人は私とは違うので、そこはよかったです。眠剤とかいろいろコイツがやったこと書き出すときりがない。以上