『傘寿まり子 (8) 』(KCデラックス)読了

 その辺にあったマンガ。凪のナントカとこれとどっちにしようか迷って、こっちにしました。装幀 関善之(ボラーレ)初出はBE LOVE2018年13~18号。バッカもちはやもBE LOVE。講談社イキってるなと思います。民主党がアレしても講談社は止まらない。モーニングの副編どうなったのか。その辺に集英社の少女マンガがないのはリア充が読むマンガだからなのか。スカート穿かないJKのマンガは、クランプみたいな絵柄と言ったらぶっとばされそうで言えません。ここに書きましたが。

傘寿まり子(8) (BE・LOVEコミックス)

傘寿まり子(8) (BE・LOVEコミックス)

 
傘寿まり子(8) (KCデラックス)

傘寿まり子(8) (KCデラックス)

 

 帯は、80歳のおばあちゃんがシャッター商店街を活性化!?各メディアで話題沸騰!!!!!

 帯裏は、ホッピー本も書いた、本書著者とそのパートナーによる町中華本。ぜんぜん関係ありませんが、街と町は、日本語でも音読みはまるでちがう(「がい」と「ちょう」)ので、訓読みのない中国語(当たり前か)だと町中華はディンジョンホワ、街中華はジエジョンホワ(あえてチョンフワとは書きませんでした)で、音感がまるでちがいます。町中華だと、頂中華を連想して、街中華だと、それ以外連想しないと思います。ちがうかな。

初めてこの方の単体まんが読みましたが、入江喜和に表情のつけかたとか似てると思いました。特に嫁姑の場面。頁129とか、怒り慣れない人が、どう激怒したらよいか分からないけれど私は激怒してるんだ!という感じが非常によかったです。起こり慣れてないから、簡単にいなされたり落ち着かせられたりするんですが、恫喝と人たらしのプロの本職よりなんぼか好感がもてる。

老人のインスタが、有名人がコメントした途端アクセス数が激増して、企業からのリクエストに応えだす展開は、いろんな現実の展開のミクスチャーと思いますが(ミクスチャーの意味を知らないで書いています)、チェック役の若い人がいるのは当然として、「くらはら」という人は、なんでも知ってそうなふいんきをまとった、あんまし知らない、運だけの人だと思いました。商店街の大家から、インチキコンサルではないかと疑われるのもむべなるかな。ミニFMとか有線とかで客が呼べるかよという。供託金ばっか出てゆくお人よしばかりのむしられ商店街、は読んだことないですが、インチキコンサルが商店街から袋叩きに遭う話は東直巳の義八郎商店街で読みました。他にもいろんな人が商店街の逆襲テーマで書いてそうな気もしますが、三匹のおっさんやマスカレード・ホテルにはそういう話はないかったです。

頁147

自分の味に執着するのもされるのも

 もう疲れたんだ

 これ、いいせりふだなと思ったんですが、考えてみると、料理人って、もっと自由でいていいと思います。自分の料理をいちど壊して再構築してもいいんじゃないかと。陳健民のお弟子さんでホテル中華やってた人が、やめて、京大近くで学生向けの街中華やって大繁盛(家族経営のようで、人を使うことは出来る人なので、そこは取り入れて、彼を慕う若い料理人たちと厨房をやってる)というような、違う展開の成功も世の中にはあるよと。マンガなので、現実にはこわくて踏み出せない一歩を踏み出させてもいいかなと思いました。小田急線の川崎市になるところで、店の名物メニューは確立されてるのに、二代目がよそで修行?して持ち帰ったピータン豆腐とかソフトシェルクラブとかをメニューに加えて、誰もオーダーしないという負の実例も知ってますが、それを漫画にするなら別の回で。

シャッターではないけれど、読んでいて、ふっと、ここはこういう漫画読んで何を思うかなと考えた商店街が下記。大家の箇所とか、読んで何を思うか。

ふじみ商店会 - Stantsiya_Iriya

以上