昨年の台湾巨匠傑作選で、「スーパーシチズン」を一緒に見た人に、今年も台湾巨匠選やるけど、どないだと聞いた時に、あーあのケッタイな映画(確かに卦體でした)、それよりポレポレでやっとおるこの映画に興味がありますわ、とのことでしたので、東中野は遠くてアレでしたが(でも延安の娘とシベリア鉄道は見ておくべきだった、来年またやらないかな)その時点でもう厚木に八月に来ると公式で告知されており、待ってました。
「スーパーシチズン 超級大国民」(超級大國民)("Super Citizen Ko")4Kデジタルリマスター版 台湾巨匠傑作選🌞2018 劇場鑑賞 - Stantsiya_Iriya
厚木は一ヶ月前倒しで上映されたわけですが、それは何故でしょう。個人的には、「ベン・イズ・バック」のチラシがあったのになくなって、上映予定がないことや、勝手に応援隊のフリーパーパーもなくなったこと、手書きのストーリー紹介の紙を貼らなくなったこと、モギリの人たちが女性から男性に変わったこと、前説がなくなったこと、etc.と気になることだらけです。「ベン・イズ・バック」は、依存症はなおらない、というオチの映画らしいので(母の愛=共依存?)、頑強に上映に反対する人がいるのかもしれません。でも夏には厚木で映画東京裁判かけるそうで。
http://atsuginoeigakan-kiki.com/movies/chinbotsu/
東中野のアパートに住もうという発想が私にはないので、そこにまず軽いカルチャーギャップを感じました。バブルによる家賃高騰があって、四万二千日元も出して、風呂なしトイレ付しか借りれないわけでしょう? バブル以前は、風呂なし六畳で中野なら二万円台だったのに。京都ならもう少し色付けて五万出せば、ワンルーム借りれるじゃないですか(今は知りません。そしてその京都も、大坂人は家賃高い高いといわはる)
しかし多分京都だと、中央線沿線コミュニティがないので、共同保育はないだろうな、朱い実保育園に相談しよし、みたいなことにしかならないかと。この話のヒロインは、人は石垣人は城、の発想で、呼び寄せた有象無象の中央線沿線群像で煙幕はって、元ハズのDV脅威???から自分と息子を守ろうとしたわけなので、そういう意味では京都人のスキームは無力です。
主人公たちも、のちにもう少し色をつけて出しあって物件探して、シェアハウスという形になります。でも共同保育は途絶える。
EXオットが、保育園や小学校の参観や運動会に行くと、いっつも誰かしら知らないヤツが何人も来てて、自分より保護者ヅラしてハバ効かしてる、と回想してましたが、これズバリだと思います。またこのオッサンが、両親の地元に戻っててモヒカンで(撮影用に剃ったのかもしれない)そして沈没育児に参加した大半が、なんか貧困のまま孤独死予備軍もしくはシェアハウスで在宅医みたいな感じで老いていて、ひとりくらいIT長者とかいないんかい、夫婦ものとかどうなら、と思いました。女性は、自分の子育てすらアレなのに人の子ども育てるとかアカンし、みたいな感じであまり来なかったのか、勝手に子育て隊は大半が独身男性だったとか。
男の子だから出来るんだろな、女児だと、ボラの中にヘンタイとかいたら困るだろうし、沈没保育しないんだろうな、と思いながら途中まで見てたら、沈没シスターが登場して吃驚しました。主人公は沈没の人たちから栄養を摂取して大きくなった感じですが、シスターはちょっと吸い取られた感じ。でも相互監視で、そうそうヘンな奴は潜りこめなかったと思いました。撮影機材やそれを電送する器具の進歩がありますので、現在はまた状況違うと思います。なので、同世代の沈没姉妹は出ても、後続世代は登場しない。沈没の継承は、なかった。のかな、と解釈。
出川哲郎みたいな父親と主人公である息子の会話で、父親が一方的に自分の理屈を並べ立てて他者も納得させて終わらせようとするタイプに見え(反論疑問が出てくる言いかたなのに質疑応答が苦手)、さらに息子の言い逃れないでちゃんと明確に答えてよ、的なねちこいトークから、エディプス・コンプのステレオタイプじゃん、とか言われるかもしれないと思いました(言われないかも)
私は未見なのですが、「こんな夜更けにバナナかよ」と併映で目黒か高田馬場でやったら、よりすごいと思います。それぞれテーマが異なるので、併映してごっちゃにするのはよくない、といわれるかもしれませんが。フラクタクル。どうなんだろう。赤の他人がよってたかって、という点だけか。
マグに箸を一本だけ入れるクセがよく分かりませんでした。
タバコがエコーなのもどうかと思いました。山田孝之のように電子タバコにすればいいのに。
人間解放の「放」の字の書き順が違うと思いましたが、後でエアーで書いてみたら、あってました。
いいことは音波でナレーションに入れて、わるいことは口に出すと災いが来るので、字幕かと思いました。でも八丈島のいじめの話は、音波でしたので、いじめは克服出来たことで、悪いことではないのかもなと思いました。
沈黙恐怖症のように、みんな喋るのが早いと思いました。あるいはカメラが回っているからか。
この試みが、現在継承されず、断絶があるのは残念閔子騫です。機会があれば参加してみたいですが、登場人物たちの、オツカレオツカレー的な飲みであっても、飲みませんので。以上
【後報】
実はひっそり沈没が継承されてるとか、そういうことがあってもいいと思います。ないかな。どうかな。
(2019/7/16)