ポナペ島 (偕成社): 1975|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
ポナペ(ポンペイ)の観光・見どころ徹底ガイド|海外旅行・海外ツアー情報のエイビーロード
若い人へ送る絵本のメッセージ
坂東眞砂子『ミラノの風とシニョリーナ』を読んでいて、その本が属するシリーズ(あかね紀行文学)に、この庄野潤三のお兄さんで、ゲーテッドシティー帝塚山まみれの人も書いていて、それで、この人の本を何か読んでこまそうと借りた本です。
ほんとうは中国関連の旅行記があればよかったのですが、どうもうまいことタイトルでそれっぽいのがなく、このポナペ島は、『青春の北京』『ドラゴン・パール』のパパ、西園寺キンカズ(公一)も『釣魚迷』で取り上げている島なので、それでなんとなく関連がありそうな気がして、読みました。
釣魚迷 : 私の履歴 (岩波書店): 1966|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
『釣魚迷』はつり人社のつり人ノベルズから一度復刊されたそうですが、今見ると、同社公式にはキンカズさんの別の本しか出ないです。
下記は上の写真の帯。
ぼくの友人のH・A君は、一年に何回となく旅行に出かけるのだが、そのたびにこまめに絵はがきにたよりを書いておくってくれる。ぼくはH・A君から絵はがきをもらうのを、いつも楽しみにしている。
ぼくも旅行は好きなのだが、めんどうくさくておっくうで、絵はがきなどめったに書いたことはない。ぼくはこんど、思いきって絵はがきをかいてみた。買った絵はがきなどつかわないで、自分で絵もかいた。
これから君のあてなを書いてポストにいれる。
ソロモンがコンペ島になったように、ポナペ島もポンペイ島になったとかで、本書は戦後の旅行記ですので、公用語は日本語から英語になっています。でも日本の醤油も普通に売られていて、鮮魚の調理法のひとつとして、サシミは現地食になっているとか。ですけども、キンカズさんの本と違い、庄野はんの本では、あいさつは「カセレリア」という現地のことばでかわされ、庄野はんが街をさんぽする場面では、さかんに「カセレリア」の音波がかわされます。本書は『マシアス・ギリの失脚』でもないし、『パッチギ!2』でもない。カセレリア。カセレリア。
セネガル人とマリ人は「サヴァ」「サヴァ」とフラ語であいさつをしますが、バンザイ\(^o^)/クリフのサイパングアムから連合艦隊主力停泊地のトラック諸島(チューク諸島)を越えて、この島の後、西へ向かうとギルバート諸島タラワ("Terrible Tarawa")、マキンへ至るという、その島で、庄野はんがひとびととかわす挨拶は「カセレリア」「カセレリア」
図書館が出来る前の、準備室段階の蔵書印が泣けました。公民館に併設されてたんだったと。
以上