没後五〇年特別企画市川雷蔵祭 RAIZO ICHIKAWA FILM FESTIVAL「ある殺し屋」"Aru Koroshiya" 劇場鑑賞

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スタンプがたまったので、月曜以外にかかってる作品ということで、これを観ました。市川雷蔵という人の現代劇も観てみたかったので。

チラシの紹介文

綿密なプロットとカメラワークが冴えるフィルム・ノワールの傑作

 小料理屋の店主・塩沢(雷蔵)は高額な報酬で殺人を請け負う殺し屋。依頼を受け暴力団のボスを仕留めるが…。雷蔵は抑制した演技でプロの凄味を漂わせる。陰影の効いた宮川一夫のカメラも冴える傑作ハードボイルド。

ある殺し屋 - Wikipedia

予告動画もありましたが、個人の方があげておられるので、ここには貼りません。

市川雷蔵という人は、うまいですね。別格だと思います。このまあるい端正な顔のままよく育ちなすった。普通はもっと生活や社会での苦労が影を落とすと思うのですが、こんなスッキリでインカ帝国

拍手がひとつありましたが、確かに現在進行形の仕事と過去を繰り返し入れる演出は凝ってると思います。でも拳銃とか、よく考えると、ってのがあって、甘いという人は甘いというと思います。笑いは、最後、成田三樹夫が天丼やるところでだけ、起きました。十三歳で家出してから二十二まで苦労しっぱなしのヒロインは、おなかのシワが、当時は誰もなんとも思わなかったと思いますが、今だと、かなり厳しい目で見られてしまうだろうなと思いました。

原作は藤原新爾という人の『前夜』だそうで、2008年に未知谷という出版社から出た短編集には入ってるみたいですが、それ以前の短編集のどれに入ってるかは分かりません。なので、読もうと思いましたが、収録本のタイトルが特定出来ず、借りれない状態です。

凄腕の殺し屋のわりには、殺し方に特徴がありすぎて、すぐアシがつきそうだと思いました。平塚八兵衛みたいな刑事にメンが割れて、追われてそう。

タクシーの初乗り100円。

こういう部屋、とっても畳の上に座れないです。汚いので。京都で部屋探しした時、やっぱりお墓のなかで、こんなアパートありましたけど、畳がもう、土足で歩いていいくらいだったので、こんな、掃除もせずいきなり上着をひっかけて腰おろしてタバコ吸うとかありえないと思いました。人が住める部屋ではない。

映画はその時代の風俗考証にもってこいだそうですが、本作も、コンビニ弁当がない時代、鮓屋で折詰作ってもらうのがスジだったとか、お茶を所望するくだりとか、なるほどと思いました。

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21世紀は、こんなスゴ腕の寝首をかこうとギラギラする人のドラマを作ろうという考え自体が、少ない気がします。そういう時代なんだろうなと。ギラギラしてる人はいるんですが、下剋上ハラスメントみたいな話にしかならないのかな。相手を見て攻撃する人ばかり。どうもちがう。以上