これも苦し紛れ。今日は苦し紛れをしなくてもよくなってるのですが(図書館も開いたし)なんとなく、苦し紛れをもう少し続けたい気分なので、これを置きます。1978年初版、1983年改訂版。ウィキペディアを見ると、今は2016年に第七版が出てるそうです。
なんとなくハクつけで買った辞書ですが、もともと才能がないので、語学はさっぱり上達しませんでした。英語を習うとき英英辞典を一個置いとく的な、そういうノリで手軽に一冊買ったです。康煕字典や永楽大典佩文韻府を買ってもよかったのでしょうが、オックスフォード英英辞典を持ってるわけでもない人が、中文だけ背伸びしてもね。以前、関西のどこぞのテレビ局のADが、中国専門書店に駆け込んで「康煕字典ください!どれでもいいんです!どれでも(印刷されて売られてる康煕字典は何種類もある)!あと領収書ください!」と言ってたのを、五十歩百歩で笑うレベル。
持ってるのがむかしの版なので、検印があります。青いインクの本というか下駄のようなハンコの「青人」の意味も分かりませんし、赤いハンコは、"叠捡了", "饕捡了", "餮捡了", "餐捡了" どれだかさっぱり分かりません。「桑検了」ではないと思うんですが、灯台下暗しかも。
で、これが、現在の版には載ってない四角号碼。
新旧対照表(いちぶ)
で、まあ、下のような感じで単語が並んでるです。私はカンボジア華僑に、冷たいミネラルウォーターを"白水"と教わったのですが、これがまた、どこに行っても通じず、ただ、いちおう辞書には載ってます。でも、冷たい水の意味ではない。沸かし水の意味。
で、そうやって辞書を開くと、これが紙の辞書の、電子版と異なる最大の利点ですが、まわりのどうでもいいようなついでに覚えてしまうような単語がばんばん目に入ってしまう。上を見ても、あんまし使いませんが、タダメシの「白食」とか、華僑の、無一文から身を起こす精神を表す「白手起家」とかが目に入る。「白軍」という単語の所に、国民党がどうのと書いてありますが、別項で「白色テロ」も収録されています。バイスーこんぶ。
髙村薫の『李鷗』だったかな、ヘロインの異名で「白面」という単語が出てきますが、それがこの辞書にも載ってるのが分かる。
「白眼視する」という表現も見える。「看不起」というのは、「見下す」という意味です。
ブランデーから白蓮教まで。
嫌韓の人が必ず知ってるハングル(でもハングルで書かれると読めない)の単語に「ペクチョン」ということばがありますが、それと同じ意味かどうか知りませんが、単語自体はここにも載ってます。白丁。その下は白亜紀。
この本も巻末は元素表。
この本には部首名一覧がついていて、日本の「ごんべん」がイエンズパンだとか、「きへん」がムーズパンだとか分かるのですが、それを私はアル化しないで覚えているのに対し、本書はすべてer化して書いていて、これは、そうなんだっけ?と思うです。アルアルアルアル、何扁でもアルアル。
この辞書の中国史が、五帝から始まっている点について。さすがに三皇からは始めてないな、よしよし、と思う人はいないと思います。黄帝からかよ、という。堯舜禹を入れたかったんだとは思うんですが。禹まで入れば夏王朝だし。
そんでまあこの辞書も、中華民國は1949年でおしまいです。それ以外書きようないですよね。大陸では。以上