《新华字典 XINHUA ZIDIAN》双色本 第10版 (『新華字典』二色刷 第10版)再读

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完全に苦し紛れ。中国でも使ってましたが、これは日本の神保町で買ったもの。

新華字典 - Wikipedia

ウィキペディアを見ると、五億冊出て記念に線装本が出たとか、新中国で最初に出た「字典」だとか、文革で発行が中断されたが周恩来の指示で出版再開されたとか、私が書くつもりがなく、そも知ってもいないことがたくさん書いてありました。

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中国畅销字典

これは第10版で、今は11版だそうです。何かが違うとは思います。知りませんが。

これは何に使ったかというと、主にはっちょんを調べるのに使ってました。例えば、バカの意味のベンを調べるとすると、まず、あれー? クサカンムリだっけ? タケカンムリだっけ? と言いながらどちらかの部首のページから、その部首の漢字が画数順に並んでいるページに飛び、該当の単語を見つけ、その単語のページに飛ぶわけです。今は例でもう「ベン」と読み方が分かってるので、直接"ben"のページに飛べばよいわけなので、そんなことをするのはおかしいはずで、例が悪かったです。

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確か中国と日本は漢字の画数が違い、日本は折れ曲がってたりすると画数が増えるのに、中国はカクカクしてても硬いこと言うなや一筆書き出来るやんかで画数いっこだったりするので、あれーこの部首この画数でいいはずなのにないよ、なんで、という場合は、その前後の画数を見ればあります。

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でまあバカの"笨"は草冠(草字头)でなく竹冠(竹字头)で、はっちょんも、二声でなく四声であることが分かってよかったな、とアナログな時代はそれで喜んでたんですが、今は書虫でピンインが簡単に調べられるので、意味ないです。

ピンイン(pinyin)変換サービス -- 書虫

ピンインが出ても読めなきゃしょうがないだろ、という向きには、forvoで音声を聴くという方法もあります。Weblio電子辞書でも音声出る時ありますが、文章だったりするので。

https://ja.forvo.com/

FORVOは広東語や閩南語まで登録者が回らない時がありますので、そういう時はWiktionaryという手もあるかと。

Wiktionary

話を戻すと、神保町でなんとなく洒落で二色刷版を買ったのですが、あんまし効果ない二色刷だと思います。

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そうか~中国語でも「小便」は小便で通じるんだな~、腎臓から濾過されて出て、尿道を通じて排出される液体、なるほどそうか~、➋を見ると、小便を排出する行為そのものも「尿」でいいんだな、確かに中国の子どもは、”マー、ウォーニャオニャオ〈妈,我尿尿〉“とか言うもんな、などとこの本で漢語の勉強をするわけではありません。

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そうか~アワビは一種の軟体動物で、"肉味鮮美”ってのは、ウマいってことだろうか、肉が新鮮だとウマいってことだろうか、肉厚って意味もあるんだろうか、➋は干しアワビのことだよな、などと辞書読んでふむふむなんて思ったりはしません。

そうか~ヒョウはトラに似てトラより小さな一種の野獣で、毛皮は黄褐色または赤褐色で黒の斑点があって、よく飛び跳ねて、樹上から鹿や羊や猿なんかを襲って捕食するのか~なんて思ったりはしません。

在线新华字典

ウェブにも電子版新華字典があるそうで、上がその本物かどうかは知りません。検索でトップに来たサイトを貼っています。

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この辞書も後ろの見開きは元素周期表。外国人の誰が覚えるというのか。中国の度量衡一覧とか、全省直轄市自治区省都一覧なんかが巻末の付録にあります。

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節気表の隣が、地質年代一覧表という、文系理系呉越同舟三畳紀に恐竜が大量に出現した、哺乳類が登場、人類登場、などの進化一覧のなかで、松柏類が分からなかったです。裸子植物被子植物を書いてることから、そっちだったのだなと、検索して分かりました。

kotobank.jp

cjjc.weblio.jp

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現代漢語詞典は五帝から始まってましたが、こちらは夏王朝から。歴代王朝西暦対照表。

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台湾人がやな顔する、1949年で中華民國終了の年表。

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今回ぱらぱらめくって、初めて中文の各記号例つき説明があるのに気付きました。これは便利。三点リーダーふたつ重ねは、ハングル同様、日本の三点リーダーとも同様と思いました。「ゴメン…みんな……おれ…任務…さいどまで…できなかった…」

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漢語にカギカッコはなく、書名は山括弧を使うと分かります。

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セリフはダブルクォーテーション。カギカッコ使えばいいのに(ボソッ 彼はめっさ驚いて言った:「つーかあんただったのか!」 こんなとこにコロン使うのかという。

その上の文章も気が弱そうで、なんとなく面白いです。

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伸びる記号が同じとは知りませんでした。今まで漢字の音を伸ばすという理解がなかった。でも、汽車が発車するのに「ミンーーー」なんて汽笛、耳がおかしいだろう。「ポーーー」にすればいいのに。

cjjc.weblio.jp

汽笛が鳴ることは「ミン」でいいけれど、鳴った音を「ミン」で表すのはちがうと思う。

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ビックリマークの用例。「祖国の繁栄振興のため奮闘しやう!」や「撃ち方やめい!」を見て、共産主義独裁のおそろしさ、と言う人がいるかいないか。さいごのは、"比不上"のまちがいではないかと。「おれのどこがあいつより上だって云うのさ!」なんて謙遜をどこでするのか、シチュエーションが思いつかない(いやでも「やつがれめがあの方にかなうところなぞあろうはずもごぜえやせん」みたいな卑屈なへりくだり、人たらし術ならあるかも)「おれのどこがあいつにかなわないなんて言うのさ!」なら即思いつきます。以上