- 作者: エリオットパティスン,Eliot Pattison,三川基好
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2001/03/01
- メディア: 文庫
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フィクション、それもミステリーなら読めるかなと思って読みました。
チベットと中国の関わりに関するノンフィクションはみんな重くて胃にもたれる。
『殺 劫』は、劫の発音を検索して出たのか、福島香織の『中国の女*2』から飛んだのか、
もうよく覚えていない。
上巻頁156
彼は登りつづけた。頂上に達した単は、思いがけない喜びを覚えた。あまりにも意外な感情に、彼は岩に腰をおろして考えこんだ。
上巻頁157
空はたんに澄みきっているのではなく、レンズのように作用して、すべてのものをこれまでになく大きく、細部まではっきりと見せていた。心のもやもやは風に吹き飛ばされてしまったようだった。
はっとする山の描写がよかったです。
カムへのキャンプの場面もよかったけど、チベットの丘のぼりは思い出すものがある。
こういうのをいいと思うのは、この小説の犯人と同じ、弱さがあるってことかも。
イェーシェーというキャラの最後がはっきり書かれていないのも、
このキャラが弱さを持っているからか。
この本の翻訳にあたっての考証を担保した人たちもそうだし上のほうの本もそうだけど、
ノンフィクションだと胃にもたれるチベットと中国について、元気なのは女性。
イェーシェーって、女がもしいたら、女に迷惑かけてそうと思った。
*1:
*2: