『マイナス50℃の世界』読了

マイナス50℃の世界 (角川ソフィア文庫)

マイナス50℃の世界 (角川ソフィア文庫)

マイナス50℃の世界

マイナス50℃の世界

もうこういうところには行きたくてもたぶん行けないだろうと思うので、
なるべくクセのない、それでいて該博な知識に基づいた情報を読んで、気分に浸りたい。
で、読みました。ヤクートはトルコ系なんだそうです。
お隣のブリヤートは、私の知っていたモンゴル人の間では、
もっとも都市に順応してすれっからしになったモンゴル人として嫌われていましたが、
この本では、ヤクートの隣として紹介があるだけでした。
むかしの本なので、今ではペリメニという発音で知られるロシア餃子も、
頁90で筆者が覚えた発音でペリメンと書かれ、メンは麺由来の単語では、と提起されています。
また、冷凍の白身魚をうすくけずって、塩をまぶして食べるものと長々書かれた料理は、
今なら、ヤクート風ルイベ、のふたことで通じるでしょう。
作者の肩パッド満開の写真も、過ぎ去った時代を回顧して滂沱の想いに駆られるに十分です。
極北、誰もが憧れると思うのですが、どうでしょうか。
アルコール依存症になる前に、過飲すれば凍死出来る世界。行政としても助かる。