- 作者: 池波正太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/04/13
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (64件) を見る
鬼平は森秀樹の『花縄』のイメージがあるし、剣客商売は知らないし…
- 作者: 小池一夫,森秀樹
- 出版社/メーカー: 小池書院
- 発売日: 2013/12/10
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (2件) を見る
- 作者: 大島やすいち,池波正太郎
- 出版社/メーカー: リイド社
- 発売日: 2014/01/30
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (3件) を見る
<人間はよいことをしながら悪いことをし、悪いことをしながらよいことをしている>
このシリーズの根底を流れる作者の通念だそうです。
藤田まことの仕事人を最初に見た時、ほかの勧善懲悪時代劇はタダで悪を倒すのに、
なぜこの人たちは有料なのか不思議でした。
正義は負けて弱者は涙を呑むのが世の習いなら、
そんな人たちがロクにカネ持ってるわけないじゃないですか。
収益性からみても、ノブレス・オブリージュ的な意味でも、
モラルと営利が矛盾してる〜と思ったものでした。
しかもその前の時間帯にやってるハングマンはタダで仕事するし。
料理は、さして美味そうとも思いませんでしたが、
貴重な鶏卵をかなり自由に入手出来ているのが、独身貴族と云う気がしました。
佐伯泰英の『酔いどれ小籐次』のほうが、
独居中年の食事を微に入り細に入り書き込んでいると思います。
書いた時代が違うから比較するのは乱暴ですが。
読んでいて、例えば、臭いメシをくった人が、
その時イジメられていて、その後CSとかで仕事人なんか毎日視て、
(そういう生活になったのでしょう。地上波は相棒なので、
たぶんCSが見れるアパートで昼間CSばっか見て暮しているのかと)
ことあるごとに「晴らせぬ恨みを晴らしてほしいよ」なんて言っていて、
でもその人の恨みは、テレビの中の、巻き込まれた善人の恨みとは違うんですよね。
世の中の、怨みを公言する人の九割くらいは逆恨みだと思います。
そんな気がする。公言する連中に限って言うと。
そんなことを思いました。
それで行くと、この本は、最初期なので、
そういう仕掛けもあれば、そうでない仕掛けもあり、
殺伐としたまま終わりました。
読みながら、少し雑駁な考えを纏めることが出来たので、よかったです。以上