- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2008/03/25
- メディア: 文庫
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これもフライングで置いておきます。
【後報】
図書館で借りたのは、亀と象の世界図の表紙の奴。
https://books.rakuten.co.jp/rb/5531863/
カバーイラスト/フジモトマサル
カバーデザイン/高柳雅人(角川書店装丁室)
単行本は2005年1月太田出版刊
文庫は加筆修正とのこと。
解説:佐藤哲也
あと、また書きます。
(2017/9/26)
【後報】
少し検索して、すごい人気のある、
小説だと分かりました。
大学入学当初、選んだサークルで、
その後の人生大きく変わるように見えて、
だいたい人生は、おんなじだよ、
というドラえもん小説。
のび太の人生は、鈍行で行っても、新幹線で行っても、終点新大阪。
汚い大学ライフを描いた作品というと、高野秀行のホニャ大賞がありますが、
- 作者: 高野秀行
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/04/17
- メディア: Kindle版
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京大くらいではないかなあと、やっぱり読んでて思います。
だいたい江戸間の三畳と京間の四畳半だったら、後者がだんぜん広い。
何故か大阪人だけは京都のアパート高い高い言いますが、東京に比べたら、
京都天国ですよ。ただ、実際、このような四畳半にこもって、
もんもんとした大学ライフ送った京大卒一人知ってますが、卒業後その人は、
親の跡継いで会社をブラック企業にして社員何人もメンタルで追い込んだので、
その分この小説も私は距離を置いて読まないわけにはいきませんでした。
だいたいモラトリアム生活送るだけの仕送りもらって、
その後返すだけの生涯賃金を稼ぐ環境に逆転裁判出来るかというと、
京大ならそれが出来そうだから、だから作中にも余裕が生まれるんだろうな、
と思いますし。これが同志社立命館龍谷大谷種智院とかだと、
寺の息子だから余裕、の一択しかないだろうので、それはそれであれです。
何ページだか忘れましたが、この小説にも、一ヶ所、ひきこもり学生を、
最後親が郷里から迎えに来る、という伝聞の記載があり、大学ライフ、
そういう結末もあると思いました。主人公や小津、先輩連中には、
そこまで追い込まれない強い属性が備え付けられています。
小津というキャラが分からず、北欧神話のロキのようなキャラだと思いました。
「この、さびしがりやさん」
「きゃ」
ラブドールをラブラドールと空目して、犬の誘拐と思って読んで、
獣姦だけはやめて、と思ったので、犬でなくてよかったです。
あと、兄弟にならなくてよかった。TENGAとかも、共有したりするものなのか。
文系サークル、師弟生活(京大は下駄聴講禁止だとか。五月蠅いから)
(師匠はナス顔とあり、そうなるともう懸賞生活しか想像出来ない)
ナンパなスポーツサークルをよそおった宗教(自己啓発かもしれない)
と、異なるサークルを選んだ場合でも、その後の人生は大差ない、
を、関西人好みの天丼で語り進めていくのですが、そうなると最後、
レポート代筆などで利潤をあげて運営されてる秘密結社、と書かれてるのは、
まー京大だからどこかで吉田講堂吉田寮、そしてセクト、は書かざるを得ない、
だけど正攻法で書いても楽しくもなんともないし、多分そっちに行くと、
行ってもその後の人生同じだよ、とは口が裂けても言えないと思うので、
(いくら宗教サークルに入っても逃げ切る主人公と小津であっても)
それで秘密結社にしたんだろうなあ、と思いました。
ここで、作者は、そこまで構築したメタ構造を破壊して、並行世界を、
次から次に逡巡する真の終わりなきモラトリアム紀行を開始します。
これは痺れた。早く終わってくれと思いました。私はウォッシュレットがないと、
ダメなので、トイレなし四畳半をひたすらさまよう展開、
新聞紙を広げてしてビニル袋に包み続ける生活は、苦痛と感じました。
カステラと魚肉ハンバーグだけの生活も同じく。鳥目になりそう。
猫ラーメンというと、蔵前仁一やグレゴリ青山の旅本に出てくる、
猫田と言う人の作るラーメンを思い出し、当該人物に遭った人の、
忌憚ない意見なども想起してしまうので、イマイチでした。
頁168、主人公は五山の送り火を見たことがないとあり、
前作(処女作)のように個人経営の飲食店にバイトしてるなら、
そらー見るヒマなかろう、と思いました。私もそうだったので。
見たことあるのは、ミレニアムの時、大晦日に焚いた時だけ。
頁222の御池のアイリッシュパブは私も行きたかったです。
もうその機会はなかろうです。
府立医大のとこのラーメン屋や喫茶店がまだあれば、行くかもです。以上
(2017/9/27)