映画「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」(原題:The Big Sick)劇場鑑賞

本厚木

これも滑り込みで最終日観た映画。
アミュー映画コムシネマ、以前は上映作品の中で一本だけアジア作品を混ぜていて、それは中国映画だったり韓国映画だったり(韓国映画が多いかな)と東アジア主体だった気がしますが、ふと気がつくと私はここで何本も何本も南アジア等ムスリム関連映画を観ていて、韓国映画は少し上映を控えめにしてるのかな?という気もしています。最後に観たのはペ・ドゥナがアル中役やった映画。ソジュを水のペットボトルに移してこくこくこくと飲む女。中国朝鮮族の出稼ぎが、韓国人からチョソンジョクとそのまま云われる田舎社会の映画。
で、この、おそらくは米国市民権のあるパキスタニーと白人の恋愛は実話、とだけ言われると、えーと驚き、実話ベース、実話インスパイアではないかと思ってしまったりしました。
この映画の主人公は、一家代々ムスリムだから自分もムスリムというのはどうかと考えてしまってる人で、酒を飲みます、礼拝はサボります。ハラルもそれほどこだわってはいないようですが、でもブタは食べないんじゃないかな。私は実は、飲酒するムスリムというのは信用ならないと考えていて、自己の文化の伝統や大切にすべきもの、うやまうべきものをないがしろにして泥を塗って、罪悪感を壁に塗りこめて生活している人ですので、ほかの物事に対しても、裏切らないとは限らない、と思うです。
私が尊敬する飲酒ムスリムは作家マントーだけ。
سعادت حسن منٹو Wikipedia
https://ur.wikipedia.org/wiki/%D8%B3%D8%B9%D8%A7%D8%AF%D8%AA_%D8%AD%D8%B3%D9%86_%D9%85%D9%86%D9%B9%D9%88
公益財団法人大同生命国際文化基金
アジアの現代文芸の翻訳出版 マントー
黒いシャルワール
http://www.daido-life-fd.or.jp/business/publication/publish/pakistan/pakistan3.html
グルムク・スィングの遺言
http://www.daido-life-fd.or.jp/business/publication/publish/pakistan/pakistan4.html

STORY 異文化の壁を乗り越えることはできるのか?!
パキスタン出身の男性コメディアン・クメイルは、アメリカ人の大学院生エミリーと付き合うことになるが、同郷の花嫁しか認めない母親に従い、お見合いをしていたことが彼女にバレてしまう…。
数日後、エミリーは原因不明の病でなんと昏睡状態に!!
はたしてクメイルとエミリーは、これから一体どうなってしまうのか!?
クメイル本人が出演・脚本を担当!まさかの実話です!
セラピストを目指すアメリカ人大学院生エミリー
パキスタン生まれシカゴで暮らすクメイル

http://gaga.ne.jp/bigsick/
日本語Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF_%E3%81%BC%E3%81%8F%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AE%E5%A4%A7%E3%81%84%E3%81%AA%E3%82%8B%E7%9B%AE%E3%81%96%E3%82%81
ペルシャ語Wikipediaウルドゥー語はなかったので)
https://fa.wikipedia.org/wiki/%D8%A8%DB%8C%D9%85%D8%A7%D8%B1_%D8%A8%D8%B2%D8%B1%DA%AF
トレーラーにも、仲間内でやかましくなって他の客の注目を浴びると、「アイヘイトテロリスト」と言ってごまかす場面が使われてますが、映画にはほかにも、アメリカ人から「ISISにカエレ!」と云われる場面とか(ここで、YOU似のエミリー母とクメイルは初めて分かりあう)9.11は攻撃に殉じた十九人だかのイスラム同胞に対し悲劇だった、というジョークを言ってジョークととってもらえず「本気で言ってるの?」と引かれる場面などがあります。
見合い相手はとっかえひっかえ現われますが、パキスタンに行ったことないのにウルドゥー話せる娘がいちばんかわいかった。最後の娘は、彼女もちだから君とは付き合えないと、あいまいな態度がこれまでよくなかったと反省したクメイルからはっきりお断りされ、仕返しにTVドラマXファイルに大して罵詈雑言浴びせてます。洋の東西を問わず、フラレてプライドの傷ついた女の子は男のホビーに対し破壊行動に出るものだなあ、と。
彼女は、ラスト実物を見る限り、役者さんとはまったくタイプが違っていて、この方、なんかやりすぎて免疫低下したから正体不明の難病になったとしてもおかしくないと思う観客もいるかもなーと思いました。役者さんは、いかにも日本人好みの白人で、お人形さんみたいでなく、表情豊かの溌溂とした活泼なおにゃのこです。それだけに、病でむくんで表情ひとつとれなくなる場面とか、さいごまで実は元のようには戻ってない(戻らないものなのか)表情とかの演技に舌を巻きました。ブドウ球菌こわいです。私の職場の同僚も、昏睡状態までは行きませんでしたのでよかったですが、抗生物質点滴とかのお世話になった人は複数います。
アマゾンが手持ちの配信映画売ろうとして、むかしのB級映画ナイトオブザリビングデッドとか、いろいろ出してるのかと思いましたが、アマゾンは後付けで配給権獲得したそうですので、色々出したのとアマゾンは無関係ということなのかと、考えを改めました。
病院がその都市の病院ランキング17位なので大丈夫かという場面とか、分母の病院数は幾つなんだというツッコミはあれど分母の数字が最後まで出てこない点とか、アメリカも情報過多でみな流されてるのかと思いました。また、ちょっと待ってコメントも見てみようコメントなんて一般的に言って悪口しかないわよ見る必要なしの場面で、日本のそういう評価サイトのコメントだと、関係者が一肌脱いだのかもしれませんが、ちょう好意的なコメントがポツンとあったりするので(そして全力の星五つ☆☆☆☆☆)それで、ほめる文化のアメリカのほうが絶賛どっちらけコメント多いと思ってましたので、ちょっと意外でした。やらせフィルタでもあるのかひょっとしたら。

私はスマホが分かりませんので、スマホ指紋認証でロックかけてるとか、観て新鮮でした。以上