『ちはやふる(36)(37)』(BELOVEコミックス)読了

献血で読んだ漫画。ここまで来れました。どちらも初刷。COVER DESIGN:柳川価津夫+辻威行(SPICE)

ちはやふる(36) (BE LOVE KC)

ちはやふる(36) (BE LOVE KC)

 

準決勝で三十六巻ぜんぶと、三十七巻最初の一話くらい使ってます。それだけ読みごたえがありました。決勝はあっさり流して二十頁くらい。田丸と千早のガチ対決、ダークな千早が田丸を押し潰す場面も見たかったです。

<㊱巻>

いままで読み飛ばして来たので、百人一首の戦術やら身体の動きやらフェイントやら防御やら ルールが分かってませんでした。頁99の枚数も意味分かりませんし、頁143、送るの意味も、どっちがどっちに送るもので、そうなると何故有利になるのかとか、今まで何を読んでたんだと思うくらい、何も分かってませんでした。ささやき戦術をしないキャラが野村化していく様、変容を読者とともに作者も楽しむ。先年、ジャニーズの二宮某が悪い人を演じたドラマ見た人が、「ブラックにの、堪能出来てよかった」と言っていて、むかしみたく偶像視する時代ではもうないんだなと思いました。いろいろ。

おまけ四コマがちゃんとあります。この期に及んでも、イラストと謝辞と協力各位列記だけで逃げない。大御所とかもそうですが、体力馬鹿の怪物が漫画が好きになって漫画に執着して、漫画を見てまんがを描いてここに至る、の顕著な例なのかなあ、やはり、と思いました。コピーの原田先生と、さいごのラクガキ千早がよかった。ほんとにノートの余白レベル。

<㊲巻>

頁163。一芸入試で、ヒロスエトラウマ大学を、この期に及んでまだ出すのかと。猪熊流なのか。受付のあるゲーテッドマンション(麻布?)に府中から制服で?行くJK。

おまけ四コマ。いつもは教師が横やり入れて二人を二人きりで帰宅させないようにしていたのだろうかと。それで急に攻めろと言うのも。玄関ドン。

頁124。頁168。長じゅばんはあまり着ないとか、タンクトップの上に半襟とか、うそつき半衿とか。こうした豆知識は、そくエロ関係で、したり顔で取り入れられるだろうと。いや、誤った情報が流布されたので、マンガ公式で正しい情報をバーンと出したのかも。いま、男性用スポーツブラというものを思いつきましたが、アンビバレントな存在でしょうか。

頁170、髪切ったら、みまって少年のようになった。

頁141、街の書店が、まだ健在でうれしかったです。なかなかそんな街ないよ~、と、先年旅行した諏訪や上野原を念頭に置いて思います。が、大森で、『情況』ネグリ特集を注文したりした書店がまだ全然元気で、ビックリしたのが献血の当日。売れ残ったらかわいそうという不遜な考えから買った『トオサンの桜』がまだ積ん読だったりします。

頁9、ちはやふるは、カベが天井と接するところに、主に縦線で陰を入れています。薄いトーンを貼って削る時もありますが、主に縦線。で、この巻頭の絵が、線均等でないし、かなりの確率で上の横線(天井と壁の接点)にちゃんとくっついてなくて、スキマがあるので、いったい誰が手伝った結果なのだろうかと気になりました。でも、頁143みたいなカッチリした仕事だと息が詰まるのも確かです。どこかでヘタウマやってくれると、細かいギャグシーンも生きるし、楽しく読めていいです。以上