「旅のおわり世界のはじまり」"Tabi no Owari Sekai no Hajimari (To the Ends of the Earth) "劇場未鑑賞 ⇒同年九月二十一日鑑賞

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旅のおわり世界のはじまり - Wikipedia

tabisekamovie.com

私の心は迷子になった。
シルクロードの美しい風景の中で描かれる心の冒険
夢を見失ったとき、新しい扉が開く。

 タシュケントのナヴォイ劇場完成70周年記念の合作映画だそうで(カタールも参加)、そのわりにウズベク語のタイトルひとつ書いてないのはどういうことですかと。ロケ地扱いでしかないのだろうかドキドキ。

ナヴォイ劇場 - Wikipedia

そんなことを想い乍ら見に行ったのですが、ちゃんと事前に情報を確認しておかなかったので、見れませんでした。先週水曜、お昼の回夜の回どちらを見るべきか、大森に行ってイップマン見るべきか、悩みに悩んでけっきょく何もせんかったという(家で雑事をしてました)それで今週廻しになってた案件なのですが、上映トラブルで昨日から上映出来ていないのならそれはもう仕方ないです。千円の水曜を狙ってたわけですが、もうタイムアウトなので、また下高井戸のお世話になります。見ないという選択肢もあるのですが、ここに書いたので。それに、そしたら月見温泉で世田谷湯屋巡りの最後のスタンプ押してもらえるし。でも下高井戸のサービスデー火曜は無理なので、厚木には申し訳ないけど、正規料金で下高井戸で鑑賞ということになります。

黒沢清監督という人は、「散歩する侵略者」は見たのですが、たぶんそれまで知らない人で、唯一、前世紀特撮関係の人から、「ドレミファ娘の血は騒ぐ」のスチールの白黒コピーをみしてもらったことがあります。洞口依子という主演女優の子が可愛いでしょ、と言われ、はあと答えたのですが、その方が今世紀、難病と闘病でテレビに出てくるのを拝見することになるとは、まったく予想もしませんでした。ほんとうに世界はいろんなことがある。

 スクリーン3
 上映トラブルのため
  上映中止となります
    申し訳ございません

 私のはてなブログの下書き頁には、上映劇場鑑賞の機会を逃したままの坂本順治監督「半世界」の草稿がいまだ削除せずに置いてあります。これもそこの仲間にしてもよいのですが、あげます。

www.youtube.com

以下蛇足。

私はウズベクウイグルの区別がつかないのですが、ウズベクにもラグメンがあるのなら、ラグメンの話を書いてもいいかなと思います。ないかもしれませんが。

最近もバージウリウスーの作者の本で、西川口ウイグル料理屋のラグメンを読みましたが、新宿でも浦和でも西川口でもお滝橋でも三ツ境でも、日本でラグメン頼むと、夏場だと、本場と野菜の量がぜんぜん違うと思います。これはしょうがないことで、あちらは野菜安いので、トマトがばんばん入っていて、ラグメンといえばトマト味、毎日バス旅行の際はラグメンラグメントマト味。嫌なら種無しパンのナン買ってジャムかなんかつけてぼそぼそ喰うしかない。そんな世界だったと思うのですが、同じことが日本で出来るはずもなく、気のいい親切なトマト農家とたとえ知り合えても、現地並みにばんばんトマト使ったラグメンが客に安定的に出せるとは、とても思えないと。

そうなんですよね。農家と知り合えれば、例えばハミグワを日本で栽培して店で出せるかもしれない。いや、ハミグワが日本で出回ってないのは、検疫等で理由があるからかもしれないので、それだと農家と知り合えてもハミグワは日本で栽培出来ないかもしれない。ロマンが広がるなあ~広がらないなあ~。

後は実際に映画見たら書きます。以上

【後報】

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下高井戸

下高井戸で見ました。雨が降ると予測してたので(降りませんでしたが)「工作」も見て時間を使おうと思ったので、二本だと¥3,600もかかる、いっそ¥3,500払って会員になって、 会員になると二本無料を今日使おうかと思ってその旨申し出ながらチケット料金を横目で確認すると、一本¥1,800でなく¥1,600でした(現在上映中の作品では「新聞記者」のみ¥1,800、次週かかる実写版アラジンなんかもどうだろう)つまり、二本見ても¥3,200で、会員になるより¥300も安いのです。これはしたり。まーでも会員になりました。あまり来れる距離でもないのですが、会員料金一本¥900だし。でも、映画館の人によると、来年度はさすがに値上げを予定してるとか。今は配給作品が多いぶん、何がどうなんだかがよく分からないですよ。

翔んで埼玉あれだけ大々的に上映したんだから実写版パタリロもそれなりに配給されるだろうと思ったらほとんど単館扱いで速攻終わったし。板野友美の徐福も油断してたらほとんど単館ですぐ終わった。各配給会社の推しに乗れないと、配給会社ごとに一本くらいづつしかかけられまへんのんで、しゃあないですなあという展開でしょうか。

そういう意味で東京テアトル配給のこの映画、わりとだらだらなんですが、最後東京湾が火の海になって、天下の前田敦子に「原発ですか!!!!????」って言わせてまして、最初、このセリフは左を右に振れば「韓国が攻めて来たんですか?」と同レベルの、ふつうの人はまずいきなり口から出ないセリフですよと思いましたが、まずネトウヨのしとは韓国は日本にかなわないから韓国が日本に攻めてくるはずがないと信じ込んでるので(韓国のほうがダメージがあるから来ないと理詰めで考えていて、損得抜きの感情、高揚を軽視してる)「原発ですか」に相当する右っぽいセリフは「◯◯が(朝日新聞でもNHKでも入れ替え可能)また反日ねつ造報道してるんですか、この画像ねつ造ですよね」でしょうか。それはそれとして何が言いたいかというと、このセリフがあるがゆえに、カメジローとかRBGとかが好きな客層にもアピール出来ますよ、と担当者をくすぐれるわけです。黒沢清という人の腹黒い計算(褒め言葉です)なのかちがうのか。主人公は被災地出身ですとかそういう伏線はいっさいなかったはず。

「いやいや反原発国民感情としてマストでしょう、誰でもあの場に立ったらああ言いますよ」

てゆーか、旧ソ連の核実験場絡みの場面がたんまりあったのが、劇中撮影が認められない場所をうっかり前田敦子がハンディカムで撮ってしまい、警察に追いかけまわされる場面があったのがそれの隠喩で、すべて没収されてああいう映画にしか出来なかった(という言い訳で使い込みをごまかしてたら天才ですが、それはすぐバレるか)ような背景があって、それで「原発ですか」が出るのなら、少なくとも現場の柄本弟とかパタリロみたいな人にとっては違和感ないですよね。イリアンジャヤロケのフィルムがすべて没収された「ゆきゆきて神軍」ロケみたい。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/cb/Wfm_sts_overview.png/450px-Wfm_sts_overview.png

セミパラチンスク核実験場 - Wikipedia

この映画、ウズベキスタンと合作映画なのにウズベク語版がまったくなさそうで、ヘンな映画と思ってるんですが、劇中、サヴォイ劇場のくだりで、日本語が出来るウズベク人が、ここは日本人抑留者が左官仕事した場所なので、壁の装飾とかは、ウズベク人の指揮官の指示に沿ってみんな日本人がやったんだ。戦中は敵国だったのにそんなに一生懸命中央アジアの芸術事業の復興に携わってくれるなんて、信じられないとみんな感動したんだと言う場面があります。ほんとにそうならウズベク語版も作ってそこでも言えるだろと思うのですが、どうなんでしょう。

むかーし、中国でなかよくなったアウターモンゴリアの人が、知り合って半年以上たって、そろそろいいも悪いも言えるかなみたいになった時に、日頃の親日の柵を飛び越えて、シベリア出兵の際日本軍はロシア兵の俘虜を生きたまま蒸気機関車の釜に放り込んで焼いたという、まーたぶんソ連プロパガンダじゃなかったかなみたいな話(でも北海道が生んだマンガ家、三原順のイギリスを舞台にしたマンガ『はみだしっ子』にも何故かこれをしたり顔で語る人物が出てきた)を出してきて、日本軍の蛮行はあれど、汽車の釜でにんげんを生きたまま焼くというのはいろんな国のいろんな軍に置き換え可能で流布される戦場銃後の伝説なので、それを前面で言われるのは、どうも、といい、いやいや、みんなそう教育受けた、ちがうはずがない、と言う話になって、まあやっぱ一皮剥くといろいろあるやね、と思いましたよ。

この映画も、何がどうして前田敦子(が演じるリポーター役の女の子)をえんえんおっかけるだけの映画になったのか分かりませんが、元手もかかってるし、監督の力量で、あちこちでかけれてよかったです。厚木でこれ、どれくらい客入ったんだろう。

 前田敦子という人は先年見た柄本兄との共演映画「青春ダイナマイトスキャンダル」ではかなりしっかりとした奥さん役を演じていたので、この映画で小娘役になって、街中をとにかくちょこちょこ走り回る、ほとんど歩かない役をやってるので、なんでだろうと思いました。あれ、街中の人はみんな、中国人の小娘がミニスカでいきがって走ってるよ、としか思わなかったと思います。今の女の子はジージャンなんか着ないと思うんですが、なんで着てたんだろう。ワンピースは、現地のバザールなんかで買ったオーダーメイドがそれなりに組み合わされてた気がします。

行動は、非常に分かりやすくて、バザールに行こうと公共バスとかトライして辿り着けはするんですが、価格交渉して買うとかが出来なくて、店舗型の雑貨屋で買い物したり、スーパーで買い物したりする。食事も、そういうところでビスケットとか買ってきて食べちゃう。ことばの通じないバザールの屋台で食べたりする自分を夢想しても、出来ない。ひとりだし。そういう地球の歩き方ユーザーの行動をなぞらしてみたんだと思います。UMAハンターという設定は、金髪のパンチでアヘン王国とかソマリランドとか行きまくってるオッサンから借りたと思う。

とりあえずウズベク語の数字はウイグル語と同じでした。同じテュルク語。でも誰もヤクシミシースって挨拶してなかったですね。アッサラームアレイクムは言ってたけど。今はウイグルもそうなったのかな。イスラム化が進んでるようには見えない街の女性の服装でしたが、前田敦子のスカートはやや短いと思う。同じ丈のオバサンも歩いてましたが、じいさんとかが明らかに前田のなまあし見てた。

遊園地の危険なブランコは、撮影時妊娠前だったのかだけ気になりました。検索すると、クランクアップが昨年五月で、妊娠発表が九月。あーよかったです。この人の顔の造型は、21世紀なので、もうそれで。19世紀じゃないんで。まちがいない。あと声量とかボイストレーニングは、脚本を渡されてなかったなどの理由で、油断してぬかったと思うのですが、どうでしょう。練習とかバッチリ万全にしててああなのでしょうか。

ヤギは意味が分からないです。私も、野犬に喰われるに一票。さいごはファンタジーです。今検索すると、まず、サバンナの八木が第一候補になるのが悲しい。このシーンは彼で撮ってほしかった。以上

【後報】

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TAMA CINEMA FORUM 第29回映画祭

座間

(2019/11/16)