仰臥秒逝

おいしいね!

人形シリーズ 南林間編

今日は、さあこれから、ストレッチして、お湯を沸かして、お茶をあげて、トイレ行って、さて、出かけます、ラジオ体操かと思っておりましたが、電話が入り、病院に急遽赴きました。トイレ一回。食事ほとんどせず。平熱。昨日夜まで普通に会話していたのですが、それは最高レベルの酸素吸入のなせるわざで、うっかりやらなにやらでそれが途絶えると、途端に累卵の危機に陥る。

連絡した方がよい親族に連絡し、駆けつけ、情況を説明し、みなさん三々五々、顔を見て、手をにぎって、激励のことばをかけてもらいました。人徳。酸素吸入と二酸化炭素排出が非常に少なくなったせいで、苦しかったり、朦朧としてたと思います。でも反応した感のある、所作がありました。

それがだいたい一回りした後、本人分っていたかのように容体急変、心拍停止、瞳孔動かず、呼吸音も聞こえなくなり、医師の所見判定により、還らぬ人となりました。

今はなんだか、とりあえず家に帰ってもらおうと、先に帰って片づけをする部隊がいる一方、私は、遺体のそばで、病院のWiFiでこれを書きながら、開きっぱなしの口を閉じようという努力で、ひょっとこみたいにてぬぐいでほっかむりさせられた故人の顔を眺めています。先人は確か口が開きっぱなしのところに、夏なので蠅がたかった。玉でも口に入れてやればいいのに。

まだご臨終の宣告がある前に動画でラジオ体操をし、「御遺体を整えに」業者の方が来られ、その後流されずに別の業者に頼んだ「御遺体の御自宅までの搬送」の車が到着するまで、病室でストレッチしました。日記を書くのもそうですが、こういう時だからこそ日常のルーティンワークに固執してる気がします。リズムを崩したくない。

葬儀屋さんと見積り相談、公共料金引き落とし口座の確認(凍結されても請求書が来るだけなので、それを持ってコンビニに払いに行けばいい)聞き残した膨大なあれこれの数々……

なぜか明日は歯科定期健診の予約が入っていて、取り消してません。玉ねぎの雑草でも毟ろうかとも思っています。冷蔵庫に、昨夜作った、今日の職場用の弁当二食分がまだ入っています。メインのおかずは、残りもののロールキャベツ。

 

今日も、明日も、穏やかに、静かに、落ち着いて、平和に。そして、出来ることなら、自分も周りもみな、しあわせにすごせますように。