論よりコラム―THE BEST OF ACTION JOURNAL 1979‐1989
- 作者: 漫画アクション編集部
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 1989/12
- メディア: 単行本
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図書館ではコラムエッセー本は古くなると容赦なく処分してしまう
(ご自由にお持ちください扱いにする)のに、
県内じゅう探してもらうとどこか保存してるもので、ほっとしました。
大宅壮一文庫全部デジタル化して無料一般公開したらすごいだろうな。
この一冊ですら、デビュー前の鶴太郎やら何やら出てきてうれし恥ずかしでございました。
以下後報で。寝ます。
【後報】
アクションジャーナルというのは、
じゃりン子チエやクレヨン辛ちゃんを掲載したマンガ雑誌のコラムで、
http://www.futabasha.com/chie/
http://www.futabasha.com/sinchan/
複数の筆者が無記名で執筆していたそうです。
そうです、と伝聞形で書きましたが、リアルタイムで読んでました。
この本は連載開始から十年のセレクトで、
丁度昭和最後の十年を切り取った形になっています。
前述の鶴太郎は1979年、頁39に登場し、
桜井長一郎に師事、本格的デビューの前に他流試合を、と未来劇場に参加、
等々書かれています。
テーマは、バイク、モデルガン、映画、阪神タイガース、等々。
頁54 1980年 三浦友和クン、婦人解放の歴史に名を残すチャンスだ、考え直してほしい
ルーキー新一サンが死んだ。
まだ44歳の若さだった。
「イャーン、イャーン」や「シーラナイ、シーラナイ」という体をクネクネさせる独特のギャグで一世を風靡し、一時期はまさに吉本興業の有望なルーキーだったのだが、美人局まがいの恐喝事件をおこし、ホサレていた。
その失意の日々をアルコールで紛らせ、酒びたりの生活を続けた果ての全身衰弱による急性心不全というから、いわば壮絶な最期だった。
2、3年前には、彼を支えていた夫人も1億円にものぼる詐欺事件の主犯として逮捕され、再起の道はますます険しくなっていた。
80kgもあった体重が最近は35kgしかなかったということから、すさんだ生活ぶりはうかがえるが、酒を飲み続けた結果のポックリ病だから、当人は本望であったかもしれない。
上記のような芸(タイトルと違う文を延々書いてみたり)も許されるし、
時代が時代なので閣僚の靖国公式参拝批判なども書かれ、収録されてます。
何故か結構中国・香港ネタが多いのですが、'80年代なので、
群盲がYMOを聴きながら改革開放という象を撫でているような。
ジェット・リー、黄色い大地、紅いコーリャン、駐日武官羅培森インタビュー。
台湾ネタは、頁460、1987年の、
商店会三泊四日旅行、19歳美容師と蕎麦屋の恋愛ネタがまずひとつ。
もうひとつが、偶然のシンクロニシティ、アグネスでした。
頁164 1982年 10年目のアグネスにかかっては北京も台北もてんでカタなしです
「ええ、あたし、いちおう台湾にもマーケットあったんですけど」
それを中国行きで棒にふった。決まりかけていた台湾のテレビのバラエティー・ショウの話、ドラマ出演の話、
「それから、新しいLPの発売も、だめになったんです……。でも、それでもいい。あたし、『マルコ・ポーロ』の仕事やりたかったし、それよりも、とにかく行ってみたかったんです。中国へ!」
この中国人アグネスの熱い思いを押しとどめることは、誰にもできませんよネ。
「台湾にいるひとだって、みんなこの目で見てみたいし、この足で(中国の大地を)踏んでみたいと思っていると思うの」
大好きだった台湾へもう行けなくなるのは悲しい、という。
「だって、いま行きたいといったら、きっとあやまれっていわれるでしょ……」
隔世の感があります。蒋経国と胡耀邦の時代。
ここで出てくるマルコ・ポーロは、花田雑誌ではなく、
米中仏伊合作のドラマだそうです。
同頁165
今回の決断をするにあたっては、アグネス、もちろん香港の将来もきちんと検討済みですと。
新界の租借期限が切れるまでの残り時間は、あとたった14年。ほとんどありえないことだけど、もしもあっさり中国がとりかえしちゃったりしたら、アグネスどうする?
「あたし? ウフフ、だいじょうぶ。だって、もうちゃんとあっちでリレーションシップ作ってきたもん。北京で……(笑)」
アグネスについてのシンクロニシティーは下記。
アクションジャーナルには、
この他にも林真理子との論争についての記事などが収められています。
虚構新聞 本紙記事「日本ユニセフ、寄付金の流れ透明化へ」についてご報告
http://kyoko-np.net/kenkai1311.html
ひろゆきブログ アグネス・チャンさんへの公開質問状
http://blogos.com/article/73609/
アグネスという人は、戦えば勝てるとみなに思われてるフシがあり、
実際たぶんそのとおりだと思いますし、またいらんことを言うんでしょうね。
上記の台湾に関する伝でも、関係修復するまで時を待つとか
アクションジャーナルでは言ってるんですが、その二年後の本では、
堂々台湾政治批判してる。香港に比べて言論等自由がないと。
- 作者: アグネス・チャン
- 出版社/メーカー: 現代出版
- 発売日: 1984/01
- メディア: 単行本
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それはそれでご勝手にですが、台湾批判はまずかったですね。
Wikipedia中国語版の記事が、百度にないのはご愛嬌と思いました。
アクションジャーナルの記事は母方の故郷貴州について触れてますが、
Wikipediaは日中ともにそこをスルー、百度が貴州とアグネスの関係について詳しかったです。
*2
(2013/11/25)
*1:http://zh.wikipedia.org/wiki/%E9%99%B3%E7%BE%8E%E9%BD%A1#.E6.96.BC.E6.97.A5.E6.9C.AC.E9.9B.BB.E8.A6.96.E7.B6.9C.E8.97.9D.E7.AF.80.E7.9B.AE.E4.B8.8A.E5.B1.95.E7.A4.BA.E5.8D.97.E4.BA.AC.E5.A4.A7.E5.B1.A0.E6.AE.BA.E7.9A.84.E7.85.A7.E7.89.87
*2:http://baike.baidu.com/link?url=ldDXpoc8s4Zu-CxwbK-6EmfszZmuHz0qci_ZeCa98amiyhIk3vYk58kltyl3nak_Ebe22dnrqD1F67eNn6AU0O1cpbxRwitsC4iUbm_19e2bfv7Ws2KGNhZZRRpOMaH7#3_1