- 作者: 池上永一
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2011/03/10
- メディア: 単行本
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池上永一が八重山諸島の各島を主題に自在に描いた短編集。
八重山の、本島とは違うとの強烈な主張を、静かに表しています。
旅人の野宿禁止の島が多いはずですが、それはものがたりとは関係ないからか、
書いてません。
作者の作品の特徴は、極端な天才が出てくることですが、
その才能はこの短編集でも遺憾なく発揮されています。
離島教育の話に外交官試験受かった東大卒教職員を持ってくる、などなど。
西表だけ、ホラー仕立てで、ナイチャーというか、日本人と移住者が登場人物なのですが、
これは、アメリカ軍政府がマラリアを根絶するまで人の住めない島で、
マラリア絶滅後、本当出身者も多く移住した「合衆国」が西表だからだと思いました。
はいみだとか、あかまたくろまたとか。
同様に、石垣だけ話が薄くて、物足りない印象があるのですが、
これは、作者の出身の島なので、遠慮したのか、
あるいは初期作品『パガージマヌパナス』『カジマヤー』で、
もうすでに存分に石垣を描いたから、だと思います。
湘南は2008年以降石垣島でキャンプしてませんが、清水はまだ石垣島なのかなあ。
- 作者: 池上永一
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2009/10/23
- メディア: 文庫
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