借りたのは
吉田甲子太郎訳
新潮文庫版。
全編は訳してないです。
岩波文庫にも
かつての抽出訳と、
現在の上下巻
全編完訳があるとか。
明治からぽつぽつと
訳され続けてきた
とのことなので、
ほかにも訳が
あるようです。
表紙は、映画反映前の、
安野光雅バージョン。
絵の無い表紙の
バージョンも
あるようです。
- 作者: ワシントン・アーヴィング,吉田甲子太郎,Washington Irving
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1957/05
- メディア: 文庫
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スリーピー・ホローの伝説を紹介していて、
検索すると、ほかにリップ・ヴァン・ウィンクルも入っている短編集ということで、
リップ・ヴァン・ウィンクルってSFじゃなかったんだ、へえ、くらいの認識で、
借りた本です。なんでシェリー酒の本で紹介してたのかの文脈は、
憶えてません。ツイッターやFBを見ると、日本にシェリー酒を根付かせよう、
という意欲や野心にケレン味も兼ね備えた方のようなので、
こういう作品が好きなのかもしれないと思います。
ティム・バートンとジョニデの映画スリーピーホローは、私は未見です。
この本はだいぶ違うそうなので、それでよかったかも。
(イカなんとかはコネチカット州出身の馬の骨教師で、
ハドソン河流域のオランダ人植民地域で騎士に遭遇する)
リップ・ヴァン・ウィンクルも、ヴァンはヴァン・ヘイレンのヴァンで、
やはり同流域のオランダ人植民地域の話です。知らなかった。
頁12 船旅
陸の旅ならば、風景は次々につながっており、人物や事件もそれからそれへ連結している。そのために、人間の生活の物語は切れずにつづけられ、別離の情はさほど感じられない。じっさい、われわれは旅路のさきへ進むにつれて「のびる鎖」をひきずってゆくのだ。この鎖はきれない。一環ずつたぐってゆけばわれわれはもとのところへもどることができる。そして、最後の環はやはりまだわれわれを故郷にむすびつけているのだと感じる。ところが、広い広い海の旅はたちどころにわれわれを故郷からきりはなしてしまう。安全に錨をおろした静かな生活から解きはなされ、不安な世界にただよい出たのだとわれわれはしみじみ感ずる。想像のなかだけでなく、現実に、我々自身と故郷とのあいだには深淵がひろがる。その深淵は嵐や恐怖や不安にさらされていて、われわれに故郷を遠くはなれてしまって帰りはどうなることやらわからない、という感じを抱かせる。
これは、島国の人間にとっては、逆じゃないかという気がします。
我々にとってその陸の旅が始まるのは、ウラジオストックからとか、
天津上海からでしかない。戦前は釜山から始められましたが、
いまは38度線のDMZで人工的に境界が遮断されてますので、
韓国が夢のトンスル統一を達成する迄、
旅はその先から始める以外にない。つまり、韓国も人工的な疑似島国であり、
台湾や、昨夜深夜ラジオでDJが愚痴っていたジャマイカなどと同様、
島国根性を持った国だということです。イギリス人はこのエッセー読んで、
どう感じるんだろう。私は、内陸の奥深く、例えばカシュガルとかで、
深淵を感じた気がしました。
The Sketch-Book of Geoffrey Crayon, Gent (Oxford World's Classics)
- 作者: Washington Irving,Susan Manning
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