めがみでなく、じょしん(にょしんでもない)と読ませるそうです。
- 作者: 久世光彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/06
- メディア: 単行本
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その自死と死後の葬儀までを語る、なりきり小説です。
南伸坊が顔でやってるなりきりを、文章でやった、みたいな。
架空の人物の一人称で実在の人物を描写するなら、
私が唯一読んだ作者の小説、『陛下』がそうでしたが、
(北一輝を描く)実在の人物の口を自分が借りるというのは、
ジャンルとしてありなんだろうか、と思いました。
遺族の了解がとれれば、各作家競作のアンソロジーで、
ゴーゴーバーで酒が吞めないのに若い娘のミニスカ鑑賞に来る川端康成とか、
アシを集めて明日のジョーをつきつけて涙ながらに、
「きみたちこのまんがのどこがおもしろいのか言ってみろ!」
と絶叫する手塚治虫、にそれぞれなりきってもらって、
その時の心境を描いてもらう別冊特集とか出来ないかなあ、
と思いました。それにしても、なぜ久世光彦は「むうちゃん」を選び、
「むうちゃん」と同化したかったのだろう、不思議です。
直木三十五とのエピソードが、鍵のような気がしました。
花影とか白洲本とかに、それあったかなあ。以上