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Wikipedia
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- 作者: 遠藤周作
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/12/14
- メディア: 文庫
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かねてからこの小説は何かの紹介で読もうと思っていて、
ちょうどいいやと乃木坂カバーで買いました。
二重カバーになっていて、開くと下に本来のカバー。
解説 武田友寿 年譜つき 本来のカバー版画 nakaban
本来のカバーデザイン 名久井直子
乃木坂文庫のほうのデザインは誰なら。モデルは川村真洋という方。
ドリアンの「あん」は読んでませんが、(映画は見た)
ここ数年、前世紀西武線に乗っていた時、何故知らなかったのかナア、
と思うことしきりです。私の生活自体が変わったこともありますけど。
捨てたとかはけっこう脛に傷持つ人多いと思います。
それだけに、ハッピーエンドになるかと思いきやの展開がなー。
台湾テレビドラマの悲劇展開みたい。ヒロインの口ぐせ「〜だもん」が、
わびしいです。私は遠藤周作のデビュー作『白い人』はジッドのパクリだと信じてて、
(『黄色い人』は自身の留学体験と思う)それだけにこういう、
ヒネくれた話もてらいなく書けるのだろうかと思いました。おそろしい。
頁174
「ねえ、その機械。」
台のうしろから眼鏡をかけた娘が、ホオズキをかみながら小声で言った。
「それでやると損するわよ。あっちのほうが、よく球が出るわよ。」
「かたじけねえッと。しかし、そんなこと客に教えちゃ、店の損になるぜ。」
「いいの。損になったって、あたしの知ったことじゃ、ないから。」
「ねえ、君、森田って女の子、ここにいたろう。」
ぼくが暗誦でもするように、この名前をゆっくり言うと、二ヵ月前のソープの娘と同じように、この娘もピクッとしてこちらを見つめた。
(中略)
眼鏡をかけた娘は、パチンコの台と台の間から下駄のまま体をあらわした。ホオズキをキュッ、キュッと口のなかでならしながら、あたりを見まわし、(以下略)
プーソー云々はWikipediaでの童貞王小谷野敦の指摘を参照。
私はここを読んで、ホオズキ懐かしいなと思う半面、南方中華圏で、
ビンロウをカラコロくちの中でならしながらあらわれるチャンネーが、
重なって見えるような気がしました。幻影。以上