博多明太子を夢見た、夫婦の物語。 だそうです。公式にもWikipediaにも英題がないので、"hulu"テレビドラマ配信英語版からタイトルを借りました。稲尾。
https://www.happyon.jp/mentaipiriri-2
で、「映画」の部分をどう訳してるのか分からず、ムービーになるのかシネマとするのか、もやもやしてましたが、京都国際映画祭2018に出品されていると知り、そこで視ると、ただたんに"Mentai Piriri"でした。ざ・むーびーとかそういうのナシ。
うまーか明太子ば作って、人ば幸せにしたか!
Yahoo!映画のレビューに、全編正しい福岡弁なので、他都道府県人が聞き取れるか心配とか余計なことが書いてあったので観に行きました。結論からいうと、難しいジャーゴンがひとつもないので聞き取れました。ただ、ドラマ版が前提なので、予備知識なしで見るとどうかなあ、という意見には同感です。ウィキペディアくらいは事前に読んでたのですが、そうなるとプサンのシーンがないことがただただ残念で…
原作が、博多だけに海鳥社から出ていて、いいねと思いました。海鳥社の横山宏章『長崎が出会った近代中国』は良書です。
富田靖子は好きな女優さんで、しかし苦労人ですので、この映画で子供がまだ小学生のお母さん役をするのは、う~んでした。中学くらいにしり。杉村春子は生涯「欲望という名の電車でGoでしたが、あれは独身の役。下のテレビドラマで、引き揚げ者が釜山を訪れて往時を回想する場面の富田靖子のほうが板についてると思います。オール博多もんキャストといわれると、タモリもでよらんしフミヤもおらんけんと言い返したくなるみみっちい根性が私にはあります。
めんたいぴりり|テレビ西日本開局55周年記念ドラマ 2013年夏放送
館内でTシャツ売ってました。献血後にメンズデーのジャック&ベティで観たのですが、イオンシネマなどのシネコンでやってる作品をジャック&ベティで同日ロードショー公開するとは、上映しなければならない作品で常時パンクしかけているジャック&ベティなのに思い切ったなと思いました。
戦前、日本の統治下でもあった韓国の釜山で生まれ育った俊之は、当時の思い出の味「明卵漬 → ミョンランジョ」をヒントに明太子を作り出し、日々味の改良を重ねていたが、なかなか納得できる味に近づかず苦悩の毎日だった。
ハングルで「明」は、ミョンドンのミョンで、明太の「明」は「めん」ですから、発音が違うわけで、韓国由来の食品とは思ってませんでした。が、ウィキペディアによると、釜山方言では明太は「メンテ」になるんだそうで、正調ハングルのパジョンでなく釜山方言のチヂミが日本に浸透したのと同じ理屈がここで働いたのかと推測しました。しかも広めたのはコリアンでなく引き揚げ者。そういう理由でこの映画を上映「ねばならぬ」の使命感に燃えたわけでもないと思いますが、なんとなく腑に落ちました。
監督の江口カンという人は、昨年初夏のK's cinema台湾巨匠映画まつりの上映前予告で、盛んに「カメラを止めるな!」と並んで「ガチ星」の予告がかかっていたのを思い出しました。前者は今でも上映館があるくらい社会現象になりましたが、後者はSNSを使いこなせんかったクサ(競輪自体は深夜ネット実況ネット車券の世界になったのに)今に至るわけで、それで私は「カメラを止めるな!」未見ですので、代わりに江口カン監督の新作を観に来た、というめんどくさい理由づけもあります。他人からするとどうでもいい。
予算との兼ね合いで苦闘しつつ頑張ってるのはニョニツにみてとれて、オート三輪は走るわ北九州市から佐賀県までロケ地探しに奔走するわの映画でした。食事の場面のめんたいこだけはいつもお皿に山盛りで、プリン体は別としても、こんだけ並べたら数千円はするだろうな、いいなーと唾のみながら見ました。
のぼせもんの上におひとよし病ということに関しては、サッカーでは、ふくやがアビスパ福岡の経営危機に際して、応援グッズ販売したりいろいろやったと、のー先生の『ぺろり!スタグル旅』(3)で読んでまして、今回改めて検索すると、ばんばんその情報が出ました。福岡のレベスタ、レベルファイブスタジアムはラグビーもやってるので芝が…ですが、ラグビーワールドカップもやるのでしょうか。やるなら芝に耐えた甲斐があると思います。
山笠を私は「やまがさ」と読んでましたが、恥かかなくてよかった。濁らないんですね。前半せいだいに画像使うかと思ったらスルーするので、なんねと思いましたが、ラストにもってきていた。二度使うと見ていて飽きるんやろか。
神さまや、主人公だけが見える非現実的存在が登場する映画は古代ギリシャの演劇みたいで好きなので(私は古代ギリシャの演劇を見たことは一度もありません)スケトウダラさんは楽しく見ました。夜の海はクライマックスですが、死者、亡者にひっぱられるここはいい場面だなーと思いつつ、海と毒薬でも、主人公が、海が好きで海はすべてを忘れさせてくれるとか説明的に言ってたなと思い出しました。どちらもはかた。
「教えり」「寝り」などの命令形の博多弁を初めて聞いて、得したと思いました。
めんたいこは「ひとはら」「ふたはら」と数えると知りました。専用の量詞があるのか。
イノッチのあとあさイチに出てる二人のうちの一人が(有働の後の人ではないです)目ん玉が飛び出る芸とか予告でも見せていて、これCGでなく実写ならすごいと思いました。NHKの朝でも時々やってほしい。ジム・キャリーの「マスク」かと思った。あと、食糧が欠乏している時のエア食事の場面もよかったです。本当においしそうに食べていた。
ジャック&ベティで鑑賞したので、上映前の短編映画についても書いておきます。Yahoo!映画では「しあわせだったにゃよ」というタイトルだったのですが、始まると「Lifeworks」というタイトルで、江口カンのめんたいスピノフかと勝手に思ってましたが、違いました。横浜で、セブンガールズとは関係ないでしょうが、演劇みたいな人たちが演じるショートフィルムでした。メインはペットロスの話。それで最後に「~にゃよ」となります。以上