『サトコとナダ (3) 』(☆星海社COMICS)読了

 そのへんに以下略

サトコとナダ 3 (星海社COMICS)

サトコとナダ 3 (星海社COMICS)

 
サトコとナダ(3) (星海社コミックス)

サトコとナダ(3) (星海社コミックス)

 

 Book Design:円と球 フォントディレクター 紺野慎一

ツイッターアカウント『ツイ4』と星海社ウェブサイト『最前線』に2017年12月~翌年3月まで掲載されたものを加筆修正・再編集して書籍化

サウジアラビア人の親友ができました。

ほか、ツイ4の宣伝など。 

 四巻だけ読んで終わりかと思ったら、三巻があったので読みます。サウジアラビア旅行記はこの巻ではないのかな?以下後報。

【後報】

頁30、二人並んでるとサトコのほうが頭一つ分も大きい。サトコが日本人としては大柄なのだと思いますが、彫が深いコーカソイドの女性のほうがちっちゃいのは面白い組合せでもあると思いました。イランの女性の身長はふつうだがトルコは小柄だ、いやいや、みたいな会話もむかし聞きましたし、私はアラブ(といっても広い)の人の身長知らないのですが、当然個人差もあると思います。

頁37、人けのないところでがばっと脱いでまた着ることもあるんじゃいかと(目撃者)

頁38。アバヤとブルカとチャドルの違いが分かりません。「ニカブ」のアルファベットの綴りが"NIGAB"なのは、アラビア語も清音濁音は有気音無気音にあらずルールなのかと思いました。トイレのバー、専用洗剤はメモしておきます。

アバヤ - Wikipedia

ヒジャブ - Wikipedia

チャードル - Wikipedia

ブルカ - Wikipedia

アマゾンで、商品がばんばん検索結果に出るのは「アバヤ」と「ヒジャブ」でした。前者が五千円以下、後者が千円以下だったりで、こんなにお手頃とは思わなかった。そういうのをまとってなんちゃってAVを作って発覚したら、つけねらわれるかもしれないかなと。

頁40、ユニクロで売ってるというヒジャブの下の滑り止め下着、下着と呼ぶのかと。日本髪のカツラ下ネットも、それだけつけた姿を見られたりすると恥ずかしいかなとは思います。

ユニクロ|HANA TAJIMA FOR UNIQLO|WOMEN(レディース)|公式オンラインストア(通販サイト)

頁17~18。「イガール」もしくは「イクァール」という、アラビア半島の男性がターバンというかベールのような布を固定するヒモについて、輪っかから伸ばしたヒモのないのがサウジ風、ヒモ一本がUAE風、ヒモ二本がカタール風と紹介していて、ならバーレーン風はどんなのならと思ったら、ウィキペディアバーレーン男性の写真使ってました。めぼしい特徴は分かりません。

ja.wikipedia.org

ar.wikipedia.org

で、輪っかの下の布、シュマーグというそうですが、赤い模様がサウジ風で、真ん中を山折りにするのがサウジ風、谷折りにするのがカタール風、ふわっと自然なスタイリングで着流すのがUAE風とあり、これもウィキペディアバーレーン男性の写真です。

ja.wikipedia.org

ar.wikipedia.org

英語版アラビア語版の男性は赤のカフィーヤですが、イラキーだとか。

 個人的には、サウジ、UAEカタールといったネイションでファッションを区別するのは、やや安易と思います。アラブの中の地域差(エリアとかディストリクトとかリージョナスなど)、部族(トライブ)ごとの特徴など、ほかの定義で表現した方がいいんじゃいかなと。

頁48から、四巻を読んでいまいちわからなかったハラルネイルの説明があります。生理の時は礼拝が出来ないから普通のネイルが出来る、生理は憂鬱だけどその期間のちょっとした愉しみ、と書かれると受け入れるしかない。

頁51,52、全身ヘナタトゥのサトコ。なんとなく下記を思い出しました。ヘナならよかったのかしら。

www.afpbb.com

サトコ同様作者もヘナタトゥーの才能があると思いました。この数ページの文様入り人体は相当にきれい。

頁78、ちっちゃな子のお祈り場面は、バジュランギおじさんの記憶に残るカットのひとつ。

頁94、インド人宅ホームステイは毎日カレーで、バリエーションはあるのだがちょっとキツい、との意見に、日本人だってほぼ毎日ダシ味かソイソース味だろうとアラビア人からつっこまれる場面はよかったです。私はほぼ毎日トウガラシと炒めもの。

頁100、名誉殺人についてのまじめな考察。これを四コマでやってツイッターで流してたのかと。

頁104、サウジ女性運転解禁のタイムリー四コマ。その時歴史は動いたみたいなときって、意外とあっけらかんとしてるものだと。あとからジワジワきて、再現ドラマで歴史は作られる。

頁110、ホームステイ大国英語圏各国の、ホームステイを副業にしてる家庭のヒドさ。

宿題をみてくれたり外食に連れて行ってくれるホストファミリーに恵まれることは稀です

あまりに不当に扱われていると感じた時は正直に申し出ましょう

 私も英語圏のホームステイの、ヒドいホストファミリーの話はさんざん聞きました。それとはちょっと違うのですが、前世紀八十年代でしたか、延辺朝鮮族自治州ルポのパイオニア、嚆矢となった留学記があって、漢族地域ではちょっと考えられないホームステイなのですが、そこで三食モヤシばっかでひもじかったと、飽食の邦人らしく正直に筆をすべらしてしまい、金満日本人を泊めてたのにそんな食事を出すとは"小気"であるみたく、善意のホストファミリーが狭い地域社会であとあと風評に悩まされた話も思い出しました。メンツもあるし、ムズい。

三巻にもボーナストラックの、四コマでない漫画があります。紙でしか読めないのかな。

パキザという、完全遮蔽ブルカで顔が見えない女性がアフガン人であると初めて分かりました。ブルカのウィキペディアは、フランスベルギーオランダのブルカ禁止令を出典に入れています。

この漫画は思った以上に教養四コマであると分かりました。名誉殺人はサウジアラビアからはまあまあ遠い話で、イラクやシリアやクルドの難民社会で頻出するワードと思うので、サウジ漫画で取り上げてるとは思わなかったです。全身タトゥーはほかの漫画でも見たいです。以上

(2019/2/24)