その辺にあったまんが。 奥付だと2019/3/2第一版発行になっています。
凪のナントカという、電車に広告が貼ってあった漫画の作者の人の別漫画。そっちは、メンヘら…コントロールとか支配とかでぐちゃぐちゃしてたら嫌なので読んでません。そういう漫画の作者が独り飲み漫画ってのもどうなんだろうと思いましたが、見事に毎回一杯だけで切り上げて、潔く帰途についており、酒が入ると足に根が生えたり体が重くなって、ずるずる飲んだりという状況とは無縁な飲酒エリートのお話です。
帯
一人で飲むから弱音がはける 立ち食いそば ラーメン店 牛丼店 …ここが私の飲み処 紅河明はコスメ会社の広報部に勤務する28歳。仕事もできて、スタイル抜群。憧れる人も多いが、やっかみも多い。そんな彼女の密かな楽しみは、チェーン店、それも居酒屋ではなく、チェーンの丼店、ラーメン店、カフェで食事をとりながらさくっと飲むこと。働く女性に贈るちょいグルメストーリー。ちょい飲みで今日をリセット☆
帯に書いてある「ラーメン店」は登場しません。また、ヒロインの名前はいつも「メイ」とカタカナで表記され、帯と同じ漢字表記は第一回の四コマ目だけです。初出はまんがタイムオリジナル2017年8月号から2019年2月号までプラス書き下ろしとのことで、その初出の記述が奥付でなく、"OMAKEMANGA"のページの柱だったりしますので、相当作者は別漫画のヒロイン同様仕事相手(この場合編集)から舐められてるか、あるいは芳文社の編集もアゴヒゲ金髪で遊び九割仕事一割なのだろうかと思いました。
カバーデザイン 川谷康久
作者の飲酒漫画は過去にもあったようで。作者からは、音羽グループのまずりんやカレー沢薫(音羽だけじゃないですが)と同じニオイを感じます。
頁89、飲むときの左手のポーズが鴨川つばめか山上たつひこか、てな具合でしたので、ほかも飲むときに不自然なポーズつけてないか探しましたが、この回だけでした。第二回とか巨乳に見える回がありますが、どの回も噴き出しや手などで胸の大きさが確認出来なくなっていますので、ホントに巨乳設定なのか分かりません。頁3の、一番最初のコマだと巨乳じゃないです。
1軒目…「天丼や」
小天丼とグラスビール。
えびのしっぽまで食べるなんて、いもやかと思いました。
2軒目…「餃子の王様♔」
ラーメン屋ではないと思います。餃子と小ライスとウーロン杯とりんごジュース(匂い消し。これでブレスケアを飲む)
3軒目…"EXTRACAFFE🍵"
ワインとチーズケーキ。
8軒目…「ケーキィコーナー」"Cakey Corner"
チョコレートケーキとワイン。
4軒目…「●丸丸そば●」
花まるうどんなのかゆで太郎なのか。生とコロッケそば。
5軒目…「和食ごはん」
大戸屋なのかやよい軒なのか。小鉢アラカルトと五穀飯と麦焼酎ロック。
6軒目…"LONDON STYLE PUB"
フィッシュアンドチップスと黒ビール。スタウトと黒ビールは違うよと突っ込まれたらその後どうするか。
メニュー情報|ロンドンパブ|飲食店|NRE 株式会社日本レストランエンタプライズ
7軒目…"🐓F-CHICKEN"
コークハイボールとフライドチキンとビスケット。ちなみにですが、本書にハンバーガー屋飲みは登場しません。モス飲みとかフレッシュネスバーガーとかバーガーキングは出てこないという。
「プレモルセット」 KFC 106店舗で販売中|ケンタッキーフライドチキン
9軒目…「牛どん」
ねぎ牛がメニューにある店。さあどこだ。頼んだのは牛丼と生ビール。
10軒目…「つるしこうどん麺」
丸亀製麺でしょうか。てんぷらを全くオーダーせず素うどんで食べる。瓶ビール。
11軒目…「長崎のめんとか」
野菜マシマシ皿うどんとグラス生。リンガーハット以外思いつきません。
13軒目…「とにかくとんカツ 24H」
とんカツ定食と生。かつやと思うのですが、どうかな。松のやかもしれない。
14軒目…「カレー番ヤ」
大盛りカレー10辛と缶ビール。具は頼んでません。ココイチと思いますが、店名の由来が不明です。
15軒目…「うなぎ家 UNAGI」
うな丼と瓶ビール。すき家でしょうか。
16軒目…「みらくるハンバーグ」
分かりません。アクビちゃんの絵が貼ってあったお店かな。大ジョッキと目玉焼きハンバーグとチーズハンバーグ。
17軒目…シネコンで生とホットドッグ。観た映画は多分ワンダーウーマン。
18軒目…ぐるぐる回転寿司 ルービーのあと、清酒頼んでます。二杯目頼む場面初めて出現。
最終話…天丼やに戻りますが、温玉プラス。
是枝先輩は、しりあがり寿が描いてるのかもしれません。以上
【後報】
仕事がデキる女性の漫画での描かれ方というと、今でも覚えているのが赤星たみこ『恋はいつでもアマンドピンク』の「ワーキング千手観音」のコマ。でもこれはOA化以上IT化未満の時代の風景で、書類捌きが速いだけだったと思います。それで、21世紀の今や事務職というのはたぶんあらゆる職種の中でイチ、ニを争う求人倍率の高さで、駱駝が針の穴を通るより難しい。しかも大企業においては、三年で終わる「専門職でない」派遣職になってしまい、さらに派遣企業もよ~りど~り、み・ど・りっ、で、パソナ、テンプスタッフ、アイデム、リクルートスタッフィング、アデコ、一社独占は腐敗を生む弊害があるかもしれないから、とっかえひっかえみたいな気がしましたが、それはそれで。この漫画もほかの女性漫画、(部)課長職までは突き進めた主人公で、同様堂々とプレゼンしたり部下のしりぬぐいでまる一日潰れたり、女性なので出世出来ないかもしれないけど社に残るか独立するか(ライバルの男性は無能な上司に見切りをつけてとっとと独立というか、広告業界の慣習みたいなものだと思います。デキる人の独立は)悩んだりという漫画です。部下が天然に次から次へと元気よくミスを作っていく場面がよかったです。ミスをするのではなく、ミスを作っていく。昨日まで平地だった場所に、朝出社すると昭和新山が出来ている。めげないメンタルも素晴らしかった。なんとなく2010年のカレー沢薫のパブを撮ったのを見つけたので貼っておきます。
(同日)
【後報】
小田急線(千代田線直通)
(2019/3/28)