「ジョーカー」"JOKER" 〈アカデミー賞最多ノミネート記念再上映〉ドルビーシネマ劇場鑑賞

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もともとは大宮からそのまま武蔵野線で帰ろうと思っていたのですが、じゃらんポイントが1,500使えるというので、安い宿を検索したら西川口か横浜桜木町しかなかったので、交通費を考えて西川口に泊まり、かねてから興味のあった事実上のチャイナタウンを探索しましたが、時期が悪かった。で、翌日、会社の福利厚生で付与されたポイントで贖ったMOVIX系列の福利厚生券が三月いっぱいで切れるので、何か見ておこうと検索したら、丸の内ピカデリーでこの映画やってましたので、武漢料理とあわせて有楽町で降りるかと降りて、窓口に行ったら、レディジョーカーは"DOLBY CINEMA"で、ドルビーとかIMAXとかって、この手の券ダメなんじゃないかと思ったのですが、客が少なかったせいか、あるいは、前の客も同じような券で、漣ちゃんめんどいとモギリが思ったのか、差額費用追加支払いで見れるとのことで、六百円追加で払ってみました。

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観客ヒトけたでしたので、均等にバラついて間隔を超開けて座ればいいのに、わりと近くに誰か座った気配がして、そこだけ気になりました。ドルビーで聞こえてくる音がその客の方向からだと、その客が立てた音や会話にも聞こえてしまう。また、英語圏の人なんですよね、その観客。英語のささやき声で、何の不自然さもない。

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セカオワ。これと、例の階段の写真(エクソシストではない。ゴッサムシティなので)と、下のボードが、入口にレイアウトとしてあしらってありました。

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ブラウン管テレビの中は、州立病院の拘束患者の場面なんかが切替で出ます。そう、最初、白黒テレビとかあるから、もっと古い時代で、でもバットマンはフィクションだから、考証でたらめなのかと思ってました。ビデオテープと留守番電話があって、ウィキペディアによると1980年代初頭とのことでしたが、ビデオがまだ高い時代じゃいかと思います。

そもそもジョーカーを見ようと思ったのは、職場の母一人子一人の同僚が、身につまされると言っていたからなのですが、これのどこが身につまされるのか、背筋が凍りつきました。欅坂や日向坂も大変だなと。

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私はどうもあらすじや事前予告をちゃんと読んでなかったみたいで、ジョーカーになる前のジョーカー(アーター)を「こころやさしい」青年だと思い込んでいて、見ると、大きなお友だちというかオッサンだったので、まずそこで唖然としました。ホアキン・フェニックスとか、知らんもん。"JOAQUIN"と書いてジョアキンと読まずホアキンと読ませるなんて、株式会社ドンキホーテが"Don Quijote Co., Ltd."みたいなヒスパニックな話で、まったくまったく。この映画ヒスパニック出た記憶がないです。白人と黒人という区切りはありますが。オリエンタルはいるかなあいないかなあ。パラサイト見ればそっちに黄色人種いるので、それでいいかも。パラサイトのアカデミーは、ギレルモ・デル・トロのシェイプオブウォーターと同工異曲だからという説明でFA。興行側としては、ジョーカーとれると思って再上映決めたんだろうな。残念閔子騫

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ホアキン・フェニックスは、青年ではまずなかったですし、母親同居ですが、スリー・ビルボードみたいな、いい年こいてパラサイトという理由ではなかったでした。やむにやまれぬ。しかし、心優しいからそれでいいかというと、序盤からいきなり親切にされた相手をストーキングしたりして、飛ばしてます。別に、百パーいい奴でもない。百パーいい奴である必要があるのか、人間だもの、がテーマなのでわざとそう演出するわけですが。

ジョーカー (映画) - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/e/e1/Joker_%282019_film%29_poster.jpg黒人の若い女性にいく白人のおっさんは、パパ活の中でもアレなイメージで、「白人女性に相手にされないから」という暗黙知があるわけですが、それって逆に人種差別じゃん、相手が魅力的だったらナニ人でもいくっしょ、という言い草が彼の場合あてはまると言えるのか、という出だしでまず始まるので、これはまた全米の良識層が考えたくないものをお皿に載せてドンとテーブルに置いて、それで食欲失くさせてどないすんねんという映画でした。

バスの中で、子どもにちょっかい出して、母親に攻撃される場面がありますが、確か日本でも、最近のアンケートかなんかで、見知らぬ人が自分の子に話しかけたり触ってきたりするのは、母親がいやがる行動、潜在的に恐怖を覚える行動ナンバーワンに近かったはずです。少子化で子どもが少ないので、マトにされる確率がベビーブーマーとダンチなのでしょう。私はそういう目で黒人と高齢者とホアキン(アーター)しか乗客がいないバスを見ました。ヘルプカード返してもらってない気がします。で、お金持ちの子どものほっぺグニュする場面は、わざとですね。そんなに心優しくもないから。

公園で話しかけてくるおじいさんに困ってます。 | 妊娠・出産・育児 | 発言小町

他所のお年寄りから話しかけられたら? | 妊娠・出産・育児 | 発言小町

そういう素材を序盤に積み上げるなんて、かつて賢い猿オリヴァーくんが常連監督だったワーナーは、あいかわらずいやらしいです。冒頭でパラマウンとか20世紀とかの看板が出て、その下でホアキンがクソがきに袋叩きにされるのは、ワーナーの遊びと思います。子どもが残酷なのは古今東西を問いませんが、こういう人、わざわざ袋叩きにするかなあ。小学校高学年くらいならなんかするかもしれませんが、ハイスクールくらいだと、なんもない気がします。異論ある人はあるかな。

アーターじたいも、地下鉄で女性(白人)助けないですよね。勝手に白人証券マンが彼に目をつけるだけで。今なら録画されるかもしれないので、証券マンも何もしないであろう。ここ、証券マンでなく、バスケとラップが得意な黒人三人組には、ワーナー的に、出来ないんだろうな。ハングオーバーシリーズは、ぜんぶDVD買いましたが、十五分ほど見ただけです。もう売った気がします。

州立病院のところで、トイレ行ったので、そこ少し見てません。

批評家としては、ヴェネツィアで金獅子とってるので、もうそれでオワコンにしたいのだろうと。三大映画祭のどれかで、セクハラだかパワハラがあった気がしたのですが、検索しても出ませんでした。ヴェネツィア金獅子がさほどアピールされない理由が分かりません。アカデミーを、ジョアキンの主演ともう一部門しか取れなかったことだけがクローズアップされてる。作曲賞。ホワイトルームがあの場面に流れるのは、どうかと思います。オッサンしか反応しない歌ではないかと。著作権切れてるから使いやすいとかですかね。

Joker (2019 film) - Wikipedia

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 そう、現代が舞台ではないので、いろいろ福祉的に後進的であってもそれは現実には克服されてますよん、みたいな言説が通用しない、ショッキングな場面を見てそれが現実だと思ってしまう人が何かしでかしたらみたいなことが危惧されたのかと思ったのですが、別にそういうことでもなかったみたいですね。過去にランダムシューティンガーが出たのと、わるのりが出たらツブそうということだけだったようで。

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職場の人の、感情移入発言は、この辺の感想記事読むと、シャレだったのかもなと思います。こういうふうに軽く考えないと受け入れがたいのかも。ホアキン、若禿でもよかったと思います。

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ホアキンのあばらの浮き出たカラダや、せなかの、背骨が浮き出たところは、以前職場で、卒倒したりした人で、目つきが異様に厳しい人で、働くには健康診断書がいるんですが、健康診断書持って来たら雇ってもらえないからという理由で持って来なかった人で、でも決まりですからということで診断書持って来たら即会議室で個別面談その日のうちに退社の運びとなった人のカラダ思い出します。よく似てた。

そう、そんな、ジョーカーになるようなおおごとでなくても、私ですら、二度暴れるところを見たことがあり、一度あとをつけられたことがあり、一度からまれたことがあります。いずれもだいぶ前のことですが。誰しも少しはあるんじゃないでしょうか。その上で、あたたかく出来る範囲で見守る社会でありたいと。

暴れるのは、一回目は鴨宮で、夕方の駅のホームで、作業所か何かの帰りの人が、突然何を思ったか、素手でゴミ箱からゴミを出してぶちまけ始め、誰もとめないで逃げ、私も離れて電車が来たので乗って行ってしまいました。日帰り出張のサラリーマンや学生が多かった。二回目は、和田町で、銭湯に行く時駅の階段で、虫の居所が悪かったのか、手に運動靴を持って、それを壁にバシンバシン叩きつけて、大きい音を出しながら階段を下りてました。

あとをつけられたのは、電車の中で、古い雑誌の切り抜きを一生懸命見ているので、横からずっと覗きこんでいたら、なんか琴線に触れたようで、同じ駅で降りて、同じ方向に歩いて来て、ずっと来るので、ひとけのない狭いところで振り返ってどつくとかするはずもなし、コンビニに逃げ込んだら、一瞬はっとした顔をして、続いてコンビニに入って、品揃えにみとれてこっちのことなど忘れてしまったので、それで逃げました。

絡まれたのは、図書館で、なんかずっとこっちのことを言っていて、その声が止まらなくてだんだん大きくなっていったのですが、警備員がコツコツ巡回に来たら、ぴたっとしゃべるのやめました。不思議ですが、何故かある程度その辺はツボを心得てる。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/stantsiya_iriya/20191126/20191126132455.jpg まあそういう私も、一度だけ脳波計られたことがあります。一度だけで、べつだんなんもなかったのですが。ホアキン(アーター)はメディテイションの薬もやめてしまいますが(正確には供給を断たれる)、喫煙はやめません。かなり根元まで吸う。いろいろ止めてる人が、こんだけ止めてるんだからタバコくらいいいだろうと止めないのはよく聞くはなしで。

わりと近い席に座っていた白人とその彼女さん?と帰りのエレベーターで一緒になり、白人さんが、あの両親惨殺された子どもがバットマンになるんだよ、と言っていたので、えーウソでしょう、あの子どもが本物のジョーカーになるんで、背後を走り回っていたスーパーラットに咬まれて特殊能力を身に付けるんでは?(そうでないと鼠の伏線の意味が分からない)そんでホアキン(アーター)はあのまま一生閉鎖病棟というか、刑務所病院行きになるだけの人、と、思わず嘴を突っ込んだら、でもB.C.コミック(DCコミックを聞き間違えた?)ではそうなってると言われ、はーそうですか情報ありがとうございました、と御礼申し上げて武漢料理食べに行き、帰宅後ウィキペディアでこの映画のプロットや登場人物みたらそのとおりでした。そうすると、ジョーカーって、ずいぶん長生きです。そんで、鼠の伏線が分からない。以上

【後報】

アーター役はひとむかし前だったらジョニデがやってたろうというレビューをどこかで読み、なるほどと思いました。でもどうかな。あのアバラ。

(2020/2/20)