スギナしかやってないので本を読むヒマがなく、これでお茶を濁します。
出版が大阪の東方出版というところが渋いと思い、酔って買った本。A5版と小さめですので、VPN遮断で地図アプリが使えない?中国旅行のお供にピッタリです。造本 濱崎実幸+寺村隆史 中国の仏塔全てを網羅した本ではなく、当時別府大学教授で、仏塔建築の権威である濱島正士サンに教えを乞うて約100塔リストアップしてもらい、そこから撮影出来たもののうち、これはと思う37基を載せたと、あとがきにあります。
意外かもしれませんが、仏跡は近くに解放軍基地があったりで、外国人に非開放な場合もあると、中国仏跡ツアーの常連さんから聞いたことがあります。でもそういう理由で撮影スポットが限定されたわけでもなさそうで、北京と西安、開封と大同(郊外)、上海、蘇州杭州、福州と泉州、昆明と大理、河北省が二ヶ所、山東省が一ヶ所、開封のほかに河南省がもう一ヶ所です。
以下、本書に出て来ない省と自治区を記しますと、まず東北三省全滅、インナーモンゴリアと東トルキスタンとチベットが全滅、寧夏甘粛四川も全滅、湖北省安徽省全滅、湖南省貴州省江西省全滅、広東広西も全滅、海南島も全滅、ほんこんも出ません。金太、マカオにつくのマカオも出ません。
仏塔の分類は羅哲文という人の、建築形式による分類を採用しており、本書はそれによって、楼閣方式、密檐(みつえん)方式、その他の三パートに分かれています。楼閣方式は例の、五重の塔みたく、カワラだかなんだか屋根のある積み重ねで、密檐方式は、本書ではストゥーパの確変としてるのですが、中文版ウィキペディアと百度は、ともに楼閣方式のハッテン形としてます。どっちだ。
西安の、小雁塔は密檐式の代表格らしいのですが、大雁塔は楼閣方式だそうで(トップバッターとして巻頭を飾っている)私には違いは分かりません。
なんだこの赤いセーターの男は。
大雁塔はむかし上ったことありますが、こんなんだったかなあ。もっとコンクリコンクリしてた気がします。化けたな。
その他のトップが「ラマ塔」で、そんな直球なと思いました。チベット仏教塔と呼ぶのもちがうらしく、ネパールインド形式も含めての呼称だそうで、ウィキペディアや百度では「覆鉢式塔」と書いています。
北海公園の白塔がそれだとか。
その次の「金剛法座塔」は変形合体しそうな感じで、北京の香山公園の碧雲寺というのが出ますが、改革開放後にも修復してる気がします。その次の「亭閣式」は楼閣式の反意語で、一重の塔です。別の宗教の聖者廟のようにも見えます。
http://edo.ioc.u-tokyo.ac.jp/edomin/edomin.cgi/seinan/
あと、「花塔」というジャンルが出ますが、密檐式とどう違うねんとは思いました。
ガイドブックではないので、行き方や地図は載ってません。行ってみるとコンクリコンクリしてる気がしますが、どうだろう。以上