『台湾 ―苦悶するその歴史―』1970年増補改訂版 再読

台湾 : 苦悶するその歴史 (弘文堂): 1970|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

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台湾 0022-251400-2281

台湾の本を二冊置いたので、じゃあもう一冊ということで。装幀者未記載 

1964年に弘文社のフロンティアブックスというシリーズでまず出て、弘文社がそのシリ―ズの刊行をやめたので絶版になり、でも読みたいという人が多かったので1970年に増補改訂版が出たということです。この写真の函入りは1978年の6版で、実は私はもう一冊この本を持っています。数年前、ぶらりと地元の図書館を訪れたら、リサイクル本コーナーに、図書館所蔵本が払い下げられていて、なんてことをとその場でレスキューした、図書館ビニルコーティング本がもう一冊家の何処かにあります(今ぱっと出て来ない)なんでこの本蔵書やめたんだろう。非常におもしろいのに。

王育徳 - Wikipedia

生地台南に紀念館が出来たそうで、台南市公式が日本語サイトも用意してくれてました。この名前のスペルは、閩南語というかホーロー語というか台湾語というかです。

Ông Io̍k-tek Memorial Museum

時代はどんどん進む。

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台湾独立への道をさぐる 弘文堂  祖国台湾 王 育徳  台湾はわが祖国  われここに行きここに死す  一千万はわが同胞  とわに喜びと憂いをわかつ  さち求めて渡りしこの島に  注ぎし父祖の血と汗と涙  屈辱の過去ピリオドを打ち  今日より開かん新しき歴史 

いつまでも丸谷才一『裏声で歌へ君が代』ではないんでしょうけれど。

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中国問題=台湾問題 国連総会の結論で、中国問題の真の解決は果たされるのか。台湾出身の著者が、抵抗の歴史と民族の独立に生きてきた土着台湾人の姿を鮮かに説き語る本書こそ日本人必読の本である。

帯付きだ~、と改めて思ったです。どっかの古本屋で買ったはずなんですが、値段が書いてない。

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風雲はらむ台湾 奇しき運命の島 台湾の地名縁起 高砂族の悲運 不完全なる新天地―オランダ時代 オランダ統治下の台湾社会 郭懐一の反乱 国姓爺の光と陰―鄭氏時代 鄭氏支配の本質 血と汗の累積―清朝時代 三年小反五年大反 福建の植民地 台湾人だけが残った―台湾民主国 近代化の渦中で―日本時代 成功した植民地統治 台湾共産党と日共・中共 中国人と全面対決へ―国府時代 香港の再解放同盟 海外における独立運動 六〇年代より七〇年代へ ベトナム戦争文化大革命 日本資本の進出 蒋経国と彭明敏事件 台湾の独立 * 台湾史年表

二冊あるんで、台湾好きのネトウヨの人にでもあげようかと思ったですが、台湾好きでも内省人とかそういう話の人だから、誤解しそうな気もするしなと、躊躇してます。北京語で話しかけられても台湾語と思いこむのは仕方ないにしても。台湾で話されることばは全部台湾語と考えればそれは別にまちがいではないんですが。チベット語ウイグル語も中国語、と同じ考え方で、別にまちがいではないんですが。でも。

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ネトウヨに有名な黄文雄と同姓同名の人がアメリカで蒋経国暗殺に失敗したニュースが右。左は読めばそれで。こういうのが図書館としてイカンゴレンだったのかなあ。でも四十年くらい蔵書しといて、いきなりダメってこともないだろうし。なんですかね。純粋にスペースと貸し出し率の問題だったのか。以上